レクリエーション保険のこと

国内旅行保険とレクリエーション保険の違いは?どんな場合にオススメ?

違いはなに?レクリエーション保険と国内旅行保険を比較

レジャーやアウトドア、スポーツ、地域や学校の行事などを行う場合、万が一を考えてケガに関する保険を検討される方も多いでしょう。

こういったレクリエーション活動のケガに備えるためには、「レクリエーション保険」もしくは「国内旅行保険」がおすすめ。

しかし、この2つの保険は補償内容や特長が似ているものの、全く同じというわけではありません。それぞれで契約条件が異なり、向いているシーンが違います。

この記事では、レクリエーション保険国内旅行保険違いを解説。また、違いを踏まえたうえでどちらの保険がどんなシーンに向いているかも紹介していきます。

レクリエーション活動に備える保険を探している方はぜひチェックしてみて下さい。

レクリエーション保険と国内旅行保険とは

イベントや行事、レクリエーション活動を団体で行う際には、主催者の方は参加者の万が一のケガに備えておく必要があります。

仲間内で1日程度のちょっとしたレジャーに行く場合でも、誰かが大きなケガをして入院や手術などの治療が必要になる可能性もゼロではありません。

主催者だから全てに対して責任があるというわけではありませんが、万が一に備えて事前にできる範囲のリスク対策をしておくと万が一の際に揉め事なども避けることができるでしょう。

こういったケガのリスクに備えるために便利に使えるのが、「レクリエーション保険」と「国内旅行保険(国内傷害旅行保険)」の2つです。

どちらもイベント・行事のケガに備える傷害保険

レクリエーション保険国内旅行保険は、団体でイベント・行事を行う際に参加者のケガに備えることができる傷害保険です。

活動中の不慮の事故により参加者がケガをして入院や通院、手術が必要になった場合、もしくは万が一死亡・後遺障害が発生してしまった場合に、所定の保険金が支払われます。

加入する際には主催者が参加者全員をまとめて契約することができ、1日から加入することが可能なので、予定に合わせて過不足無く保険を準備できるでしょう。

イベントや行事の前には、レクリエーション保険か国内旅行保険のどちらかの加入を検討することがおすすめです。

しかし、レクリエーション保険国内旅行保険には、補償内容や契約条件に違いがあります。

みなさんが開催するレクレーションや開催日程によっては、レクリエーション保険ではなく国内旅行保険を選んだ方が良い、またはその反対のケースがありえます。そのため、イベントや行事を開催する前に、それぞれの違いを十分に理解しておく必要があるでしょう。

そこで、次にレクリエーション保険と国内旅行保険の違いを解説していきます。

なにが違う?契約条件・補償内容の違いを解説

レクリエーション保険国内旅行保険の大きな違いは、付帯されている補償内容と、契約条件にあります。

レクリエーション保険と国内旅行保険の補償内容・契約条件をそれぞれ見ていきましょう。

レクリエーション保険の補償内容と契約条件

補償内容

まずレクリエーション保険ですが、補償内容は基本的にケガに関する補償が中心となります。

被保険者(主催者・参加者)がレクリエーション活動中にケガをして治療が必要になった場合に、下記のような保険金が支払われます。

  • 死亡・後遺障害保険金
  • 入院保険金
  • 通院保険金
  • 手術保険金

また、保険会社によっては上記の傷害保険のほか、第三者に対する損害賠償に関する補償の付帯も可能です。

主催者・参加者が第三者(イベントの見学者や近隣住民など)に対して損害を与え、法律上の損害賠償責任を負った場合に、損害賠償金が支払われます。

契約条件

レクリエーション保険に契約できるのは、下記の場合になります。

  • 開催するレクリエーション活動が、保険会社が定める契約対象外の活動ではないこと
  • レクリエーション活動に参加する団体の人数が、保険会社が定める最低加入人数を超えていること
  • レクリエーション活動の開催当日までに、参加者人数について第三者が把握できるかたちで名簿などにまとめておけること
  • レクリエーション活動の日程が日帰りであること

レクリエーション保険では、契約できるレクリエーション活動が保険会社によって定められています。

各種スポーツや季節の行事など、日常生活でよく行われるものは問題なく加入できますが、スカイダイビングやバンジージャンプ、ロッククライミングなど危険度が高いものは契約できないことがほとんどです。

次に、レクリエーション保険は団体向けの保険であるため、保険会社がそれぞれ加入できる最低人数を定めています。

多くの場合は、団体の人数が20名以上。なおかつ、レクリエーション活動の開催当日までに、参加者の人数がわかるように名簿等にまとめておく必要があります。最低人数を下回った場合や参加者数の把握ができない場合には、レクリエーション保険に契約できません。

また、重要なポイントとして、開催される行事は日帰りでなければいけません。宿泊をともなう合宿や校外学習などは契約対象外です。

レクリエーション保険の特長

レクリエーション保険の特長は、非常に安い保険料で加入できる点です。

参加者1人あたりの保険料(1日分)は、開催するレクリエーション活動の内容と設定する保険金の額によって変わります。

そのため契約内容によって差はありますが、最低限の死亡保険金や通院・入院保険金を用意するだけであれば、30円~300円程度の範囲に収まるケースが多いです。

また、レクリエーション保険はイベントや行事1回ごとでも契約することができますが、年間行事予定がわかっている場合には年間契約も選ぶことが可能。定期的にイベント・行事を行う場合には、年間契約を選ぶといちいち手続きをする手間が減ります。

国内旅行保険の補償内容と契約条件

補償内容

国内旅行保険の補償内容は、レクリエーション保険とは大きく違います。

レクリエーション活動の参加者・主催者のケガに関する補償のほか、第三者に対する損害賠償責任の補償と救援者費用が基本補償として付帯されています。

  • 死亡・後遺障害保険金
  • 入院保険金
  • 通院保険金
  • 手術保険金
  • 損害賠償金
  • 救援者費用

救援者費用とは、ケガをした参加者の対応のために救援を呼んだ際に発生した費用を補償するものです。

たとえば、山で遭難した際にレスキュー隊を要請した、ケガをして近くの病院に入院することになったため家族を呼び寄せた、といったケースが該当します。

契約条件

国内旅行保険の契約条件は、下記のとおりです。特に、ネットから手続きをした場合は契約できる人数にレクリエーション保険とは大きな違いがあります。

  • ネットから契約する場合、1契約あたり、同時に加入する人数が10名以下であること
  • 契約時に、参加者の氏名、生年月日が分かること
  • 開催するレクリエーション活動が、保険会社が定める契約対象外の活動ではないこと

国内旅行保険も、レクリエーション保険と同様に主催者が参加者をまとめて契約することが可能です。しかし、ネットから契約する場合には、1契約でまとめて契約できるのは10名までということが多いです。

また、国内旅行保険では、契約時に参加者全員の氏名と生年月日の情報が必要です。

最後に、国内旅行保険でもスカイダイビングやロッククライミングなどの危険度が高すぎるレクリエーション活動によってケガをした場合には、保険金が支払われません。どんなレクリエーション活動が国内旅行保険の保険金支払い対象にならないのか、契約時によく確認しましょう。

国内旅行保険の特長

国内旅行保険の特長は、基本の補償内容が充実している点。また、比較的少人数でも契約しやすい点です。

傷害保険だけでなく損害賠償責任保険や救援者費用まで付帯されているため、国内旅行保険だけで十分な補償を得ることができます。しかし、その分1人あたり保険料はレクリエーション保険と比べて少し高めです。

保険料は、レクリエーション活動の内容に応じて決まるということはなく、保険金額の設定に応じて変わります。プランにもよりますが、1人あたり1日100円~500円が相場です。

また、レクリエーション保険と違い、加入できる最低人数の制限がありません。1人からでも加入できるため、小さめの団体でも活用しやすいでしょう。

レクリエーション保険と国内旅行保険の違いまとめ

レクリエーション保険国内旅行保険違いをまとめると、以下のとおりです。

レクリエーション保険
  • 補償内容は傷害保険がメイン
  • 契約できる団体の最低人数に制限がある
  • 開催当日までに参加者の人数をまとめた名簿が必要
  • 最低限の補償内容であれば保険料は30円~300円程度
国内旅行保険
  • 補償内容は傷害保険・損害賠償責任保険・救援者費用
  • 1人からでも契約できる
  • 契約時に参加者の氏名・生年月日が必要
  • 保険料はプランによって100円~500円程度

似たような保険でも、レクリエーション保険と国内旅行保険ではこんなにも違いがあります。

イベントや行事、レクリエーション活動を行うときには、上記の違いをふまえ、主催者の方がしっかりと適した方を吟味する必要があると言えます。

レクリエーション保険・国内旅行保険はこんな場合にオススメ

ここまで、レクリエーション保険国内旅行保険違いをまとめてきました。それぞれの違いをふまえ、それぞれどんなケースに向いているのかを紹介します。

レクリエーション保険がオススメのケース

レクリエーション保険は、こんな場合にオススメです。

  • 団体の人数が20人を超すような大人数の場合
  • なるべく保険料を抑え、最低限の補償だけを用意しておきたい場合
  • 年間を通して定期的に行事を行う場合

レクリエーション保険は、契約できる最低人数が決まっています。20名以上の制限がある場合が多いので、団体の人数が20名以上いる場合にレクリエーション保険を選ぶとよいでしょう。

また、レクリエーション保険は年間契約も用意されています。学校行事や社内行事など毎年定期的にイベントを開催する場合にはレクリエーション保険がぴったりです。

国内旅行保険がオススメのケース

国内旅行保険は、こんな場合にオススメです。

  • 団体の人数が1人~20人ほどの比較的少数の場合
  • ケガだけでなく損害賠償責任や救援者費用など補償内容を充実させたい場合
  • 行事・イベントの内容が宿泊を伴う場合

国内旅行保険はレクリエーション保険と違い、比較的少人数に向いています。また、基本補償に傷害保険・賠償責任保険・救援者費用が付帯されているので、1つの保険で手厚い補償を用意することができます。

また、レクリエーション保険との大きな違いとして、国内旅行保険は宿泊を伴う場合でも契約することができます。泊りがけの合宿、キャンプ、校外学習などは、国内旅行保険を選ぶと良いでしょう。

まとめ:違いは契約条件と補償内容。適した保険を選ぼう

今回は、レクリエーション保険国内旅行保険違いを紹介しました。

どちらもスポーツやレジャーなどの様々なレクリエーション活動に対応している傷害保険ですが、補償内容や契約条件に違いがあります。

宿泊がある場合にはレクリエーション保険に契約できないなど、それぞれの保険の契約対象の違いをしっかりと把握して、団体によって適している保険を選ぶ必要があります。

イベントや行事、レクリエーション活動を開催する場合には、日程に余裕を持ってレクリエーション保険もしくは国内旅行保険を検討してみてくださいね。

監修者のコメント

どちらの保険もレクリエーションを開催する際のケガの補償として有効ですが、上記の通り、参加人数や宿泊の有無で使い分けが必要な場合がありますので注意してください。

ちなみに、保険料としては同じ補償の場合レクリエーション保険の方が安くなるケースが多いです。

監修者

当記事の監修者:遠山直孝

  • 保険コンプライアンス・オフィサー2級
  • ファイナンシャルプランナー(AFP)
  • 損保大学(法律・税務)

国立大学卒業後、大手保険会社に27年勤務し、現在は損害保険代理店に所属。営業、企画部門での多彩な経験から、法律・税務を踏まえた実用的な保険の活用に精通しており、日々情報を発信しています。

※損保大学とは、損害保険の募集に関する知識・業務を向上させるために日本損害保険協会が立ち上げた制度。当監修者は「法律・税務」などの知識を深める専門コースを修めています。

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