「町内会のイベントで何かあったらどうしよう。」
「そもそも保険料っていくらくらいかかるの?」
「入るとしたらイベント保険を選べばいいのかな?」
この記事に訪れた方の中には、このような悩みをお持ちの方がいらっしゃるかもしれません。
町内会は数十人から百人程度の人数が参加する場合が多く、どのような保険に入るべきか悩む場合も多いでしょう。
また、「イベント保険」と「レクリエーション保険」のどちらに入るべきかで、迷う方もいるかもしれません。
そこでこの記事では、イベント保険とレクリエーション保険の違いを分かりやすく解説し、それぞれどんなイベントに向いているのか、具体的な事例を交えながら紹介します。
町内会のイベント開催時に入るべき保険で困っている方は、ぜひ最後までご覧ください。
イベント保険とレクリエーション保険の補償内容や加入条件を比較
イベント開催時に加入を検討する代表的な保険に、イベント保険とレクリエーション保険があります。
これらは同じもののように感じますが、実は、この2つの保険には明確な違いがあります。
ここでは、イベント保険とレクリエーション保険の主な違いを見ていきます。
保険の対象となる行事と加入条件
まずはそれぞれの保険の対象となる行事と加入条件を見ていきましょう。
イベント保険
イベント保険は、参加者数が不特定多数の場合に加入できる保険です。
名簿の提出が不要なので、参加者情報や具体的な人数が把握できない大規模なイベントにも向いています。
花火大会や音楽フェス、フリーマーケットなどが、イベント保険に適したイベントの一例です。
レクリエーション保険
レクリエーション保険は以下の条件を満たす場合に使えます。
- 日帰りの行事であること
- 参加者が20人以上いること
- 参加者の名簿を前もって保険会社に提出できること
レクリエーション保険は、比較的少人数のイベントに適しています。
レクリエーション保険の主な特徴は、参加者のケガや事故の補償に絞っていることです。
イベント保険より補償の範囲は狭くなりますが、保険料は一般的に安くなります。
学校の遠足や会社の社内イベント、町内会のバスツアーなど、比較的少人数で参加者の名簿が提出できるイベントに向いた保険です。
補償内容の違い
イベント保険とレクリエーション保険は、以下のように補償内容にも違いがあります。
補償内容 | イベント保険 | レクリエーション保険 |
---|---|---|
傷害保険 | ○ | ○ |
損害賠償責任保険 | ○ | × |
興行中止保険 | ○ | × |
動産総合保険 | ○ | × |
イベント保険は参加者のケガや機材の破損をカバーするだけでなく、主催者が負う可能性のある損害賠償責任まで補償します。
例えば、イベント会場で参加者が転倒してケガをした場合、主催者が損害賠償責任を問われる可能性がありますが、イベント保険はこのようなリスクにも対応できます。
一方、レクリエーション保険には通常、損害賠償責任保険は含まれていません。
基本的に参加者のケガに対する補償がメインとなります。
町内会主催の活動にはどっちがおすすめ?
ここまで、イベント保険とレクリエーション保険の加入条件や補償内容を紹介してきましたが、町内会主催のイベントにはどちらが向いているのでしょうか?
結論を言うと、どちらがおすすめかは、開催するイベントの規模によって変わってきます。
では、具体的にどんなイベントならイベント保険がおすすめで、どんなイベントならレクリエーション保険がおすすめなのか、それぞれ詳しく見ていきましょう。
イベント保険がおすすめのケース
イベント保険は、大きな行事や様々な危険がある活動に向いています。
例えば、地域のお祭りや文化祭がこれに当てはまります。
具体的な例として、お神輿を担ぐときの事故や花火大会でのケガ、展示会での展示品の破損なども対象になります。
また、参加人数に制限がないので、大勢の人が集まる行事でも安心です。
このような幅広い保護が必要な場合は、イベント保険を選ぶとよいでしょう。
特に、大規模なイベントでは予期せぬ事故による損害賠償責任のリスクが高まるため、イベント保険による補償が重要になります。
町内会の大きな行事を計画するときは、まずイベント保険を考えてみるとよいでしょう。
レクリエーション保険がおすすめのケース
レクリエーション保険は、比較的少人数で日帰りの活動、さらに傷害のみを補償したいケースに向いています。
例えば、町内会のピクニックや子供会、室内での勉強会などがこの保険にぴったりです。
具体的には、町内会主催の日帰りハイキングや防災訓練、お年寄り向けの体操教室などが考えられます。
こうした、傷害以外の危険が少なく、参加者が把握できる活動では、レクリエーション保険が費用を抑えられておすすめです。
参加人数が少ない場合はレジャー保険という選択肢も
小さな活動で参加者が20人未満の場合は、個人向けのレジャー保険が適しています。
レジャー保険は、1日だけの短い期間でも加入できるのが特徴です。
レジャー保険には、以下のようなメリットがあります。
- 少人数の活動に対応できる
- 個人が自分で加入する保険である
- 1日限定の短期保険として利用できる
- 主催者ではなく、参加者個人が保護される
レジャー保険は町内会の役員会や、小規模な掃除活動などに向いています。
例えば、5人の役員で行う会議後の食事会や、家族4人でする登山など、少人数での活動にぴったりです。
参加人数が少ない場合は、個人が手軽に加入できるレジャー保険を活用するのも良い選択肢と言えるでしょう。
町内会の際に1日100円で加入できるイベント保険はある?
保険料が低く、支払いが1日100円以下で済む保険があれば、手ごろでうれしいところです。
ここでは、支払い金額が100円以下で加入できる、イベント保険はあるのかを解説します。
1日100円程度で加入できるイベント保険はない
結論から言えば、町内会に備えて、1日100円程度の支払いで加入できるイベント保険はありません。
イベント保険が不特定多数の人々を補償対象としています。
そのため、大人数を補償することになる可能性があり、どうしても保険料が高額になってしまうからです。
そのため、一般的にイベント保険の保険料は数千円から数万円程度になります。
以下が、イベント保険の保険料の目安です。
イベント内容 | 延べ参加者数 | 一括払い保険料 |
---|---|---|
グルメ祭 | 2,000人 | 約33,000円 |
祭り(神輿あり) | 5,000人 | 約68,500円 |
祝賀パレード | 20,000人 | 約236,000円 |
このように、参加人数が多くなるほど1人あたりの保険料は割安になる傾向がありますが、それでも1日100円以下での加入は困難です。
100円前後で加入したいならレクリエーション保険がおすすめ
もし100円前後で加入できる保険を探しているなら、「レクリエーション保険」を検討してみてください。
たとえば、三井住友海上の「レクリエーション傷害補償プラン」であれば、一人あたり9円~37円で保険に加入できます。
このようにリーズナブルな料金で、以下の補償を受けられます。
レクリエーションのカテゴリー | レクリエーションの例 | 保険料(1名・1日あたり)(円) |
---|---|---|
A (比較的安全なレクリエーション) | 遠足、水泳、卓球 等 | 9~ |
B (やや運動量の多いレクリエーション) | サイクリング、バスケットボール、日帰りキャンプ 等 | 23~ |
C (運動量が多く、危険を伴う可能性があるレクリエーション) | スキー、サーフィン、合気道 等 | 37~ |
例えば、日帰りハイキングやピクニックなどの比較的リスクの低いレクリエーションであれば、1日あたり数十円で加入できる場合もあります。
参加者が100人を超える場合はイベント保険、数十人程度の町内会ならレクリエーション保険を検討すると良いでしょう。
よくある質問
ここでは町内でのイベント保険利用に関して、よくある質問とその回答をまとめています。
雨天中止の場合、保険料は戻ってくる?
町内会のイベントが雨天で中止になった場合、保険料の全額もしくは一部分が戻ってきます。
ただし、連絡が遅いと払い戻しされなくなる可能性があるので、中止が決まったら速やかに連絡するようにしましょう。
保険加入の手続きはいつまでに行えばいいですか?
レクリエーション保険は、できるだけ早く手続きを済ませるのが望ましいです。
当日になってしまうと保険に加入できなくなってしまうため、遅くとも前日までに申し込み手続きを完了させる必要があります。
町内会の定期的な活動もイベント保険の対象になりますか?
町内会の定期的な活動も、イベント保険の対象にできます。
定期活動の場合、毎回個別に保険に加入するよりも、年間を通じてカバーしてくれる保険プランの方が便利です。
保険会社に相談して、町内会の活動内容に合ったプランを探してみてください。
記事まとめ
この記事では、町内会イベントで役立つ2つの保険、イベント保険とレクリエーション保険について詳しく解説しました。
どちらもイベント中の事故やケガに備えるための保険ですが、補償範囲や加入条件が異なります。
イベント保険は幅広いイベントに対応し、参加者のケガだけでなく、イベントの中止や機材の破損など様々なリスクをカバーできます。
一方、レクリエーション保険は、20人以上のイベントにおける参加者のケガを、リーズナブルな保険料で補償します。
イベントの内容や規模、予算に合わせて最適な保険を選び、イベントを開催しましょう。
この記事が、町内会のイベント開催時の保険選びの参考になればうれしいです。