介護施設で行われるレクリエーションは、利用者が楽しみにしているイベントのひとつです。
特に工作レクリエーションは脳の活性化や身体機能の訓練などの効果も期待され、人気を集めています。
本記事では、介護施設で行う工作レクリエーションのアイデアや実施時にチェックしたいポイントなどを解説します。
ぜひ本記事を参考に、介護施設で工作レクリエーションを取り入れてみてください。
介護施設で高齢者に工作レクリエーションが人気の理由
工作レクリエーションは、作品を完成させることによる達成感を味わえることが大きな魅力です。
自由な外出が難しい高齢者にとって、単調な日常生活に潤いを与えるイベントとなります。
また、手作業でものづくりをすることで手先のリハビリ効果が期待できたり、頭を使って作業することで脳に刺激を与えて認知症予防に繋がったりと、メリットが多くあります。
周囲とのコミュニケーションを取ることで、施設内の利用者同士での交流が深まる点も魅力です。
このようにさまざまなメリットがあるため、介護施設では工作レクリエーションが人気となっています。
簡単!工作レクリエーションアイデア9選
せっかく工作レクリエーションを実施するのであれば、利用者が気軽に楽しめるものを用意したいところです。
ここでは介護施設向けのおすすめ工作アイデアを9つご紹介します。
折り紙
折り紙は高齢者にとっても馴染み深く、親しみやすい工作レクリエーションのひとつです。
材料も用意しやすく、気軽に取り入れることができます。
また、折り紙は作品によって難易度を調整しやすい点も特徴であり、思うように手先が動かせない人は簡単な作品から取り組むことも可能です。
季節に合わせた花を作ったり、施設内の装飾を作ったりと、工夫次第でさまざまな楽しみ方があります。
ビーズ
ビーズを使った工作も介護施設におすすめのレクリエーションです。
紐にビーズを通してアクセサリーなどを作ったり、アイロンビーズでコースターを作ったりと、さまざまな楽しみ方ができます。
指先を細かく使いながら作業をしていくため、脳に刺激を与える良いトレーニングにもなります。
自分だけのオリジナル作品を作って楽しめる点も、ビーズを使った工作の魅力です。
フェルトコースター
フェルトを使ってハンドメイド作品を作るレクリエーションも、簡単に取り組みやすいことが特徴です。
針で縫う細かな作業をしなくても作品を作れるため、危険性が低い点も魅力となっています。
特にフェルトで作るコースターは日常生活でも使うことができ、完成してからも長く楽しむことができます。
切って貼るだけで完成するため、気軽に取り組める点が大きなメリットです。
貼り絵
大きな画用紙に折り紙などを貼って絵を作る「貼り絵」も、介護施設におすすめの工作レクリエーションです。
周囲とコミュニケーションを取りながら作品を作っていくため、利用者同士の交流を深めることができます。
貼り絵はさまざまなバリュエーションで作ることができ、季節に合わせた作品を作っていける点が特徴です。
桜や紅葉、クリスマスなどの季節感をイメージした貼り絵を施設内に展示しても良いでしょう。
風鈴作り
紙コップや牛乳パックを使った風鈴作りもおすすめです。
コップやパックの下側に切り込みを入れて、画用紙や紐、鈴を付けることで風鈴が完成します。
身近なものを使って作ることができ、親近感が湧くというのが大きなメリットです。
風鈴の音で夏を涼しく乗り切れるため、夏を迎える前に風鈴作りの工作レクリエーションを行っておくと良いでしょう。
紙皿で作るクリスマスリース
紙皿や折り紙を活用し、クリスマスリースを作るというのもおすすめです。
紙皿の真ん中を切り落とし、周りの部分に折り紙を貼ったり、色を塗ったりすることでオリジナルデザインのクリスマスリースが完成します。
季節感を感じられる作品となるため、クリスマス前にぴったりの工作アイデアです。
クリスマス前後は利用者で作ったリースを施設内に飾り、素敵な雰囲気を演出しましょう。
苔玉作り
苔玉は植物の根を土で包み、土のまわりに苔を貼り付けて固定したものです。
インテリアとしてもかわいらしい見た目となるため、人気の工作レクリエーションとなっています。
また、風通しが良い場所に置いて乾いたら水を含ませるという方法で管理できるため、気軽にお世話しやすい点も大きな特徴です。
苔玉作成キットなども販売されており、気軽に取り組みやすい作品となります。
小物入れ
牛乳パックなどを切って小物入れを作るという工作アイデアもあります。
普段使いもしやすく、2つ以上のパックを組み合わせるなどの工夫で大きさを調節できる点もメリットです。
ただし小物入れを作成する際はハサミやカッターなどを使うことになるため、危険が伴います。
安全性に配慮をした上で作品を小物入れを作りましょう。
うちわ
オリジナルのうちわを作る工作レクリエーションもおすすめです。
既製品のうちわを用意し、半紙や和紙を貼り付けて色を塗ることで自分だけのうちわが作れます。
スイカや花火などをデザインすると夏らしさがアップし、かわいい仕上がりになります。
暑い夏場を乗り切る実用性も兼ねているため、夏を迎える前の工作レクリエーションとしておすすめです。
介護施設でのレク実施時にチェックしたいポイント
介護施設での工作レクリエーションはとても楽しいイベントである一方で、注意しておくべきポイントもいくつかあります。
レクリエーション実施時には以下の3つのポイントを確かめておきましょう。
確認したい3つのポイント
- 利用者の状況に合わせた工夫ができるか
- 負担なく楽しめるものになっているか
- 安全性に配慮できているか
工作レクリエーションを楽しいものにするためにも、事前にチェック項目を確認しておくことが大切です。
利用者の状況に合わせた工夫ができるか
介護施設の利用者は、それぞれ心身の状態が異なります。
手先が動かしにくい状態の人もいれば、長時間座っていることが難しい状態の人もいます。
そうした個々の利用者の状況に合わせた内容になっているかを確認することが大切です。
例えば折り紙は難易度が調整しやすく、手先が動かしにくい人でも取り組みやすい作品があります。
また、貼り絵であれば紙を切る人と貼る人で役割を分担させることができます。
利用者の状況に合わせてどのような工夫ができるかを考えた上で、工作レクリエーションを取り入れましょう。
負担なく楽しめるものになっているか
あまりにも難しい工作は、高齢者に向いていない可能性があります。
参加する高齢者が負担なく楽しめるないようになっているか工夫しましょう。
工作レクリエーションは、手作りを通して達成感を得るという目的も非常に重要です。
少しずつステップアップしていくことは問題ありませんが、いきなり難しい作品を用意してしまうと挫折してしまうかもしれません。
まずは高齢者でも簡単に手作りできる作品から取り組むことをおすすめします。
安全性に配慮できているか
工作レクリエーションを実施する際、利用者の安全性に配慮することも大切です。
はさみやカッターで牛乳パックや紙コップ、折り紙などを切る際、安全面での対策を十分に備えておきましょう。
また、万が一のトラブルに備えてレクリエーション保険に加入しておくこともおすすめです。
レクリエーション保険とは、比較的小さな規模のイベントで起きたケガなどを補償する保険商品です。
例えば、あいおいニッセイ同和損保が提供している「ネットで簡単!レクリエーション保険」であれば、レクリエーション中のリスクに手頃な保険料で備えることができます。
申し込みもネットから簡単にでき、レクリエーションの前日でも申し込み可能です。
安全面での対策を万全にしておくためにも、レクリエーション保険の契約を視野に入れましょう。
記事まとめ
介護施設の工作レクリエーションは、作品完成による達成感や周囲の利用者との交流を図れるなどの点で高齢者から人気を集めています。
さらに手作りの作品を完成させることで得られる達成感や、脳の活性化による認知症予防効果への期待など、さまざまなメリットがあります。
本記事でご紹介した手作り作品のアイデアが参考になれば幸いです。
また、工作レクリエーションを実施する場合、牛乳パックや紙コップ、折り紙などを切る際にケガをしてしまうリスクが想定されます。
安全面に最大限配慮して工作を楽しむためにも、レクリエーション保険などの活用をおすすめします。