ソフトボールは、野球と似ているスポーツと思っている人も多いですよね。
9人制ルールなので、ポジションの名前は野球と同じです。
しかし、野球より小さいスペースで行うソフトボールでは、守備の位置や役割などに違いがあります。
スピード感あるソフトボールではどの守備も重要なポジションです。
今回は、ソフトボールの守備のポジションとその役割について詳しく紹介します。
ソフトボールをこれから始める方はぜひ参考にしてください。
【ポジション別】ソフトボールの守備の位置や役割を解説
ソフトボールは、野球と同じ9人制のスポーツです。守備のポジションは野球同様に9つあります。
野球と同じポジションでも、競技スペースが小さいので、俊敏性や判断力が求めらるソフトボールの守備。
それぞれのポジションごとに守備番号がふられています。
ポジションの位置や守備について詳しく見ていきましょう。
ピッチャー(守備番号1)
ソフトボールのピッチャーの役割は、野球同様に投球することです。ピッチャーサークルからキャッチャーに向かって投げ、バッターの出塁を防ぎます。
また、ソフトボールのピッチャーは、下から投げなければいけません。初めて投げる方は難しいと感じるでしょう。
加えて、ソフトボールのピッチャーは、ポジション的にも、ピッチャーゴロの処理やベースのカバーなど、内野の役割も担います。
野球とは違い、ソフトボールは競技スペースが小さいので、ピッチャーは、打者からのボールが真っすぐに飛んでくる可能性も。
ソフトボールのピッチャーとバッターボックスの距離は、男子が14.02m、女子が13.11mです。小学生にもなるとたったの10.67mしかありません。
反射神経の良さも求められるポジションと言えるでしょう。
また、ピッチャーはボールと同じ色のグローブを使うことはルールで禁止されています。白や黄色のグローブは避けた方が良いでしょう。
キャッチャー(守備番号2)
キャッチャーのポジションは野球と同様にソフトボールでも、司令塔のような役割を担います。
ピッチャーのボールを捕球するのがメイン。バッターから近いので、防具の着用がルールで決まっています。
捕球以外にも、配球のリードや守備への指示なども行うのがキャッチャーの役割です。
試合の流れを作ることも可能な重要なポジション。走塁を防ぐ鋭い球を投げられる強い肩を持つ選手や、捕球がうまい選手が選ばれやすいです。
ソフトボールで唯一チームメイトに向かってプレーをするキャッチャーは、判断力や観察力などが必要となります。
みんなの士気を高めチームを引っ張れる、しっかりとした性格の人が選ばれやすいポジションです。
内野手ファースト(守備番号3)
ソフトボールのファーストポジションは、一塁ベースを守るのが役割。打者が一番初めに踏むベースなので、キャッチャーの次に高い捕球能力が求められます。
野球は塁間が27.431mあるのに対して、ソフトボールは、たったの18.29mしかありません。
ゴロやバントの処理なども必要となるので、素早い判断力も必要になるポジションです。
さらに、他の選手からの送球はバウンドしたり、転がってきたりする場合もありますよね。
迫る走者をアウトにするためにも、慌てずに対処できる能力を求めらます。
1塁は野球と違いダブルベースが採用されているので、ダブルベースのルールについても確認しましょう。
内野手セカンド(守備番号4)
セカンドのポジションは、その呼び名から、二塁のところにいると思われがちですが、一塁と二塁の間に位置を取ります。
外野手からの球を中継したり、ショートと連携してダブルプレーを狙ったりする重要なポジションです。
各ポジションとの連携が必須となるセカンドには、俊敏さや判断力が求められます。
セカンドポジションの守備力は、簡単には身につかないと言われています。反復練習で素早いプレーを身につけて、チームに貢献したいですね。
素早く送球できるように握り替えのしやすいグローブを選ぶのもポイントです。
内野手サード:守備番号5
サードのポジションは、三塁よりのホームベース側に位置を取ります。右バッターが多いので、一番打球が飛んでくるポジションです。
上手な打球やバント処理が必須となります。
ソフトボールは打者からの距離が短いので、強烈な打球が飛んでくる可能性もあります。捕球のしやすいグローブを選びましょう。
強い打球を怖がらずに捕球する勇気がないと務まらないポジションです。
サードは、素早く反応できる高い守備能力と、捕球から送球するまでの早さも求められます。
守備の上手い人が選ばれるサードポジション。
強い打球を捕球できるよう練習をしてチームを守りましょう。
内野手ショート:守備番号6
ショートのポジションは、2塁と3塁の間に位置を取ります。ピッチャーの後ろから打球の飛んできやすい3塁側までを守る広い守備範囲です。
打球処理やバント処理だけでなく、セカンドとダブルプレーを狙ったり、外野手からの送球を中継したりするポジションです。
打球が飛んできやすいポジションなので、高い守備能力と俊敏性が必要となります。さらに、1塁までの距離もあるので強い肩も求められるでしょう。
グローブは、捕球しやすい縦長で送球も素早くできるものがおすすめです。
素早い状況判断能力も必要不可欠となるポジションと言えますね。
外野手レフト:守備番号7
レフトのポジションは野球同様にショートの後ろ側を守ります。
右打者の強いボールが飛んできやすいエリアを守るので、素早いフットワークが必要です。
逆シングル(左手で右側にくるボールを取ること)で捕球することも多いでしょう。しっかりとした捕球能力が求められるポジションです。
ソフトボールは後ろに球を逃してしまうと、あっという間に走者に回られてしまう可能性があります。
ミスのない堅実なプレーをするプレイヤーが選ばれやすいでしょう。
外野手センター:守備番号8
センターのポジションはその名の通り、2塁手の後ろ、外野の中央を守ります。全選手の中でも一番広いエリアを守るポジションです。
レフトやライトのフォローや2塁のカバーなども行うので、スタミナも必要となります。
足が早く肩の強い人は、センターに選ばれやすいでしょう。
また、センターの選手は、内野の指示をレフトやライトに伝えることもあります。
外野をまとめる役割も担うので、信頼のある選手が選ばれるポジションです。
ライト:守備番号9
ライトポジションは、セカンドの後ろ、ホームベースから見て右側のエリアを守ります。
ソフトボールは塁間が短いこともあり、ライトゴロで1塁の走者をアウトすることも可能です。
外野手の走力だけでなく、内野手のような素早い送球力も求められるポジション。また、1塁のカバーリングも重要な役割です。
内野手が悪送球したときは素早くカバーに入り、進塁を阻みましょう。
ピッチャーのコースやバッターの能力を考えて、守備位置を判断する能力も必要です。
ライトポジションは、守備がうまい選手に適正があると言えるでしょう。
その他知っておくべき守備のルール
ここでは、ポジションに関係なく、ソフトボールの守備のルールについて紹介します。初心者の方はぜひチェックしてください。
3アウトでアウトで攻守交代
野球と同様にソフトボールも3アウトで攻守が交代するルールです。
攻撃と守備を入れ替えて、ゲームを行うと1イニングが終了します。
ソフトボールでは素早い試合運びをするために故意に進みを遅らせる行為はNG。
7イニング終わったら試合終了です。時間制のソフトボールの場合は、審判が時間を判断して終了イニングを知らせることも。
ソフトボールは、1試合が何時間もかかることがないのも魅力の一つです。
1塁のダブルベース
ソフトボールでは、選手同士の接触プレーを避けるために、1塁が白とオレンジのダブルベースになっています。
塁間が短いソフトボール独特のルールです。
基本的には、打者がオレンジのベースを走りぬけ、守備が白いベースを使います。
ファーストのポジションを狙っている方は、例外もあるので、詳しくルールを確認すると良いでしょう。
ストライクゾーンの定義
ソフトボールのストライクゾーンは、2018年に改正。
新しいルールでは、みぞおちから膝の皿の下までがストライクゾーンです。
加えて、ベースの前や後ろでもどこかでストライクゾーンを通っていれば良くなりました。
全体的に低くなったソフトボールのストライクゾーン。
ピッチャーやキャッチャーのポジションを考えている人は、しっかりと確認したいですね。
ソフトボールで守備をするときのポイント
次にソフトボールで守備をするときのポイントについて紹介します。守備はなんといっても捕球がしっかりできないと次のプレーに繋がりません。
どのポジションでも必要となるポイントです。ぜひチェックしてください。
捕球はしっかりと丁寧に
野球同様にソフトボールでも、捕球は守備の基本です。ソフトボールは野球より大きなボールを使うので、初めは難しいと感じるかもしれません。
ソフトボールは、グローブの大きさなども野球とは違うので、まずはキャッチボールなどで慣れることから始めましょう。
内野手はもちろん、投手も内野ゴロなどを処理するので、捕球は大切です。外野手は丁寧な捕球があるからこそ、次の送球が早くなります。
捕球し損ねると、塁間が短いソフトボールではすぐに次の塁へと走られてしまうでしょう。
素早く正確な送球を!
もう一つ守備で重要なポイントなのが送球です。
走者をアウトにするためには、捕球をしてから瞬時に状況を判断して、1塁や2塁などに送球しなければなりません。
暴投してしまうと、あっという間に塁を進められてしまう可能性も。
ソフトボールの守備は捕球からのスムーズな送球が必要です。
守備力を磨いて、チームに貢献したいですね。
守備を上達させるコツ
ソフトボールで守備を上達させるためには、捕球がうまくなる必要があります。うまく捕球するには、その前の準備も大切です。
丁寧な捕球をするために必要なコツについて見ていきましょう。初心者はぜひチェックしてください。
低い球を捕球する姿勢を維持しよう
ソフトボールでは、内野・外野関係なく、低い打球が飛んできやすいです。守備をするときは、腰を落としてグローブを構えておきましょう。
腰を落とした低い姿勢なら、緊張も入りにくく、打球が飛んできたときに素早く動けます。
膝を緩めて、上下左右どこに打球が飛んできても反応できるようにしておきたいですね。
走者が走り抜ける前に素早く送球しなければアウトにすることはできません。捕球はスピード感のあるソフトボールではとても大切です。
打者との距離も近いので、強い打球でもしっかりとグローブで捕球できるよう練習しましょう。
ボールをしっかりと見る
当たり前のように感じるかもしれませんが、捕球をするときはボールから目を離さないことがポイントです。
どのポジションでもボールから目を離してはしっかりと捕球することはできません。
ソフトボールは、野球より打者との距離が短い分、打球が急に飛んでくるように感じます。ボールが来ると、怖いと目を瞑ってしまうことも多いようです。
守備を上達させるためには、球をグローブでしっかりと掴むまで確認をしたいですね。
練習でボールをよく見る習慣をつければ、ボールの早さにも慣れるでしょう。
反応の早さ
ソフトボールでは、塁間が短く走者の移動も早いので、素早い反応が必要となります。
素早く打球の正面に位置どりをして、丁寧にグローブで捕球できれば、次の動きもしやすいですよね。
外野手のフライも同様です。フライがどの位置に落ちてくるのか予想して、落下地点に素早く入れれば、走者を止めることにつながります。
素早い反応でヒット性のあたりをアウトにして、チームに貢献しましょう。
ポジションを確認して守備も活躍しよう
ソフトボールはオリンピックでも正式種目になるスポーツです。日本でも多くの人が生涯スポーツとしてプレーをしています。
子供から中学、高校、一般、シニアと年代や性別関係なく楽しめるのもソフトボールの特徴です。
ポジションの名前は野球と同じですが、それぞれの役割には違いがあります。野球より俊敏性や判断力などが必要です。
野球とは違う面白みがあるので、ぜひ挑戦してみてください。