レクリエーション保険とは、行事・イベントを団体で開催する際に加入することで参加者の傷害や損害賠償などを補償する保険です。
民間の保険会社が販売しているレクリエーション保険ですが、実は社協(社会福祉協議会)でも加入できます。
本記事では、社協(社会福祉協議会)のレクリエーション保険の特徴を詳しく紹介します。
契約プランや補償内容、補償金額などの情報もチェックできるのでぜひ参考にしてください。
社協(社会福祉協議会)とは
社協とは社会福祉協議会の略称で、誰もが住みやすい地域の実現に向けて、住民のための地域づくりを目指している団体です。
「社会福祉協議会」とは 私たちの暮らしや生活(社会)のしあわせ(福祉)のために話し合う(協議)集まり(会)です。「お互いに支えあいながら誰もが住みやすい地域」の実現に向け、「住民の、住民による、住民のための地域づくり」を社協は目指しております。
出典:https://www.ueda-shakyo.or.jp/?page_id=962
どのようなサービスを提供している?
社協(社会福祉協議会)は都道府県、市町村ごとに設置されていて、社会福祉法を根拠とし、いろいろな福祉サービスや相談活動、共同募金運動などへ協力しています。
社協(社会福祉協議会)の具体的な活動内容の例は、以下のとおりです。
- 市民活動やボランティアの支援
- 住民の地域福祉活動の支援
- 生活支援に関連する相談・情報提供
- 生活福祉資金等の貸し付け
- 在宅福祉サービスの提供
- 日常生活の自立支援 など
出典:https://www.pref.chiba.lg.jp/kenshidou/faq/023.html
社協で加入可能なレクリエーション保険「ボランティア行事用保険」
社協(社会福祉協議会)でも、民間の保険会社で販売されているレクリエーション保険のような保険に加入できます。
商品名は「ボランティア行事用保険」で、日本国内で実施されるボランティア活動や地域福祉活動が対象です。
地域社会の福祉の問題や、地域の福祉を高めるために取り組む活動であれば、社協(社会福祉協議会)のレクリエーション保険で補償できます。
プランは、A~Cプランの3つに分けられます。プランの詳細についてはこの後詳しく説明するのであわせて確認してください。
なお以下の行事は、社協(社会福祉協議会)のレクリエーション保険では補償できないため注意が必要です。
- 電動器具(例:草刈り機)を使用する行事
- 防犯・防火目的のパトロール
- 団体などの構成員のみで行う親睦行事・組織活動
- 学校管理下の行事
- 参加者が不特定多数になる行事
- 自宅で行う行事
- 社会福祉協議会の共催・後援、協力などと関連がない行事
出典:https://www.fukushihoken.co.jp/fukushi/front/council/volunteer_events.html
Aプランの補償対象・保険料
社協(社会福祉協議会)のレクリエーション保険におけるAプランは、宿泊を伴わない行事を対象としています。
開催する行事・イベントの種類によって、さらにA1~A3までの3つの区分に分けられます。区分によって保険料が変わってくるのでここで確認しておきましょう。
Aプランの区分 | 主な行事・イベント | 保険料(1日あたり) |
---|---|---|
A1 | 街頭募金、河川清掃、草むしり、ゲートボール、各種研修会・会議、空缶拾い、こども食堂、ラジオ体操、老人スポーツ大会サロン、自然観察、炊き出し、盆踊り、豆まき大会、もちつき、ハイキング、バザー、バレーボール など | 28円/人 |
A2 | ジョギング、バスケットボール、マラソン、アスレチック、避難訓練・防災訓練、運動会、キャンプ、野球教室 など | 126円/人 |
A3 | サッカー、フットサル、神輿や山車に参加する祭り、スキー、スノーボード、相撲 など | 248円/円 |
※保険期間1年、団体割引15%の場合
Bプランの補償対象・保険料
Bプランは行事の区分を問わず、宿泊を伴う行事を補償します。
レクリエーション保険の多くは宿泊を伴う行事・イベントを補償対象外としていますが、社協(社会福祉協議会)であれば宿泊を含む活動を行っても補償されるので安心です。
泊まり込みでボランティア活動や福祉活動などを実施する場合は、社協(社会福祉協議会)のレクリエーション保険への加入を前向きに検討することをおすすめします。
Bプランの保険料は宿泊日数によって変わってきます。
下表に宿泊日数ごとに保険料をまとめたので確認してみましょう。
宿泊日数 | 保険料(1日あたり) |
---|---|
1泊2日 | 241円/人 |
2泊3日 | 295円/人 |
3泊4日 | 300円/人 |
4泊5日 | 354円/人 |
5泊6日 | 359円/人 |
※保険期間1年、団体割引15%の場合
Cプランの補償対象・保険料
先に紹介したAプランのA1区分に分類される行事で、以下のいずれかの条件を満たす場合は、社協(社会福祉協議会)のレクリエーション保険のCプランを利用できます。
- 建物内(施設内)で開催される行事
- 屋外での境界が明確に区分できる会場で開催する行事
CプランはAプランと違って、参加者名簿の提出が必要ないという特徴があります。見込みの人数を申告すれば問題ありません。
1日あたりの保険料は1人28円です。
レクリエーション保険の補償金額は?
社協(社会福祉協議会)の補償内容は、傷害補償(死亡・後遺障害保険金、入院保険金、手術保険金、通院保険金)と賠償責任補償(対人賠償、対物賠償)の2つに分かれています。
各補償内容の補償金額を下表にまとめたので、チェックしてみましょう。
【社協(社会福祉協議会)の補償内容:傷害補償】
補償内容 | 補償金額 |
---|---|
死亡保険金 | 400万円 |
後遺障害保険金 | 400万円(限度額) |
入院保険金日額 | 3,500円 |
手術保険金 | 入院中の手術:35,000円、外来の手術:17,500円 |
通院保険金日額 | 2,200円 |
【社協(社会福祉協議会)の補償内容:賠償責任補償】
補償内容 | 補償金額 |
---|---|
対人賠償(1事故・1名あたり) | 限度額2億円 |
対物(1事故) | 限度額1,000万円 |
社協(社会福祉協議会)のレクリエーション保険の加入手続きは、最寄りの社協(社会福祉協議会)で進めます。
インターネットには対応していないため、時間に余裕を持って加入手続きを行うようにしましょう。
なお、以下のページから全国の社協(社会福祉協議会)の場所を確認できます。
最寄りの社協(社会福祉協議会)がどこか分からない方は、下記でチェックして加入手続きの用意をしましょう。
都道府県・指定都市社会福祉協議会のホームページ(リンク集)
全国社会福祉協議会
まとめ
レクリエーション保険は、社協(社会福祉協議会)でも加入できる保険です。
ただし、すべての行事・イベントが対象となるわけではないため、加入条件に注意しましょう。
地域社会の福祉の問題、地域の福祉を高める以外の目的で行事・イベントを開催する場合は、民間の保険会社が販売するレクリエーション保険への加入を検討してみてください。