レクリエーション保険とは、団体で行事やイベントを開催する際に主催者が加入できる保険です。
行事・イベントの前に加入しておくことで、万が一参加者がケガをした場合などに補償が適応されます。
そんなレクリエーション保険ですが、個人名義はもちろん、法人名義でも加入できることをご存じでしょうか。
本記事では、法人でも利用できるレクリエーション保険の特長や主な補償内容を解説します。
法人名義で行事・イベントに関する保険商品に加入する際に知っておきたい、イベント保険とレジャー保険との違いも比較していくのでぜひ参考にしてください。
この記事を読んで、責任者として参加者の安全を守りながら、行事・イベントを成功させましょう。
レクリエーション保険は法人での利用も可能
法人名義であってもレクリエーション保険に加入できますが、"どのような補償内容なの?"と気になっている方もいるのではないでしょうか。
そこでこの章では、レクリエーション保険の主な加入条件と基本の補償内容を紹介します。
主な加入条件
保険に加入するためには、保険会社が定める加入条件を満たす必要があります。
レクリエーション保険の場合、行事・イベントの参加人数について条件が設定されています。
多くは1日あたりの参加者が20名以上いることを条件としていますが、保険会社によっては20名よりも多いもしくは少ない人数を加入条件として設定していることがあるので、契約前によく確認しておきましょう。
基本の補償内容
レクリエーション保険の基本の補償内容を下表にまとめました。
補償対象 | 内容 |
---|---|
死亡保険金 | 行事・イベントの参加者が事故などで亡くなった場合に支払われる保険金。 |
後遺障害保険金 | 行事・イベントの参加者が事故などのケガで後遺症が残った場合に支払われる保険金。死亡保険金の一部、もしくは全額が支払われる。 |
入院保険金 | 行事・イベントの参加者が事故などのケガで入院した場合に支払われる保険金。入院日数に応じて金額が決まることが多い。 |
手術保険金 | 行事・イベントの参加者が事故などのケガで手術した場合に支払われる保険金。入院保険金日額の10倍に設定されていることが多い。 |
通院保険金 | 行事・イベントの参加者が事故などのケガで通院した場合に支払われる保険金。通院日数に応じて金額が決まることが多い。 |
レクリエーション保険は基本的に、死亡保険金、後遺障害保険金、入院保険金、手術保険金、通院保険金の5つの補償が得られます。
なお、賠償責任保険が含まれているレクリエーション保険に加入する場合は、次のような補償が適応されることがあります。
補償対象 | 内容 |
---|---|
損害賠償金 | 第三者をケガ・死亡させたり、ものを壊したりした際の損害を補償するためのお金。 |
緊急措置費用 | 行事・イベント中に発生した事故の緊急的な措置で必要になるお金。 |
争訟費用 | 示談交渉、裁判で必要になるお金。 |
損害防止軽減費用 | 損害の拡大を防いだり、軽減したりする際に必要なお金。 |
協力費用 | 保険会社と第三者が交渉するために必要なお金。 |
イベント保険・レジャー保険と比較
レクリエーション保険への加入を検討する際に、インターネットなどで調べると「イベント保険」や「レジャー保険」といった商品名が出てくることがありますが、これらはレクリエーション保険とは別の保険です。
イベント保険とレクリエーション保険の違い
イベント保険とは、行事運営上の不備を原因とする事故で行事・イベントの参加者・見学者などがケガをしたり、持ち物が壊れたりした場合に補償が適用されます。
レクリエーション保険も参加者、商品によっては見学者を被保険者としますが、イベント保険はその範囲が広く不特定多数を被保険者とする点がレクリエーション保険との大きな違いです。
また、レクリエーション保険では損害賠償の補償があるもの・ないもの、特約で付帯できるものがありますが、イベント保険では基本補償として損害賠償が含まれているケースが多いです。
レジャー保険とレクリエーション保険の違い
レジャー保険とはその名のとおり、レジャー中に起こる事故などを補償する保険です。例えば、ゴルファー保険やスキー保険といった保険がレジャー保険に該当します。
レクリエーション保険との違いは、法人名義の契約ができない点です。レジャー保険は個人名義の契約が基本となっているため、法人での利用ができない点に十分注意してください。
また、イベント保険と同じく、レクリエーション保険には損害賠償の補償があるもの・ないもの、特約で付帯できるものが存在しますが、レジャー保険はこれから基本補償に含まれていることが多いです。
法人におすすめのレクリエーション保険商品3選
レクリエーション保険は各保険会社から販売されていますが、ここでは法人におすすめの保険を3つ紹介します。
自社で加入するレクリエーション保険について悩んでいる場合は、ぜひ選定の参考にしてください。
あいおいニッセイ同和損保
あいおいニッセイ同和損保が販売するレクリエーション保険は、法人での契約が可能で、必要に応じて特約で補償を手厚くすることが可能です。
たとえば、「細菌性食中毒およびウイルス性ショック中毒補償特約」を基本補償に付帯すれば、参加者が細菌性・ウイルス性食中毒を患い、障害を負った場合に保険金が支払われます。
他にも急激かつ外来による熱射・日射で障害を負った参加者に対して保険金が支払われる「熱中症危険補償特約」といった特約もあります。
またあいおいニッセイ同和損保では「ネットで簡単!レクリエーション保険」という商品も展開しており、24時間365日パソコンかスマホからお申込みが可能。
万が一事故が発生した場合は、ネットでいつでも簡単に事故受付することができます。
保険料をキャッシュレスで支払えるため、参加者の人数が多く集金が大変な場合にも便利です。
損保ジャパン日本興亜
損保ジャパン日本興亜のレクリエーション保険は熱中症危険補償特約の付帯が可能で、万が一参加者が熱中症で死亡・後遺障害、入院、手術、通院することになった場合に補償がききます。
個別契約で加入することもできますし、年間包括契約にも対応しているので団体で行事・イベントを開催することが多い法人の方はぜひ検討してみてください。
三井住友海上
三井住友海上のレクリエーション保険は、先に紹介した基本補償に加えて、3つのオプション補償を利用できます。具体的には以下のとおりです。
- 天災危険補償特約
- 熱中症危険補償特約
- 食中毒補償特約
できるだけさまざまなリスクに対応したいと考えているなら、三井住友海上のレクリエーションの利用を検討してもいいかもしれません。
記事まとめ
行事・イベントの参加者の傷害を補償するレクリエーション保険は、法人名義でも加入できます。
基本の補償内容は死亡保険金、後遺障害保険金、入院保険金、通院保険金、手術保険金の5つですが、レクリエーション保険によっては損害賠償についても対応できたり、特約を付帯することでさらに補償を幅を広げたりすることもできます。
イベント保険やレジャー保険との違いを抑えたうえで、自社に合うレクリエーション保険を探してみてはいかがでしょうか。
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