草刈りや炊き出し、河川の清掃といったボランティア活動を行う際は、社会福祉協議会で加入できる「イベント保険」の活用がおすすめです。
この記事では、草刈り等のボランティア活動で利用できるイベント保険の概要と料金プランを解説します。
一般の団体向けに販売されている農協(JA)のレクリエーション保険も紹介しているので、草刈り等の活動を予定している方はぜひ参考にしてみてください。
草刈り等のボランティア活動で加入できる「イベント保険」とは
まずは、ボランティア活動として草刈り等を実施する場合に加入できる社会福祉協議会のイベント保険について、その概要とプラン一覧を紹介していきます。
ボランティア活動向け「イベント保険」の概要
イベント保険とは、団体行事の開催に伴って想定される様々なリスクを補償するための保険商品で、主に損害保険会社から販売されています。
また草刈り等のボランティア活動を実施する場合は、一定の条件を満たすことで社会福祉協議会が販売するイベント保険も利用可能です。
社会福祉協議会とは、民間における社会福祉活動の推進を目的とした非営利の民間組織のことです。
地域住民が安心して生活できる「福祉のまちづくり」の実現に向けて様々な活動を行っており、市区町村・都道府県・全国の各段階で設置されています。
この社会福祉協議会の構成員・会員および社会福祉協議会が運営するボランティア・ボランティアグループが主催を務める行事の場合は、社会福祉協議会のイベント保険を利用することができます。
ボランティア行事用保険のプラン
社会福祉協議会が販売するイベント保険は「ボランティア行事用保険」といった名称が付いており、行事中のケガや賠償責任に対する補償を安い保険料で受けられるのが特長です。
こちらのイベント保険にはA〜Cまでの3つの補償プランが用意されています。
Aプラン
Aプランは宿泊を伴わない行事を補償対象とするプランで、行事例と保険料はそれぞれ以下の通りです。
行事区分 | 保険料(1人あたり) | 対象行事例 |
---|---|---|
A1行事 | 1日28円(最低保険料560円) | 歩こう会・お花見・会議・街頭募金・潮干狩り・体力テスト・盆踊り・紅葉狩り・ラジオ体操・草刈り(草むしり程度) 等 |
A2行事 | 1日126円(最低保険料2,520円) | アスレチック・キャンプファイヤー・サイクリング・ツーリング・軟式野球・避難訓練(一般市民が行う程度) 等 |
A3行事 | 1日248円(最低保険料4,960円) | 合気道・カヤック・サーフィン・高飛び込み・フットサル・ボクシング・祭り(山車・神輿に参加する場合) 等 |
なお、上記に含まれる行事であっても以下に該当する場合はイベント保険の補償を受けられないので注意しましょう。
補償を受けられないケース
- 自宅で行う行事
- 草刈り機やチェーンソー等の電動器具を使用する場合
- 防犯・防火パトロール
- グループや団体の構成員のみで行う組織活動(総会等)
- 教師・生徒を対象とした学校管理下にある行事 等
Bプラン
Bプランは宿泊を伴う行事が補償対象となるプランで、泊数ごとの保険料は以下の通りです。
なお開催される行事の区分は問われません。
泊数 | 保険料(1人あたり) |
---|---|
1泊2日(2日間) | 241円 |
2泊3日(3日間) | 295円 |
3泊4日(4日間) | 300円 |
4泊5日(5日間) | 354円 |
5泊6日(6日間) | 359円 |
6泊7日(7日間) | 364円 |
Cプラン
Cプランは宿泊を伴わない行事で、かつ参加者が事前に特定できない行事が補償対象
またCプランの場合は更に以下の要件を満たす必要があります。 Cプランの要件 Cプランの保険料は以下の通りです。 社会福祉協議会のイベント保険を利用するための条件と、被保険者の範囲は以下の通りです。 社会福祉協議会に登録していない団体が草刈り等のイベントを実施する場合は、農協(JA)が販売するレクリエーション保険「イベント共済」の利用がおすすめです。 ここからはイベント共済の補償内容とプラン・手続き方法について詳しく見ていきましょう。 農協(JA)では「イベント共済」という名称のレクリエーション保険が販売されています。 レクリエーション保険は行事参加者の事故やケガを補償するための保険で、一般的なイベント保険よりも安い保険料で加入できるのが特長です。 また、レクリエーション保険は20名以上の参加が加入条件となっているものがほとんどですが、農協(JA)のイベント共済は10名以上から加入できるという点も特長の1つです。 農協(JA)のイベント共済には以下の2つの補償が用意されており、両方またはどちらか片方に加入できます。 イベント傷害共済は、草刈り中にカマで手を切った・料理教室で調理中にやけどした等の「参加者のケガ」に対する補償を受けられるレクリエーション保険です。 イベント損害賠償共済は、お祭りのテントが倒壊して参加者にケガを負わせた・提供した料理で食中毒が発生した等の「主催者および参加者が負う法律上の損害賠償責任」に対する補償を受けられるレクリエーション保険です。 なお農協(JA)のイベント共済は農家組合員でなくても利用できるので、草刈り等の活動を行う際はイベント保険と合わせて検討してみてください。 ココがポイント
今回は草刈り等のボランティア活動を実施する際に役立つイベント保険・レクリエーション保険を紹介しました。 どちらも安い保険料で参加者の事故やケガに備えることができる商品となっているので、草刈り等の実施を予定している方はぜひイベント保険・レクリエーション保険でへの加入を検討してみてください。
行事区分
保険料(1人あたり)
A1行事
1日28円(最低保険料560円)
ボランティア行事用保険の契約対象
加入対象
社会福祉協議会およびその構成員・会員ならびに社会福祉協議会が運営するボランティア・市民活動センター等に登録されているボランティア・ボランティアグループ・団体
被保険者(ケガ)
行事参加者全員(主催者を含む)
被保険者(賠償責任)
行事主催者および共催者(参加者の実習を伴う行事の場合、行事参加者個人の実習中の損害賠償責任も補償します。)
非会員の場合は農協(JA)のレクリエーション保険「イベント共済」がおすすめ
イベント共済の概要
イベント共済のプラン・補償内容
イベント傷害共済
区分
レクリエーションの種類
保険料(1人あたり)
1級
バレーボール・ボウリング・草刈り等
18円~24円
2級
野球・剣道・運動会・みこし(子供主体)・防災訓練等
75円~90円
3級
スキー(ジャンプを除く)・相撲・ラグビー・みこし(大人主体)等
156円~186円
イベント損害賠償共済
区分
レクリエーションの種類
保険料(1人あたり)
1級
バレーボール・ボウリング・草刈り等
12円
2級
野球・剣道・運動会・みこし(子供主体)・防災訓練等
20.1円
3級
スキー(ジャンプを除く)・相撲・ラグビー・みこし(大人主体)等
28.6円
草刈り等で利用できるイベント保険の種類・利用方法まとめ
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