デイサービスでは、身体機能の維持・向上、コミュニケーションの促進などを促す高齢者向けのレクリエーションも行われています。
しかし、食事や入浴などの生活支援の提供を主に行う介護施設がデイサービスです。
レクリエーションは、介護士やヘルパーなどのスタッフが企画することがほとんど。
忙しすぎて「レクリエーションの企画まで、できるか自信がない!」という方もいるでしょう。
今回は、デイサービスで人気の介護レクリエーションゲームを紹介します。
デイサービスで、レクリエーションを企画する人は参考にしてください。
高齢者におすすめ「風船バレー」
風船バレーは、高齢者にもおすすめのレクリエーションゲームです。
椅子に座ったままでも遊べるので、デイサービスの利用者でも安全に遊ぶことができます。
風船バレーは、みんなでバレーボールのようにラリーをして遊びます。輪になって行ったり、テーブルをコート代わりにしたりすると良いでしょう。
慣れてきたら、次に渡す人の名前を言ったり、書いた文字を当てるクイズ形式にしたりと、工夫をすると面白いです。
風船バレーは、ルールや準備も簡単で楽しめると人気です。
メリット
腕を使って風船を打ち上げるためには、体幹の筋力も必要です。風船バレーは、姿勢を保つ筋力を鍛える効果も期待できます。
デイサービスの利用者さんは運動も少なくなりがちです。
レクリエーションを通して、カラダを動かしてスッキリ感も味わってもらいましょう。
クイズなどを合わせれば脳トレにもなりますよ。
コツ
風船バレーは、一見子供の遊びのようにも見えてしまう可能性があります。行う前に運動を目的としているレクリエーションだと、高齢者に伝えましょう。
スタッフも参加してみんなで楽しんでいるのを見せれば、気軽に参加しやすいかもしれませんね。
デイサービスでの待機時間を盛り上げるのにおすすめです。
デイサービスで人気「リズム体操」
リズム体操は、高齢者でも楽しくカラダを動かせると、デイサービスでも人気のレクリエーションです。
好きな音楽に合わせてカラダを動かすのを、楽しく感じる人も多いですよね。
リズム体操のレクリエーションを実施するときは、スタッフが前で手本を見せましょう。また、みんなでスマホの動画を見ながら行うのもおすすめです。
デイサービスの利用者に好きな音楽を教えてもらい、みんなで楽しみたいですね。
メリット
リズム体操は、音楽を楽しみながらカラダを動かすので、気分転換に最適です。いろんな曲を聴いて思い出を楽しく語るのも良いでしょう。
デイサービスの利用者には、気持ちが沈みがちな人もいますよね。好きな音楽を選んで気分を盛り上げるのも効果的です。
気分をリフレッシュして、孤独感や寂しさを和らげましょう。
コツ
デイサービスの利用者に、気軽に参加してもらうためにも、前で元気に体操を見せましょう。
無理やり参加を促しても楽しめません。
車椅子の方など、カラダを動かすのが難しい場合もありますよね。
そのときは本人の意思を尊重して、デイサービスのスタッフがサポートをしましょう。
人気の運動レクリエーション「棒サッカー」
棒サッカーは、デイサービスなどの介護施設で人気のレクリエーションゲームです。
椅子に座りながらプレーできるので、デイサービスを利用する高齢者にもおすすめ。
椅子を向かい合わせに並べて座り、みんなに棒を持ってもらいましょう。棒は新聞紙で作ることも可能です。
ボールはビニールの軽いボールを用意。座っている人は左にあるゴールを目指して棒を振ります。
みんな夢中になって打ち込むので、思いも寄らないボールの動きになることもあるでしょう。
床にフィールドとなる布を敷いておくと審判役のスタッフが判定しやすいですよ。
メリット
棒サッカーは、カラダを動かすことが減った高齢者におすすめのレクリエーションゲームです。反射神経や動体視力を活用するので、機能の訓練にもなります。
自分の棒がどのように動くのか、ボールに当てるにはどうしたら良いのかを考えながらプレーをするので、脳トレにも効果的です。
コツ
棒サッカーは1チーム11人で楽しむゲームですが、デイサービスなどでは人数を減らして楽しむのも良いでしょう。
人数が合わない場合は、介護士やヘルパーさんが参加しても構いません。
ゴールは、あまり遠くにおくと入れるのが難しくなるので、フィールドに近づけておくのがおすすめです。
みんなが楽しめる音楽レク「合唱」
気持ちよく歌うだけでも気分が良くなることってありますよね。合唱は、デイサービスでも人気のレクリエーションです。
デイサービスを利用する方は、家で話をする相手がいない場合も。声を発することはいろんな効果を期待できます。
1人で歌うのが苦手な方もいるので、みんなで一緒に歌うのがおすすめです。
みんなで歌えば明るい気分にもなりますよね。
メリット
歌うことは、心肺機能や喉の筋力の維持にも効果的。
喉の筋力は食べ物を飲み込むときにも必要です。誤飲や嚥下障害の予防にもなるでしょう。
また、歌うときには大きく息を吸いますよね。深呼吸をすることは、血液循環をよくし、血圧の低下などにも効果が期待できます。
コツ
歌詞やメロディーを載せたプリントを配って、みんなで一緒に歌いましょう。歌詞が分かれば高齢者も歌いやすいです。歌詞や楽譜は大きくプリントするのがおすすめ。
一緒に介護士やヘルパーなどが大きな声で歌えば、参加者も歌いやすいでしょう。
春や夏など季節にあった歌や、昔の流行った歌を選んで、デイサービスを利用するみんなを盛り上げたいですね。
脳トレに挑戦「イントロクイズ」
イントロクイズは、デイサービスのレクリエーションでも人気のゲームです。曲の始まりを流して、どの曲をかけているのかを答えてもらいます。
曲の出だしからそのまま歌っても◎。
みんなが大好きな曲なら、そのまま盛り上がって合唱したり、思い出話に花を咲かせたりしても良いでしょう。
メリット
イントロクイズは、曲を思い出そうとするので、脳トレにも効果的です。知らない曲でもリズムを感じるだけで気分が変わりますよね。
大きな声で歌ってもらえば、合唱同様に心肺機能や喉の筋力の維持にもなります。
感情の乏しい方や自発性の低い方でも笑顔が表れるかもしれませんね。
コツ
イントロを聴いてもわからない場合は、少し長めに曲をかけたり、ヒントを書いて上げると正解しやすいです。
デイサービスの利用者にはいろんな年代の方がいます。参加者の年齢に差がある場合は、選曲も重要なポイントです。
5年くらい違うと流行っていた曲にも差があるので注意しましょう。
介護レクリエーションにおすすめ「パカタラ体操」
パカタラ体操は、舌や喉を動かす介護レクリエーションとして、デイサービスでも人気です。
デイサービスでは食事を提供することもありますよね。口と舌の準備運動として食事の前に行うのもおすすめです。
レクリエーションで行う場合は、「パパパパ〜」「カカ」「タータタ」「ラララー」などと、曲に合わせて歌うのも良いでしょう。
メリット
デイサービスを利用する高齢者は、顔まわりの筋肉を使うことが少なくなりがち。
パカタラ体操は、口や舌を動かし、食べたり飲み込んだりする機能を維持してくれる効果が期待できます。
筋肉は使わないままだと弱る一方。嚥下障害が原因の病気などもあるので、デイサービスを利用する高齢者におすすめのレクリエーションです。
発音運動をするだけでも効果的と言えるでしょう。
コツ
唇を閉じる力や、舌をしっかりと動かす力を意識して体操を行ってもらうためにも、レクリエーションの目的を高齢者に直接伝えると良いでしょう。
デイサービスなどの介護の現場では、簡単なレクリエーションほど、行う理由をはっきりと伝えると取り組んでもらいやすいです。
舌をしっかりと動かして、いつまでもおいしいご飯を楽しんでもらいたいですね。
デイサービスの定番レク「脳トレ漢字クイズ」
デイサービスなどの介護施設で、人気の漢字クイズ。定番のレクリエーションゲームですが、高齢者に根強い人気があります。
介護士やヘルパーの方も準備が簡単なので、よく行われるレクリエーションです。
読みや漢字を当ててもらうのも面白いですが、漢字をバラバラにして組み合わせてもらうのも面白いでしょう。
クイズのネタ帳を作っておけば、いつでも行うことができます。
野菜や果物の漢字は、普段使われなくなったものもあるので、調べてみてください。
メリット
漢字クイズなどのレクリエーションゲームは、記憶や想像力のトレーニングになるので、認知症予防に効果的です。
また、バラバラの漢字を組み合わせるのは、想像力や空間認識能力を鍛えることにつながります。
漢字などをきっかけにふとした記憶を思い出すかもしれません。思い出した記憶はできるだけ聞いてあげると良いでしょう。
コツ
デイサービスの利用者には、記憶力の良い方もいます。簡単な漢字クイズでは、すぐに解いてしまう可能性も。
利用者に合わせて、いろんな難易度の問題を用意しておきましょう。
漢字クイズは、出題の仕方で工夫ができます。同じ漢字でも、違う出題方法で行ったらわからない場合もあるかもしれません。
工夫次第でいろんな種類のゲームが生まれますよ。
工作レクリエーション「折り紙」
折り紙は細かい作業が多く、手先を動かすことができるレクリエーションです。
準備が簡単なレクリエーションなので、デイサービスなどの介護施設で人気。
オンラインでもいろんな種類の折り方がアップされているので、見ながら一緒に作っても良いでしょう。
折り紙で折った花を使って、デイサービスの広間を飾ってみるのもおすすめです。
メリット
手先を使うレクリエーションは、手を動かすのリハビリや脳の刺激に効果的です。
いろんな折り方を覚えてもらえば、達成感も得られます。
簡単そうに見えて難しい折り型もあるので、挑戦してもらうのも良いかもしれませんね。
コツ
デイサービスの利用者には、「うまく握れない」「思ったように動かせない」という高齢者も多いです。折り紙のレクリエーションは、リハビリの一貫だと伝えると良いでしょう。
折り終わった折り紙の使い道も考えておくと◎。
デイサービスの施設を飾るものを考えてもらっても良いかもしれませんね。
デイサービスのレクにおすすめ「間違い探しゲーム」
間違い探しゲームは、記憶力や観察力、集中力が必要となるレクリエーションゲームです。準備するのも簡単なので、デイサービスなどの介護施設でもよく行われています。
写真や絵などを用意しておけば、すぐに始めることができますよね。
間違い探しの絵は、オンラインでも探すことができます。ダウンロードしておけばすぐにできるのでおすすめです。
デイサービスに大きな画面があれば、絵を映して探してもらっても良いでしょう。
メリット
間違い探しは、視覚を使った問題なので、脳の活性化に有効的なレクリエーションです。
見比べてもらうだけなので、カラダを動かす必要もありません。
デイサービスの利用者には、計算や読み書きが苦手な人もいるでしょう。誰でも参加しやすいのも魅力です。
コツ
間違い探しでは、1枚を見せて、隠してからもう1枚を見せますよね。ただし、高齢者が行う場合は、一般の人のように絵を入れ替えるのが早いと見分けられない場合があります。
同時に2枚絵を並べておいても構いません。
じっくりと見比べて間違いを探してもらいましょう。
白黒ではなく色のある絵を選ぶのもおすすめです。いろんな絵を集めておけばネタに困らずにすぐにレクリエーションを始められますよ。
デイサービスに介護レクリエーションを取り入れよう
レクリエーションは種類が豊富です。介護の現場でもたくさん取り入れられています。
しかし、デイサービスは、時間内に食事やお風呂などをサポートしなければいけないので、忙しくてみんなでレクリエーションを楽しむのが難しい場合もあります。
レクリエーションは、待っている人同士のコミュニケーション促進にもおすすめです。
デイサービスなら待っている間にできるような、クイズのレクリエーションを用意しておくのも良いでしょう。
介護レクリエーションの目的
介護レクリエーションにはいろんな効果が期待できます。
介護レクの効果
- リハビリ
- 認知症予防
- 気分転換・リラックス
- コミュニケーション促進
- 身体機能の維持・向上 など
デイサービスを利用する高齢者は、自分で何かすることも少なくなりがちです。
レクリエーションを通して心身の機能を維持してもらいましょう。
記事まとめ
レクリエーションは、デイサービスを利用する高齢者におすすめです。
レクリエーションには、なぞなぞや塗り絵などたくさんの種類があります。ひな祭りや節分など、季節感を取り入れるのも◎。
レクリエーションを通した交流があれば、利用者も楽しく過ごせるでしょう。
デイサービスで出会った高齢者を元気にしたいですね。