多くの人が参加して競技を楽しむスポーツ大会では、参加者のケガや機材の破損など様々なリスクが想定されます。
そのようなあらゆるリスクに備えたい場合は、保険に加入しておくことが大切。
イベント・行事・レジャーを開催する主催者のための賠償責任保険である「イベント保険」は、ケガだけでなく損害賠償も補償できるのでおすすめです。
この記事では、スポーツ大会において想定されるリスクやイベント保険の補償内容について詳しく解説するので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
この記事は、下記のような方におすすめです。
こんな方におすすめ!
- スポーツ大会を開催する前にイベント保険に加入するか悩んでいる人
- イベント保険の補償内容がわからない人
- スポーツ大会にイベント補償が適しているかわからない人
スポーツ大会において想定されるリスク
スポーツ大会には、下記のような様々なリスクがあります。
想定されるリスク
- 参加者が競技しているときにケガをする
- 設営したテントが転倒したときに参加者がケガをする
- 機材を落としたときに破損する
スポーツ大会は参加者が競技中にケガをするだけでなく、設営したテントの転倒事故が起きた場合はけが人が出る可能性もあります。
さらに、スポーツ大会で使用する機材の破損や紛失の可能性もあり、想定できるのはケガのリスクだけではありません。
上記のような事故が発生した際に、主催者側に責任が問われ、多額の賠償金を請求される可能性があるため、あらかじめリスクに備えておく必要があります。
イベント保険なら損害賠償も補償可能
スポーツ大会でのリスクに備えるなら、イベント保険がおすすめです。
イベント保険とは、イベント・行事・レジャーを開催する主催者のための賠償責任保険のこと。
イベント保険なら参加者の傷害だけでなく損害賠償も補償可能なので、スポーツ大会で起こりうる様々なリスクに対応できます。
スキューバダイビングなど危険度の高いアクティビティやレジャー以外の行事であれば基本的にイベント保険に加入できるので、スポーツ大会でももちろん補償を受けられます。
さらに、イベント保険は事故が発生した際に補償を受ける対象者の情報を事前に申告する必要がないため、不特定多数が参加するスポーツ大会にも適切です。
一般的な補償内容│イベント保険は4種類
イベント保険には、以下4種類の保険があります。
- 損害補償
- 施設賠償責任保険
- 興行中止保険
- 動産総合保険
イベント保険の4種類の保険について、詳しく解説します。
損害保険│参加者・観客の事故や死亡に対するイベント保険
損害保険は、参加者や観客がケガをしたときに補償を受けられるイベント保険です。
スポーツ大会では競技に取り組む参加者だけでなく、競技を見に来た観客がケガをする可能性もあります。
そのようなときに損害保険に加入していれば、傷害が起きた際に補償を受けられます。
イベント保険の一種である損害保険の補償内容を、以下の表にまとめました。
損害保険の保険金の種類 | 補償内容 |
---|---|
死亡保険金 | 死亡事故が発生した場合に支払われる保険金 |
後遺障害保険金 | 事故で日常生活に支障をきたすような後遺症が被害者に残った場合に支払われる保険金 |
入院保険金 | 事故で被害者が入院する際に入院日数に応じて支払われる保険金 |
手術保険金 | 事故で被害者が手術を受けることになった際に支払われる保険金 |
通院保険金 | 事故で被害者に通院が必要になった際に支払われる保険金 |
スポーツ大会は特に参加者の傷害事故が発生するリスクが高いため、必ず加入することをおすすめします。
施設賠償責任保険│施設が原因による事故に対するイベント保険
施設賠償責任保険とは、主催者側の施設の管理が原因となって人に損害を与えた場合に補償を受けられるイベント保険のこと。
例えば、スポーツ大会にて設営の不備でテントが倒れてけが人が出た場合は、施設賠償責任保険を受けられます。
イベント保険の一種である施設賠償責任保険の具体的な補償内容は、以下の通りです。
施設賠償責任保険で 支払われる費用の種類 |
補償内容 |
---|---|
損害賠償金 | 事故の被害者へ支払われる損害賠償金 |
争訟費用 | 訴訟費用や弁護士への報酬など、賠償責任について訴訟を起こす際の費用を補償 |
損害防止軽減費用 | 事故の拡大防止や被害軽減のために使用した費用を補償 |
協力費用 | 事故解決のために契約者が保険会社に協力するために発生する費用を補償 |
施設の管理不足が原因となって発生する事故は、被害者が複数人出る大きな事故に繋がる可能性もあります。
規模が大きなスポーツ大会こそ、加入すべきイベント保険です。
興行中止保険│行事の中止や延期に対するイベント保険
興行中止保険とは、行事が中止や延期になった場合に補償を受けられるイベント保険のこと。
例えば、スポーツ大会が雨天で中止になった場合などに補償を受けられます。
イベント保険の一種である興行中止保険の補償内容を、以下の表にまとめました。
興行中止保険で 支払われる費用の種類 |
補償内容 |
---|---|
中止費用 | イベントを開催するための準備にかかった費用を補償 |
追加費用 | イベントの中止や延期に伴って追加で発生した費用を補償 |
屋外で行われるスポーツ大会の場合、開催の可否が天候によって左右されることもあります。
特に規模が大きく準備費用もかかる屋外のスポーツ大会を開催する場合は、興行中止保険に加入しておくと安心です。
動産総合保険│動産の紛失や破損に対するイベント保険
動産総合保険とは、機材など不動産以外の動産が紛失や破損した場合に補償を受けられるイベント保険のことを指します。
イベント保険の一種である動産総合保険の補償内容を、以下の表にまとめました。
動産総合保険で 支払われる費用の種類 |
補償内容 |
---|---|
損害保険金 | 動産の損害賠償のために支払われる保険金 |
損害防止費用 | 損害の拡大を防いだり被害を軽減したりするのに使用した費用を補償 |
臨時費用保険金 | 損害の賠償によって発生した臨時費用を補償 |
権利保全行使費用 | 第三者に賠償請求する場合、請求権の保全や行使にかかる費用を補償 |
残存物取片付け費用保険金 | 動産を破損した際に残存物を片付けるためにかかった費用を補償 |
スポーツ大会では機材や道具を使用することも多いため、加入しておくとトラブルが発生した際も安心です。
傷害だけを補償したいならレクリエーション保険が最適
レクリエーション保険とは、イベント・行事・レジャーの参加者がケガをした際に治療費を補償する保険のこと。
イベント保険のように様々なリスクには対応できないものの、その分コストを抑えられるため、傷害のみ補償したい場合におすすめです。
ここからは、レクリエーション保険の加入条件や補償内容について詳しく解説していきます。
加入条件
レクリエーション保険の加入条件は、以下の4点です。
- 傷害のリスクが高い行事ではないこと
- 所定の人数以上の参加者がいること
- 宿泊を伴わないイベントであること
- 契約者・被保険者・保険金の受取人に関する情報を保険会社に申告すること
上記4点を満たしている場合、基本的にスポーツ大会なら加入可能です。
しかしレクリエーション保険は、一般的に1日あたり20人以上の参加者がいなければ加入できません。
スポーツ大会への参加者が少人数の場合は加入できない場合があるので注意しましょう。
基本の補償内容
レクリエーション保険の基本の補償内容を、以下の表にまとめました。
保険金の種類 | 補償内容 |
---|---|
死亡保険金 | スポーツ大会での事故で参加者が死亡した場合に支払われる保険金 |
後遺障害保険金 | スポーツ大会での事故で日常生活に支障をきたすような後遺症が参加者に残った場合に支払われる保険金 |
入院保険金 | スポーツ大会での事故で参加者が入院する際に入院日数に応じて支払われる保険金 |
手術保険金 | スポーツ大会での事故で手術を受けることになった際に支払われる保険金 |
通院保険金 | スポーツ大会での事故で通院が必要になった際に支払われる保険金 |
レクリエーション保険では、上記の保険金に加えて特約を付帯することも可能です。
例えば、スポーツ大会中に参加者が熱中症になった際に保険金を受けられる特約として「熱中症特約」があります。
特に夏場はスポーツ大会中に参加者が熱中症を引き起こす可能性が高いため、特約を付帯するのがおすすめです。
なお、付帯可能な特約は保険会社によって異なるため、レクリエーション保険に加入する前にあらかじめ確認しておきましょう。
記事まとめ:スポーツ大会を開催する際は、必要な補償に合わせてイベント保険とレクリエーション保険を検討しよう
今回は、スポーツ保険に適したイベント保険やレクリエーション保険の補償内容や加入条件について詳しく解説しました。
参加者が集まって様々な競技を楽しむスポーツ大会では、ケガや損害など様々なリスクが想定されます。
参加者も主催者も安心して当日を迎えるために、保険に加入することが大切。
傷害だけでなく損害の補償も受けたい場合はイベント保険、傷害のみ補償を受けたい場合はレクリエーション保険が適しています。
イベント保険とレクリエーション保険は補償内容が異なるため、開催するスポーツ大会に適した保険を選びましょう。