レジャー保険は、自分自身がケガをしたり、第三者に損害を与えてしまったりしたときに補償を得られる保険商品です。
日常的にスポーツを行う人にとって加入を検討しておきたい保険ですが、いったいどういった種類のケガが補償されるのでしょうか。
本記事では、レジャー保険の基本的な特徴や補償内容、カバーできるケガの種類について解説を行います。
特定のスポーツを楽しむ方におすすめのプランなどもご紹介しますので、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
レジャー保険とは
レジャー保険とは、ゴルフやスキーなどのアウトドア・スポーツの最中に発生した事故による傷害・損害を補償する保険商品です。
基本的には個人が加入で加入するケースが多いものの、商品によっては数人程度のグループをまとめて補償できる場合もあります。
また、保険期間が1日単位のものもあれば、1年単位で補償を受けられるものもあります。
スポーツ・レジャーの頻度に合わせて保険期間を設定できる点もレジャー保険の特徴です。
主な補償内容
商品によって詳細な補償内容は異なりますが、レジャー保険は一般的に以下の補償が設けられています。
- 傷害補償
- 個人賠償責任補償
- 救援者費用補償
- 携行品損害補償
それぞれの補償内容について簡潔に解説していきます。
傷害補償
傷害補償とは、保険期間中の事故によってケガをした場合に保険金が支払われる補償のことです。
事故発生日から180日以内に死亡・後遺障害となったり、ケガの治療のために入院・手術・通院をしたりするときに補償が受けられます。
補償対象となるケガの種類・内容については後ほど解説します。
個人賠償責任補償
個人賠償責任補償は、第三者にケガを負わせたり、モノを壊してしまったりして賠償責任を負ったときに保険金が支払われる補償のことです。
スポーツなどに熱中していると不慮の事故が起きてしまい、多額の損害賠償を負う可能性があります。
日常的にスポーツを行う人にとっては重要性が高い補償と言えるでしょう。
救援者費用補償
救援者費用補償は、スキーやスノーボード、登山などの最中に遭難した場合の捜索費や、ケガをした場合に現地まで家族が移動する場合の交通費などの補償を指します。
ウィンタースポーツや登山・ハイキングを趣味としている場合、救援者費用補償の必要性が高いと言えます。
携行品損害補償
携行品損害補償は、保険期間中の事故が原因で持ち物が壊れたり、盗難の被害に遭ったりしたときに保険金が支払われる補償です。
持ち物を買い直すときにかかる費用または修理費用が補償されます。
ゴルフの場合はゴルフクラブ、スキーの場合はスキー板やストックなど、道具を用いるスポーツなどを行う際に欠かせない補償です。
イベント保険やレクリエーション保険との違い
レジャー保険と似たような補償を得られる商品に「イベント保険」「レクリエーション保険」があります。
いずれもスポーツ大会などの行事・イベントにおけるリスクをカバーできる商品ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
それぞれの保険商品について特徴とレジャー保険との違いを解説していきます。
イベント保険とは
イベント保険とは、行事・イベント中の事故によって傷害・損害が発生した場合に補償を受けられる保険商品です。
参加者のケガや第三者に対する損害賠償、イベントの中止・延期といったリスクに備えられることが特徴となっています。
イベント保険は、行事・イベントの主催者が契約者となって加入し、参加者全員をまとめて補償する仕組みです。
個人または少人数のグループで加入するレジャー保険とは違い、規模が大きなイベントにおいて加入することが大きな特徴です。
参加者の人数にも基本的に制限がなく、不特定多数の参加者・見学者が訪れるイベントも補償対象となります。
規模が大きな行事・イベントを開催する予定がある場合はイベント保険がおすすめです。
レクリエーション保険とは
レクリエーション保険とは、主に行事・イベントにおける参加者のケガを補償する保険です。
傷害補償がメインとなっており、商品によっては第三者に対する損害賠償責任の補償を追加できます。
レクリエーション保険も団体向けの商品であり、行事・イベントの参加者が「20名以上」「45名以上」などと各商品で加入条件が設けられています。
レジャー保険とは違い、個人や少人数では加入できない点に注意が必要です。
なお、レクリエーション保険は不特定多数が参加するイベントは補償できず、イベント保険に比べると小規模なイベントを対象としていることが特徴です。
一般的なレジャー保険でカバーできるケガの種類
幅広い補償を得られるレジャー保険の中でも、やはりケガに対しての補償が気になるところでしょう。
一般的なレジャー保険でカバーできるのは「急激」かつ「偶然」な「外来」の事故が原因でケガをした場合です。
例えば、以下のようなケースでのケガの場合に補償対象となります。
- サッカーで相手選手と接触して骨折した
- ハイキング・軽登山中に転んで捻挫した
- バスケットボールで突き指をした
- スキー・スノーボードで転倒して骨折した
- 屋外のスポーツで熱中症になった
上記のようにスポーツ中の事故でケガをした場合、レジャー保険では補償されます。
また、年間単位で補償されるレジャー保険であれば日常生活中の事故でケガをしたときも補償対象となります。
補償対象外になる主なケース
以下のいずれかに該当するケガの場合、レジャー保険に加入していても補償を受けることはできません。
- 危険な運動を行った場合
- 危険な職業・職務に従事した場合
- 慢性的なケガの場合
レジャー保険では、スカイダイビングや山岳とはん(登山用具を使用するものやロッククライミングなど)といった危険度の高いスポーツ・アクティビティは補償対象外となります。
危険な運動に含まれるスポーツ等でケガをした場合、レジャー保険では補償されないため注意が必要です。
また、オートバイ競争選手やプロボクサー、猛獣取扱者などの危険な職業・職務に就いている場合も保険の引受対象外となります。
保険期間中に危険な職業・職務に就く場合、ケガをしても補償を受けることはできません。
そして、レジャー保険の補償対象となるのは「急激」かつ「偶然」な「外来」の事故によるケガであるため、慢性的なケガは補償の対象外です。
テニス肘・ゴルフ肘や慢性的な腰痛などはレジャー保険で補償されない点に注意が必要です。
レジャー保険で補償されるケガの範囲を把握した上で、保険に加入すべきかどうかを判断しましょう。
レジャーの種類が限定された保険が最適なケースも
スポーツ・レジャー中のケガに備えてレジャー保険に加入する場合、特定のスポーツやレジャーに特化したタイプの商品が適している場合もあります。
そのスポーツにおけるリスクをより手厚く補償できるため、自分が楽しむスポーツ・レジャーに特化した商品・プランがある場合は加入を検討しましょう。
ここでは以下の3つのプランについて解説していきます。
- ゴルフ向けプラン
- スキー・スノーボード向けプラン
- ハイキング・軽登山向けプラン
自分に合ったプランを選び、手厚い補償を準備しましょう。
ゴルフ向けプラン
ゴルフ向けプランでは、ゴルフをプレーする際に想定されるリスクがカバーされているケースが多いです。
例えば、以下のような補償内容が設けられています。
- ゴルフ用品損害補償
- ホールインワン・アルバトロス費用補償
ゴルフクラブの破損・曲損や盗難の被害に備えた補償や、ホールインワン・アルバトロス達成時の祝賀会やお祝い品にかかる費用などが補償されます。
もちろん事故による傷害補償も含まれているため、ケガのリスクにも備えられます。
日常的にゴルフをプレーする方は、レジャー保険の中でもゴルフ向けプランを選ぶと良いでしょう。
スキー・スノーボード向けプラン
スキー・スノーボード向けプランは、スキー・スノーボードなどのウィンタースポーツにおいて想定されるリスクがカバーされるプランです。
例えば、以下のような補償内容が設けられています。
- 個人賠償責任補償
- 救援者費用補償
スキーやスノーボードでは、第三者との衝突事故でケガを負わせてしまうリスクがあるため、個人賠償責任補償が充実しているケースが多いです。
また、雪山で遭難した場合の救援者費用補償も手厚く用意されています。
ほかにもスキー板やストックの破損・盗難リスクに備えられたり、自分自身のケガに備えられたりと、スキー・スノーボードで想定されるリスクはしっかりとカバーできます。
冬になったらウィンタースポーツを楽しむという方は、スキー・スノーボード向けプランの利用がおすすめです。
ハイキング・軽登山向けプラン
ハイキング・軽登山向けプランでは、登山の際に想定されるリスクをカバーできるプランです。
一般的な補償内容はレジャー全般向けのプランと大きく変わりませんが、遭難に備えた救援者費用補償の金額が大きいケースが多くなっています。
本格的な登山とまでは行かなくても、ハイキング・軽登山においても事故でケガをしたり、遭難したりといったリスクはついてまわります。
レジャー保険のハイキング・軽登山向けプランを活用し、万が一のリスクに備えておきましょう。
記事まとめ:ケガのリスクに備えて保険を契約しよう
レジャー保険は、ケガの際に保険金が支払われる傷害補償や第三者に対する損害賠償を補償する個人賠償責任補償など、幅広くリスクに備えられることが特徴です。
「急激」かつ「偶然」な「外来」の事故によるケガであれば、危険度が高いスポーツを除いて補償対象となります。
また、レジャー保険には特定のスポーツ・レジャーに特化したプランが設けられている場合もあります。
ゴルフやスキー・スノーボードなど、特定のスポーツ・レジャーを楽しむ場合は特化したプランの契約がおすすめです。
ぜひ本記事の内容を参考に、ケガのリスクに備えた最適なレジャー保険を選択しましょう。