レクリエーション保険は、学校行事や社内行事など大人数が参加する行事の事故・ケガに備えることができます。
主催者が代表して参加者全員分をまとめて加入すれば良いので、大きな手間もかからず簡単にリスクに備えるが可能。
そんなレクリエーション保険について、今回は料金(保険料)に注目して解説します。料金の支払方法や、現在販売中のレクリエーション保険の料金をまとめています。
レクリエーション保険に加入を検討している方は、この記事を読んで料金の大まかな目安をつけてみて下さい。
レクリエーション保険の料金は誰が払う?
レクリエーション保険は、日帰りの行事やイベントの際に、参加者が不慮の事故によってケガを負った場合に補償が適用される保険です。
不慮の事故による死亡・後遺障害、ケガによる入院・通院・手術などが発生した際に保険金が支払われるため、万が一参加者がケガをした場合にも安心。
しかも、加入方法はイベント・行事の主催者が代表となって参加者全員分をまとめて契約するので、わざわざ1人ずつ契約する手間がかかりません。
また、レクリエーション保険の最大の特徴は、手頃な料金でリスクに備えることができる点。一定期間加入する保険と異なり、一回のイベントごとに契約するレクリエーション保険では、数十円~数百円という非常に安い保険料で加入することができます。
この負担の軽さが、レクリエーション保険が人気を集める理由の1つです。
契約は主催者だが、料金は「参加者1人当たり」
先程説明したとおり、レクリエーション保険の契約は主催者が代表して行いますが、保険料は「1人当たり1日いくら」という形で発生します。
レクリエーション保険の料金は、参加するイベント・行事の種類によって決まり、開催される日数に応じて金額が増えます。
基本的にはイベント・行事に応じて料金が決まっており、ケガをするリスクが高いとされる行事ほど保険料が高いです。
どのイベントでいくら料金がかかるのかは保険商品によって異なるため、レクリエーション保険の商品パンフレット等をよく確認しましょう。
個別契約と年間包括契約での2つの方法で申し込みが可能
レクリエーション保険では、「個別契約」と「年間包括契約」の2つの方法で契約することが可能です。
- 個別契約:イベント・行事ごとに契約を結ぶ方法。
- 年間包括契約:あらかじめ年間の行事予定を提出し、それに応じた保険料を支払って1年間分の契約をする方法。
友人同士の大勢でのレジャーや、スポーツ大会など、不定期で行うイベントは個別契約が向いています。
一方、会社や学校など、前もって年間の行事予定が分かっているような場合は、年間包括契約で一気に契約した方が毎回の手間がかからずおすすめです。
この場合の料金は、開催予定のイベントの種類と、過去の開催実績に基づく参加人数に応じて暫定額が決定され、契約時に支払います。
後で実際にイベントを開催した際の参加人数等を報告して、差額分の精算をするかたちになるので、年間包括契約だから保険料が高額になるということはありません。
自分たちにあった方法でレクリエーション保険に契約しましょう。
保険商品ごとの料金を徹底解説!
ここからは、現在実際に販売されているレクリエーション保険の料金を下記の保険商品ごとに紹介していきます。
- 損保ジャパン日本興亜「レクリエーション補償プラン」
- 東京海上日動「レクリェーション災害補償プラン」
- 三井住友海上「レクリエーション傷害補償プラン」
- 日新火災海上保険「レクリェーション傷害保険」
- JA共済「イベント共済」
なお、こちらで紹介するレクリエーション保険の料金は、現在Web上で見ることのできる各レクリエーション保険の商品パンフレットを元に掲載しています。
最新の情報と異なる点がある可能性があることを予めご了承下さい。
損保ジャパン日本興亜「レクリエーション補償プラン」
https://www.gia-agency.jp/images/stories/pdf/%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E4%BF%9D%E9%99%BA.pdf
東京海上日動「レクリェーション災害補償プラン」
https://files.japanslht.or.jp/notifications/2019/08/07/%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E7%81%BD%E5%AE%B3%E8%A3%9C%E5%84%9F%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%B320190807.pdf
三井住友海上「レクリエーション傷害補償プラン」
https://life-is-tech.com/docs/mitsuisumitomo_recreation.pdf
日新火災海上保険「レクリェーション傷害保険」
http://www.yan.gr.jp/img/shougai.pdf
JA共済「イベント共済」
https://www.ja-kyosai.or.jp/okangae/person/event/pdf/event_201904.pdf
損保ジャパン日本興亜「レクリエーション補償プラン」
損保ジャパン日本興亜では、「レクリエーション補償プラン」というレクリエーション保険を取り扱っています。
料金は、イベントごとに下記の通りに設定されています。
※この表は横にスクロールできます。
区分
|
行事・イベントの種類
|
1人あたりの保険料(1日分)
|
---|---|---|
A | 日帰り遠足、ハイキング、料理教室、海水浴、花火大会、盆踊り、なわとびなど | 30円(※1) |
B | 運動会、日帰りキャンプ、軟式・準硬式野球、バスケットボール、、防災・避難訓練、マラソンなど | 150円(※2) |
C | 硬式野球、サッカー、サッカー、空手、スキー、相撲など | 300円(※3) |
※1 死亡・後遺障害 455万円、入院保険金日額 4,000円、通院保険金日額 2,000円の補償内容で設定した場合の料金。
※2 死亡・後遺障害 460万円、入院保険金日額 4,000円、通院保険金日額 2,000円の補償内容で設定した場合の料金。
※3 死亡・後遺障害 457万円、入院保険金日額 4,000円、通院保険金日額 2,000円の補償内容で設定した場合の料金。
※いずれも、団体割引は適用していない料金です。
なお、損保ジャパンのレクリエーション保険は20名以上から加入することが可能で、団体の人数によって料金割引が適用されます。
ただし、割引された料金と最低保険料のどちらか高い方を支払う必要がある点に注意して下さい。
行事・イベントの参加人数 | 団体割引率 | 最低保険料 |
---|---|---|
20人 | 0% | 1,000円 |
50人 | 5% | 2,000円 |
500人 | 10% | 50,000円 |
1,000人 | 15% | 100,000円 |
3,000人 | 20% | 300,000円 |
東京海上日動「レクリェーション災害補償プラン」
東京海上日動では、「レクリェーション災害補償プラン」というレクリエーション保険を取り扱っています。
料金は、イベントごとに下記の通りに設定されています。
※この表は横にスクロールできます。
区分
|
行事・イベントの種類
|
1人あたりの保険料(1日分)
|
---|---|---|
A | バドミントン大会、卓球大会、テニス大会、ハイキング、水泳教室、ヨガ、日帰り遠足、潮干狩りなど | 23円 |
B | 軟式野球の大会、剣道大会、陸上競技、運動会、サイクリング、マラソン大会、サッカー教室など | 114円 |
C | サッカー大会、硬式野球大会、山車・みこしに参加する祭り、ハンドボール、バスケットボールなど | 229円 |
※死亡・後遺障害保険金が500万円、入院保険金日額2,000円、通院保険金日額1,000円で設定した場合の料金。
※50名以上の団体割引5%を適用しています。
なお、東京海上日動のレクリエーション保険は45名以上から加入することが可能で、団体の人数によって料金割引が適用されます。
ただし、割引された料金と最低保険料のどちらか高い方を支払う必要がある点に注意して下さい。
行事・イベントの参加人数 | 団体割引率 | 最低保険料 |
---|---|---|
50人 | 5% | 1,900円 |
500人 | 10% | 45,000円 |
1,000人 | 15% | 85,000円 |
3,000人 | 20% | 240,000円 |
東京海上日動のレクリエーション保険は賠償責任保険もセット
東京海上日動のレクリエーション保険では、被保険者が第三者の身体や物品に損害を与えてしまった場合の法律上の損害賠償請求に備える「賠償責任保険」もセットで加入することが可能です。
賠償責任保険の保険料は、下記の通りです。
プラン | 支払い限度額・免責金額 | 保険料例 |
---|---|---|
①主催者が負う賠償責任 のみが対象の場合 |
支払限度額1億円 | 1名あたり10円 (最低保険料5,000円) |
②主催者および参加者が負う 賠償責任が対象の場合 |
免責金額なし | 1名あたり50円 (最低保険料5,000円) |
三井住友海上「レクリエーション傷害補償プラン」
三井住友海上では、「レクリエーション傷害補償プラン」というレクリエーション保険を取り扱っています。
料金は、イベントごとに下記の通りに設定されています。
※この表は横にスクロールできます。
区分
|
行事・イベントの種類
|
1人あたりの保険料(1日分)
|
---|---|---|
A | バドミントン、卓球、テニス、ハイキング、水泳、ヨガ、日帰り遠足、いちご狩り、ゴルフなど | 21円 |
B | 軟式野球の大会、剣道、陸上競技、運動会、日帰りキャンプ、サイクリング、マラソン大会、トライアスロンなど | 106円 |
C | サッカー大会、硬式野球大会、アイスホッケー、水上スキー、スキーなど | 211円 |
※死亡・後遺障害保険金が300万円、入院保険金日額3,000円、通院保険金日額2,000円で設定した場合の料金。
※20名以上の団体割引5%を適用しています。
なお、東京海上日動のレクリエーション保険は20名以上から加入することが可能で、団体の人数によって料金割引が適用されます。
ただし、割引された料金と最低保険料のどちらか高い方を支払う必要がある点に注意して下さい。
行事・イベントの参加人数 | 団体割引率 | 最低保険料 |
---|---|---|
20人以上 | 5% | 2,000円 |
500人以上 | 10% | 50,000円 |
1,000人以上 | 15% | 10,000円 |
3,000人以上 | 20% | 300,000円 |
日新火災海上保険「レクリェーション傷害保険」
料金は、イベントごとに下記の通りに設定されています。
※この表は横にスクロールできます。
区分
|
行事・イベントの種類
|
1人あたりの保険料(1日分)
|
---|---|---|
A | ソフトボール大会、バレーボール大会、テニス大会、水泳大会、ハイキングなど | 20円 |
B | 軟式野球の大会、陸上競技、運動会、サイクリング、マラソン大会、スケート大会など | 102円 |
C | サッカー大会、硬式野球大会、アイスホッケー、サーフィン、スキーなど | 203円 |
※死亡・後遺障害保険金が300万円、入院保険金日額3,000円、通院保険金日額1,500円で設定した場合の料金。
※20名以上の団体割引5%を適用しています。
また、日新火災のレクリエーション保険でも参加人数によって団体割引料金が設定されています。
割引適用後の料金か、最低保険料1,000円のどちらか高い方を支払う必要があります。
行事・イベントの参加人数 | 団体割引率 | 最低保険料 |
---|---|---|
20人以上 | 5% | 1,000円 |
500人以上 | 10% | |
1,000人以上 | 15% | |
3,000人以上 | 20% |
JA共済「イベント共済」
JA共済では、「イベント共済」というレクリエーション保険を取り扱っています。保険料は、下記の表の通りです。
なお、JA共済のレクリエーション保険では、参加する人数ごとに料金が変わるため、料金として「1人当たり〇〇円~〇〇円」という表記の仕方をしています。
※この表は横にスクロールできます。
区分
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行事・イベントの種類
|
1人あたりの保険料(1日分)
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---|---|---|
1級 | バレーボール、ボウリング、草刈りなど | 1人あたり18円~24円 |
2級 | 野球、剣道、運動会、みこし(子供主体)、防災訓練など | 1人あたり75円~90円 |
3級 | スキー(ジャンプを除く)、相撲、ラグビー、みこし(大人主体)など | 1人あたり156円~186円 |
※死亡共済金額が300万円、部位・症状別治療共済金額3,000円で設定した場合の料金。
JA共済のレクリエーション保険は賠償責任保険もセット
JA共済のレクリエーション保険であるイベント共済では、賠償責任保険もセットで用意されています。
こちらも、イベントの区分にあわせて料金が異なります。
区分 | レクリエーションの種類 | 保険料 |
---|---|---|
1級 | バレーボール、ボウリング、草刈りなど | 12.0円 |
2級 | 野球、剣道、運動会、みこし(子供主体)、防災訓練など | 20.1円 |
3級 | スキー(ジャンプを除く)、相撲、ラグビー、みこし(大人主体)など | 28.6円 |
※共済金額5,000万円で設定した場合の料金。
賠償責任保険に別途加入する必要があるか要チェック
現在販売されているレクリエーション保険の多くは、基本的にケガ・死亡に備える「傷害保険」が補償内容となっています。
そのため、第三者に損害を与えた場合に備える「賠償責任保険」には別途加入が必要というケースがあります。
なかには、補償内容として傷害保険とセットで賠償責任保険も用意されている保険商品もありますが、全てではありません。
イベント・行事の際は、参加者自身のケガだけでなく、誰かにケガをさせてしまったり、ものを壊してしまったりすることもあります。そういった事態に備えるには、賠償責任保険に加入しておくと安心です。
レクリエーション保険に加入をする際には、傷害保険と合わせて賠償責任保険にも加入することを検討してみることをおすすめします。
その分個人にかかる料金は高額になってしまいますが、数十円~数百円程度高くなるくらいの負担で加入することが可能です。万が一の備えと考えれば、そこまで大きな負担にはならないでしょう。
安全にイベント・行事を開催するためにも、ぜひ検討してみて下さい。
まとめ:レクリエーション保険は補償内容も含めて検討
今回は、レクリエーション保険の料金に注目して解説してきました。
レクリエーション保険は、保険商品によって料金は変わりますが、基本的に数十円~数百円程度の料金で加入できる保険です。
手頃な料金で死亡・ケガに備えることができるため、イベントや行事を安全に行うために加入しておいて損は無いでしょう。
今回はレクリエーション保険の料金面をご紹介しましたが、加入を検討する際には補償内容にも目を向けて、ニーズに合ったものを選ぶことも重要です。
こちらのページでは、レクリエーション保険の料金だけでなく補償内容も比較してご紹介しているので、加入の際にはぜひ参考にしてみて下さい。