福祉施設や保育園などで、遊びやゲーム、スポーツなどのレクリエーションを楽しんでもらいたいと思っていても、うまく行かないことってありますよね。
介護士や、保育士となり、いきなり「レクを考えてみてね」と仕事を振られ困ってしまった経験などはないでしょうか?
レクリエーション・インストラクターとは、高いコミュニケーションスキルや、レクリエーションの企画・実施などについて学ぶことのできる資格です。
今回は、レクリエーション・インストラクターについて紹介します。仕事内容や資格の取得方法について詳しく見ていきましょう。
【介護福祉施設や保育園、学校で役立つ資格】レクリエーション・インストラクターとは
レクリエーション・インストラクターは、公益財団法人日本レクリエーション協会が発行する認定資格です。
学習時間は60時間、最短3ヶ月〜1年ほどで資格を取得できます。
資格に必要な養成講座は、都道府県レクリエーション協会が主催しているので、各市町村で受講が可能です。
レクリエーション・インストラクターの資格では、
- 集団をリードする力
- 良いコミュニケーションを取る力
- 楽しい空間を提供する力
などを学びます。
レクリエーションをグループワークや健康づくりなどに活かして、参加者の生活を良くしていきたいと考える人におすすめの資格です。
福祉施設や保育園、学校などで働いている人に役立つでしょう。
次に、レクリエーション ・インストラクターの資格を取るとどんな仕事ができるようになるのか紹介します。
仕事内容
レクリエーションの目的は、コミュニケーションの促進や、心の安定、身体機能の維持や向上です。
介護施設やデイケアなどの福祉施設、保育園、スポーツクラブ、小中学校など、いろんな場面でレクリエーションは行われますよね。
レクリエーション・インスラクターの仕事は、参加者の目的に合わせたレクリエーションの企画と実践となります。
レクリエーションの企画
レクリエーション・インストラクターは、参加者の目的に合わせて以下のようにレクリエーションを企画をしていきます。
- 介護施設などでは、高齢者の身体機能を維持や認知予防のために、スポーツを取り入れたミニゲームなどを企画
- 保育園なら、知育レクや身体能力向上のスポーツ
- 小学校なら、音楽やスポーツなど、コミュニケーションを活かした集団でできるアクティビティ など
年齢や対象が違うとその目的も違いがありますよね。インストラクターになったら、それぞれの場面で、いろんなレクリエーションを考える必要があるのです。
また、介護施設では、座ったままでしか参加できない方もいらっしゃいます。スタッフとの共有や安全対策なども考えなければなりません。
レクリエーションの実践がスムーズに行われるように考えましょう。
レクリエーションの実践
当日は、カラダの動かし方やルールを共有するのもレクリエーション・インストラクターの仕事です。
せっかくのレクリエーション。参加者にも思いっきり楽しんでもらいたいですよね。
特に福祉施設などの利用者である高齢者は、介護も必要となり、一人一人動かせる範囲が違います。他の介護スタッフにサポートしてもらう必要があります。
また、小さなお子さんへのレクリエーションでも、一人一人に目を向けてサポートをし、それぞれの役割を見つけてあげましょう。
集団をリードし、個人個人の力を引き出していくことも、インストラクターとしての醍醐味。
レクリエーションを通して、みんなに学びの時間を提供しましょう。
資格取得のメリット
それでは、レクリエーション・インストラクターの資格取得のメリットについて紹介します。
参加者に楽しい時間を提供できるようになる
レクリエーション・インストラクターの資格講座の中では、成功体験を味わいまたやりたいと言ってもらえるような支援方法も学びます。
集団のリードや一体感を生み出すのは、簡単ではありません。
インストラクターとして、資格講座でしっかりと学び、楽しい時間を過ごしてもらいたいですね。
参加者のやる気を促進!コミュニケーションスキルを学べる
レクリエーション・インストラクターの資格講座では、「CSSプロセス」を学びます。
「CSSプロセス」とは、集団のコミュニケーションを促進させる技術のことです。参加者同士で褒めたり、応援したりすると、また次も頑張ろうと一致団結しますよね。
コミュニケーションを良い方向に促進させることで、より良い環境づくりができるようになります。
企画できるレクリエーションの幅が広がる
レクリエーションは、介護施設や老人ホーム、デイケアなどの福祉施設や保育・学校教育などの現場で実践されています。
参加者の年齢が違えば、目的も変わってきます。ルールなども同じでは行うことができません。
それぞれの目的に合わせていろんなレクリエーションを提供できるようになるのが、レクリエーション・インストラクターの資格です。
レクリエーション・インストラクター資格取得の流れ
それでは、次にレクリエーション・インストラクターの資格取得方法について見ていきましょう。
養成講習会の受講
レクリエーション・インストラクターの資格を取得するには、都道府県レクリエーション協会などが開催する養成講習会の受講が必要となります。
養成講習会は、集団学習か通信+集団学習などで実施されているので、近くで実施されている養成講習会を確認してください。
費用は、それぞれの都道府県の協会によって異なり、2〜3万円程度。
また、協会が認定した大学や短大、専門学校に通っている場合は、所定の科目を履修すると学習を修了したと認められます。
養成講習会概要
集団学習(計60時間) | 通信+集団学習(計60時間) |
---|---|
集合 51時間 + 現場実習 9時間 | 通信 9時間 + 集合 42時間 + 現場実習 9時間 |
資格認定審査を受けよう
養成講習会の全ての学習が終了すると、レクリエーション・インストラクターの資格認定試験を受けることができます。
資格審査には、筆記・実技・活動レポートなどの提出が必要です。※地域によって審査内容が違うこともあります。
資格認定と登録申請
審査に通ったら、公益財団法人日本レクリエーション協会へ16,000円(税別)の登録料を支払います。
その後「認定証」と「資格証」が送られてきたら完了です。
登録の更新
公益財団法人日本レクリエーション協会への登録は、2年ごとに更新が必要となります。更新料は、11,000円(税別)です。
登録をしていると協会からのサポートを受けることができますよ。
資格を活かせる職種
レクリエーション・インストラクターは国家資格ではありませんが、現場で役立ち資格です。どんな職種に役に立つのでしょう。
介護福祉士
介護福祉士はいろんな背景をもつ高齢者と向き合う仕事です。資格講座では、レクの基礎となるホスピタリティの考えなども学びます。
利用者さんと心を通わせるのにも役に立つでしょう。
保育士・幼稚園教諭
小さな子供たちに話を聞いてほしいときや、元気に挨拶して朝の登園をしてほしいときなどに、役立つ知識も学べるのがレクリエーション・インストラクターの資格講座です。
ちょっとしたアレンジを加えて、いつものアクティビティももっと賑やかにしてみませんか?
スポーツ指導者
スポーツ教室などで指導をするスポーツ指導者は、集団に向けて教えることが多いです。
集団で行うことの大切さややる気をキープすることは、意外と難しいと感じることもあるでしょう。
レクリエーション・インストラクターの資格講座で集団レクについて学ぶことで、みんなを楽しませることができますよ。
記事まとめ
レクリエーションは、子供の成長や高齢者の身体機能の維持など、いろんな場面で活用されます。
しかし、介護士や保育士としてレクリエーションを学んだことがない方もいらっしゃいますよね。
インストラクターとして活躍するためにおすすめの資格がレクリエーション・インストラクターです。
レクリエーションを盛り上げて、楽しみながら学んでもらいましょう。