レクリエーション保険のこと

イベント・行事前に確認しておきたいレクリエーション保険の申し込み方法

レクリエーション保険(共済)の申し込み方法や注意点を解説

イベントや行事の開催のためにレクリエーション保険に加入する際には、保険会社もしくは保険代理店で手続きをする他、開催日までに所定の準備をしておく必要があります。

正しく準備をしておかなければ、万が一行事の参加者がケガをしてしまった際に、保険金を請求することができなくなってしまう可能性もあります。

この記事では、レクリエーション保険申し込み方法から行事開催日までに準備しておくべきことを解説。

イベントや行事の主催者の方は、当記事を参考に開催日当日までに抜けもれなく準備をして下さい。

レクリエーション保険の申し込み方法

最初に、レクリエーション保険申し込み方法から解説します。

レクリエーション保険は、損保ジャパンや東京海上日動などの損害保険会社のほか、農協(JA)からもイベント共済として販売されています。

保険会社と農協ではそれぞれで申し込み方法が異なるため、よく確認してください。

損保会社のレクリエーション保険

損保会社のレクリエーション保険申し込みをする際には、レクリエーション保険を扱う保険代理店にネットから問い合わせることで加入申し込みが可能です。

具体的な申し込み手順は以下のとおりです。

  1. 保険代理店に問い合わせる
  2. 開催するイベント・行事の内容、参加者数、開催日数を伝え、補償内容(保険金額)や付加する特約を選択
  3. 保険料の見積もりを出してもらい、問題なければ必要書類を書いて申し込み、保険料を支払う

なお、レクリエーション保険の補償内容は、所定の条件のもと自由に金額を決めることができます。しかし、補償金額が高額になれば保険料も高額になるため、バランスを考えながら設定しましょう。

いくらに設定すればいいか分からない場合には、保険代理店に相談すれば適切な金額をアドバイスしてくれます。

また、申し込みの時点でイベントの参加者数がわからなくても、暫定の人数で申し込みをすることができます。暫定人数で申し込みをした場合、イベントや行事を開催したあとに、実際に参加した人数との差額分の保険料を支払うことになります。

もし参加者数や開催日が変更になった場合には、すぐに保険代理店に連絡しましょう。開催日が変更になれば、所定の期間であれば自動的に保険期間も変更してもらえます。

農協(JA)のイベント共済

農協(JA)のレクリエーション保険は、イベント共済という名前で販売されています。

イベント共済に申し込みをする際には、お近くの農協の窓口に行く必要があります。

具体的な申し込み手順は以下のとおりです。

  1. 近くのJA窓口でイベント共済に加入したい旨を伝え、保障内容を決める
  2. 保障内容や掛け金の額に問題がなければ、必要書類に記入し申し込みをし、共済掛金を支払う。場合によっては、出資金の支払いなどが発生する
  3. 申し込み後、共済契約を引受けすることが可能かどうか審査される。審査に通れば、共済証書が送られてくるため、保管しておく

農協のイベント共済は、農協の組合員以外も申し込むことができます。

「准組合員」になる方法と「員外利用(組合員にならずに利用)」する方法があるため、イベント共済の申し込み時に農協の窓口で説明を受けてからどちらの方法をとるか決めて下さい。

イベント・行事の開催当日までに準備しておくべきこと

レクリエーション保険申し込みをして終わりというわけではありません。

イベント・行事の開催当日までに主催者が準備しておくべきことがあります。準備を怠ってしまうと、万が一の際に保険金が支給されない可能性もあるため、しっかり用意しておきましょう。

準備①参加者の名簿を用意しておく

レクリエーション保険に加入したあと、主催者は参加者全員をまとめた名簿を用意しておく必要があります。

開催するイベントや行事に参加するメンバーが客観的に把握できる資料がなければ、万が一参加者がケガをして保険金を請求しても支給されない可能性があります。

せっかくお金を払って申し込みをしたのに、有事の際に結局役に立たないのであればお金が無駄になってしまいます。

名簿の準備は多少手間がかかりますが、必ず開催日当日までに用意しておき、必要になったときにはすぐに取り出せるようにしておきましょう。

準備②補償内容を参加者に周知しておく

また、レクリエーション保険の補償内容を参加者全員に周知しておくことも重要です。保険金額の設定や、保険金支払いの対象となるケガ・ならないケガなどを説明しましょう。

たとえば、レクリエーション保険の保険金支払いの対象は、イベントや行事に参加するための集合場所に集まってから所定の場所で解散するまでに発生したケガです。自宅から集合場所、もしくは解散場所から自宅までの往復途上のケガは、特約をつけない限りは補償の対象になりません。

こういった内容を周知しておかないと、主催者と参加者との間で齟齬が起こり揉めてしまう可能性もゼロではありません。

レクリエーション保険をきちんと活用するためにも、申し込み後には必ず補償内容を参加者全員に周知させましょう。

レクリエーション保険の保険金を請求するには

最後に、イベント・行事の参加者がケガをした際にレクリエーション保険の保険金を請求する方法を解説します。

レクリエーション保険の保険金支払い対象になるような事故が発生した場合には、すぐにレクリエーション保険の引受損害保険会社もしくは契約申し込みをした保険代理店に連絡をしましょう。

事故の発生日から、その日を含めた30日以上が経過してしまうと、保険金の全額または一部が支払われなくなってしまう可能性があります。

そのため、事故が起こった場合はすぐに連絡することが重要です。

まとめ:保険申し込み後も開催当日までにしっかり準備を

今回は、レクリエーション保険申し込み方法について解説してきました。

いくつかの保険商品を比べたい場合にはパンフレット資料の請求も無料でできるため、適宜問い合わせするようにしてみて下さい。

ただし、イベントや行事の開催当日までに名簿を用意しておいたり、補償内容を参加者全員に周知させたりと準備が必要なので、開催当日までに余裕を持って申し込みするようにして下さい。

監修者のコメント

今回の記事に記載の通り、保険の申込は余裕をもって事前に済ませておくことをお勧めします。

また、行事が延期または中止となった場合には、保険申込書に記載した保険始期日よりも前に、保険会社もしくは申込をした保険代理店に申入れすることをお勧めします。

保険始期日以降の申入れとなった場合、保険会社からの確認項目が増えたり、場合によっては中止に伴う契約の取消ができない場合がありますのでご注意ください。

監修者

当記事の監修者:遠山直孝

  • 保険コンプライアンス・オフィサー2級
  • ファイナンシャルプランナー(AFP)
  • 損保大学(法律・税務)

国立大学卒業後、大手保険会社に27年勤務し、現在は損害保険代理店に所属。営業、企画部門での多彩な経験から、法律・税務を踏まえた実用的な保険の活用に精通しており、日々情報を発信しています。

※損保大学とは、損害保険の募集に関する知識・業務を向上させるために日本損害保険協会が立ち上げた制度。当監修者は「法律・税務」などの知識を深める専門コースを修めています。

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