保育園でイベントを開催する場合、園児のケガや損害賠償責任など、さまざまなリスクが想定されます。
イベント中のリスクに備える保険商品として「レクリエーション保険」がありますが、保育園で行うイベントのリスクに適しているのでしょうか。
本記事では、保育園のイベントを開催する方に向けて以下のポイントを解説します。
この記事のポイント
- 保育園で開催するイベントで想定されるリスク
- レクリエーション保険で補償できる内容
- 保育園行事におすすめのレクリエーション保険3選
ぜひ本記事を参考にして、保育園のイベントにおけるリスクをしっかりとカバーしておきましょう。
保育園で開催するイベントで想定されるリスクとは
保育園でイベントを開催する際、以下のようなリスクが想定されます。
- 園児がケガをするリスク
- 保育園側の不備で損害賠償責任を負うリスク
それぞれどういったリスクなのかを把握しておきましょう。
園児がケガをするリスク
保育園でイベントを開催する際、参加者となる園児がケガをしてしまうリスクが考えられます。
子ども同士の衝突や転倒などでケガをしてしまい、治療のための費用が発生することを想定しておきましょう。
特に、運動会などの身体を動かすイベントの場合、ケガのリスクは高まります。
大人が注意して見ていたとしても、少し目を話した隙に転んだり、誰かとぶつかったりしてケガをする可能性が考えられます。
保育園でイベントを開催する場合は、まず参加者となる園児のケガのリスクを頭に入れておきましょう。
保育園側の不備で損害賠償責任を負うリスク
保育園側の不備によって損害賠償責任を負ってしまうリスクも考えておかなければなりません。
イベントの開催にあたって何らかの不備があり、参加者にケガを負わせてしまったり、モノを破損してしまったりするようなリスクです。
例えば、屋外で運動会を開催しているときに設置していたテントが倒れてしまい、参加者や見学者にケガを負わせてしまった場合。
被害者に対して損害賠償金を支払わなければならないケースが考えられます。
特に規模が大きい事故を起こしてしまうと、多額の損害賠償金を請求されるリスクもあります。
損害賠償責任を負うリスクも頭に入れながら、保育園でのイベントを開催しましょう。
レクリエーション保険で保育園行事の傷害を補償
前述の通り、保育園においてイベントを開催する場合、園児のケガなどのリスクに備えておく必要があります。
リスクをカバーする手段として、レクリエーション保険への加入がおすすめです。
レクリエーション保険とは、団体での行事やイベントを開催する際、参加者がケガをしたときに補償が適用される保険商品のことです。
1つの契約だけで参加者全員を補償できるため、個別で加入する必要がありません。
ここでは、レクリエーション保険の主な補償内容や特約によって付加できる補償内容について解説します。
レクリエーション保険の基本の補償内容
レクリエーション保険は主にケガのリスクをカバーする保険商品です。
加入することで以下のような補償内容が受けられます。
保険金 | 補償内容 |
---|---|
死亡保険金 | 参加者がイベント中の事故によるケガが原因で死亡した場合に保険金が支払われる。 |
後遺障害保険金 | 参加者がイベント中の事故によるケガが原因で後遺障害が残った場合に保険金が支払われる。 |
入院保険金 | 参加者がイベント中の事故によってケガをし、治療のために入院した場合に保険金が支払われる。入院日数に応じて保険金額が支払われるケースが多い。 |
手術保険金 | 参加者がイベント中の事故によってケガをし、治療のために手術を受けた場合に保険金が支払われる。 |
通院保険金 | 参加者がイベント中の事故によってケガをし、治療のために通院した場合に保険金が支払われる。入院を伴う通院が対象になるケースが多い。 |
上記のようにレクリエーション保険では、イベントを開催する際に想定されるケガのリスクを幅広くカバーできます。
保育園でイベントを行う際に想定される園児のケガなどもしっかりと補償されるため、安心してイベントを開催できるでしょう。
行事・イベント中のケガに備えたい場合は、レクリエーション保険への加入がおすすめです。
特約を付帯できるケースも
レクリエーション保険は、商品によっては特約を上乗せすることもできます。
ケガに対する死亡保険金・入院保険金などの補償以外にもリスクに備えられるため、必要に応じて特約の契約を検討しましょう。
レクリエーション保険で契約できる主な特約は以下のとおりです。
- 熱中症危険補償特約
- 天災危険補償特約
- 細菌性およびウイルス性食中毒補償特約
例えば夏に屋外でイベントを開催する場合、園児たちが熱中症を発症するリスクが想定されます。
「熱中症危険補償特約」を契約しておくと、急激かつ外来による日射または熱射による身体の障害も補償の対象に含まれます。
また、飲食物を提供するイベントを開催する際は、参加者の食中毒のリスクも備えておかなければなりません。
「細菌性およびウイルス性食中毒補償特約」を契約し、万が一食中毒が発生した場合の保険金を備えておくと良いでしょう。
保育園で開催するイベントの種類・内容に合わせ、必要な特約を契約してリスクに備えておきましょう。
損害賠償も補償したいならイベント保険を検討しよう
レクリエーション保険は主にケガに対する補償が中心の商品ですが、保育園で開催するイベントはほかにも損害賠償責任を負うリスクが考えられます。
もし損害賠償責任も補償したいのであれば、レクリエーション保険よりも「イベント保険」の方が適している可能性が高いです。
ここではイベント保険の基本の補償内容について解説します。
イベント保険の基本の補償内容
イベント保険は、レクリエーション保険と同様にイベント中のリスクに備えるための保険商品です。
しかし補償内容についてはレクリエーション保険と異なっているため、違いを理解した上で適切な商品を選ぶことが重要なポイントとなります。
イベント保険の基本的な補償内容は以下の通りです。
保険 | 補償内容 |
---|---|
施設賠償責任保険 | 施設の管理不備が原因で傷害・損害が発生したときに補償を受けられる。 |
傷害保険 | イベント中に参加者がケガをした場合に治療にかかった費用が補償される。 |
動産総合保険 | 展示品や機材などが破損・紛失した場合に補償される。 |
興行中止保険 | 天候不良などでイベントが中止・延期となった場合に補償される。 |
上記の中で「傷害保険」については、レクリエーション保険の補償内容と大きな違いがありません。
しかし、施設の管理不備による損害賠償責任の補償や展示品・機材の破損・紛失に対する補償、イベントの中止・延期に対する補償など、幅広いリスクに備えられる点がイベント保険の特徴です。
前述の通り、保育園でイベントを開催する際に想定されるリスクは園児のケガだけでなく、保育園側の不備による損害賠償責任なども考えられます。
レクリエーション保険だけでは補償が不足すると感じる場合は、イベント保険も視野に入れておくと良いでしょう。
保育園行事に最適なレクリエーション保険3選
保育園行事に最適なレクリエーション保険として、以下の3つが挙げられます。
おすすめの保険商品3選
- あいおいニッセイ同和損保「レクリエーション傷害保険」
- 損保ジャパン日本興亜「レクリエーション補償プラン」
- AIG損保「レクリエーション傷害保険」
各商品の特徴を把握し、自分に合った商品を選びましょう。
あいおいニッセイ同和損保「レクリエーション傷害保険」
あいおいニッセイ同和損保の「レクリエーション傷害保険」は、イベント・行事参加中のケガのリスクに備えられるレクリエーション保険です。
行事の参加者が1日20名以上いると加入できる商品となっているため、保育園で実施するイベントもしっかりと補償することができます。
あいおいニッセイ同和損保の「レクリエーション傷害保険」の特長として以下の3点が挙げられます。
- 手頃な保険料で幅広く補償できる
- 特約で天災によるリスクも備えられる
- ネット完結型の商品も提供されている
本商品は特約のセットによって熱中症や食中毒、天災によるリスクなどを幅広くカバーできることが大きな特徴です。
手頃な保険料で加入できるため、経済的な負担を抑えてイベントのリスクに備えることができます。
また、あいおいニッセイ同和損保では、ネット完結型の「ネットで簡単!レクリエーション傷害保険」も提供しています。
スピーディーに手続きができ、イベント前日でも申し込める仕組みとなっているため、気軽に手続きを進められる点が魅力の商品です。
損保ジャパン日本興亜「レクリエーション補償プラン」
損保ジャパン日本興亜の「レクリエーション補償プラン」は、遠足や運動会などの保育園で行うイベントなどを幅広く補償できるレクリエーション保険です。
加入人数は20名以上となっており、比較的小規模のイベントからでも契約できる点が特徴となっています。
損保ジャパン日本興亜の「レクリエーション補償プラン」の特長として以下の3点が挙げられます。
- 集合から解散までのリスクをしっかりとカバー
- 特約で熱中症のリスクに備えられる
- 年間包括契約もできる
本商品では集合から解散までの傷害事故が補償の対象となっており、特約によって熱中症の危険も補償されます。
想定されるリスクを幅広くカバーできる点が大きな特徴です。
また、年間の行事予定表、行事の種類、参加予定人数などを事前に知らせることで、年間の行事を一括で契約することもできます。
保育園で開催する年間のイベントをまとめて補償できる点も魅力となっています。
AIG損保「レクリエーション傷害保険」
AIG損保の「レクリエーション傷害保険」は、規模の小さいイベントも補償されるタイプのレクリエーション保険です。
最低加入人数を「20名以上」と設定している商品が多い中、本商品は「10名以上」の参加で加入できる点が特徴となっています。
AIG損保の「レクリエーション傷害保険」の特長として以下の3点が挙げられます。
- 熱中症・食中毒のリスクに備えられる
- 手頃な保険料で契約できる
- 参加者が20名以上になると団体割引が適用される
本商品は「熱中症危険補償特約」「細菌性食中毒補償特約」が原則として自動でセットされるため、熱中症や食中毒などのリスクにも備えられます。
幅広いリスクに対応したい方におすすめの商品です。
また、手頃な保険料で加入できる上に、参加者が20名以上500名未満の場合は団体割引5%の適用が受けられます。
比較的危険性が低いお花見などのイベントであれば、1人あたりの保険料が「32円」となり、団体割引が適用されると「29円」となります。
手頃な保険料で幅広いリスクをカバーできる点が本商品の特徴です。
記事まとめ
保育園でイベントを開催する場合、園児がケガをしたり、保育園側の不備で損害賠償責任を負ったりするリスクが想定されます。
レクリエーション保険やイベント保険であればケガや損害賠償責任を補償できるため、保険に加入してリスクに備えておくことが大切です。
また、本記事では保育園でのイベントにおすすめのレクリエーション保険をご紹介しました。
それぞれ特徴が異なっているため、比較しながらイベントのリスクに備えられる最適な商品を選びましょう。
-
団体行事に合わせて1日単位で入るレクリエーション保険!参加人数に要注意
学校の行事や部活での団体で行う野球の練習試合、1日だけの日帰り旅行、子供会での神輿を担ぐお祭りなど、1日で行われるイベントごとがあると思います。 そんな時、怖いのはケガや事故ですよね。1日だけのイベン ...
続きを見る