レクリエーションは、目的やシーンに合わせて、さまざまな効果が期待できます。主に、高齢者が過ごす介護施設や、子どもたちが学ぶ教育現場などで取り入れられていますよね。
高齢者向けレクリエーションは、認知症予防やコミュニケーションの促進などに効果的。また、子ども向けレクリエーションでは、運動能力の維持や向上、社会性の向上などに効果が期待されています。
レクリエーションは種類も豊富です。
今回は、レクリエーションを目的や効果別に紹介します。レクリエーションを企画する方は参考にしてください。
レクリエーションの目的
レクリエーションは、カラダを鍛えることや感覚を育てる、認知症の予防や身体機能の維持したいなど、さまざまな目的で行われます。
遊びや趣味とレクリエーションの違いは、目的を持って行うかどうかです。
健康や運動、脳の活性化などを目的にしたレクリエーション。子供たちの成長を促したり、高齢者のQOL(クオリティ オブ ライフ)生活の質を良くしたりする効果が期待できます。
レクリエーションは嫌々やっても効果が得られません。まずは、楽しい時間を過ごしてもらえるよう工夫をするのが大切です。
【シーン別】レクリエーションの効果
レクリエーションは、デイサービスや老人ホームなどの介護施設、保育園や幼稚園などの保育施設など、いろんな場所で取り入れられています。
ここでは、レクリエーションの効果について見ていきましょう。
認知予防や身体機能改善に最適!高齢者への効果
介護施設での高齢者向けレクリエーションは、高齢者のQOL(生活の質)向上を目的に行われます。レクリエーションでの運動や人との関わり合いは、生活のリズムに変化を与えてくれるでしょう。
高齢者向けレクリエーションは、主に以下の効果が期待できます。
- 身体機能の維持・向上
- 認知症の予防・改善
- コミュニケーションの向上
- 心身のリフレッシュ
レクリエーションで介護施設の利用者さんを楽しませたいと、取り組む方も多いのではないでしょうか。
世間との関わりや新しい趣味の発見などにつながるレクリエーションは、高齢者の健康や生活を守るためにもおすすめです。
コミュニケーションを促進!小学生・中学生への効果
レクリエーションは、子供たちが集団で過ごす学校などでも取り入れられています。元気に遊びながら成長を促すことができるレクリエーションは、子どもたちとのコミュニケーションにも最適です。
子ども向けのレクリエーションは、主に以下の効果が期待できます。
- 運動能力の向上
- コミュニケーションの促進
- 社会性の向上
- 創造性を育てる
学校には、身体を動かすのが苦手な子どももいますよね。運動系のレクリエーションは、自分で身体を動かすことに注目し、運動能力の発達を促します。
また、集団行動をするレクリエーションでは、コミュニケーションの促進や社会性の向上にも効果的。
さらに、レクリエーションを通して、いろんなことを見聞きすることで、五感も刺激できます。子どもたちの感性も育てられるでしょう。
楽しく成長を促す!幼児への効果
保育園や幼稚園などの保育施設でもレクリエーションは取り入れられています。幼い子どもたちが楽しく過ごせるよう工夫されたレクリエーション。
園児や幼児向けレクリエーションは、主に以下の効果が期待できます。
- 集団遊びから、協力や連携を学ぶ
- 他社との折り合いをつかむ
- 運動能力の向上
- 感性を育てる
保育園や幼稚園などで、子どもたちは初めて親元から離れて、集団での行動を学びます。
レクリエーションなどの簡単な遊びやゲームは、緊張をほぐし、みんなとのコミュニケーションを取りやすくしてくれるでしょう。また、身体を動かすレクリエーションは運動能力の向上に効果的です。
歌や演技、本を読むなどのレクリエーションは、子ども達の感性を育てるのにもおすすめです。
やる気を向上!社内レクの効果
会社では、全体の交流やチームワーク向上を目的としたレクリエーションが行われます。社内レクリエーションは、部署同士の風通しをよくしたいときや、大きなプロジェクトに取り組むときに有効的です。
社内レクリエーションは、主に以下の効果が期待できます。
- コミュニケーションの促進
- ストレス発散・リフレッシュ
- チームワークの向上
スポーツ大会や登山などの運動系のレクリエーションなら、気分もリフレッシュされるでしょう。新たな信頼関係が生まれるきっかけにもなるかもしれません。
社内レクリエーションは目的を伝えるとより効果的です。目的があって行われることをみんなに伝えましょう。
一体感を得られる!大学生レクの効果
部活やサークル、ゼミなど大学生に向けたレクリエーションもあります。交流やコミュニケーションの向上が目的です。
学生向けのレクリエーションは、主に以下の効果が期待できます。
- コミュニケーションの向上
- 体力の向上や運動不足の解消
- リフレッシュ・リラックス
学校では新しく出会う友人たちがたくさんいます。簡単なゲームを通して緊張をほぐし、新しい関係を築いてもらいましょう。
レクリエーションは、大人数が集まるときにも便利です。楽しい時間を過ごせるよう、いろんな工夫をしたいですね。
どんな遊びやゲームがおすすめ?レクの種類と目的を紹介
ここでは、レクリエーションの種類別に目的や効果をまとめました。種類豊富なレクリエーション。選ぶときの参考にしてください。
頭を使うレクリエーション
脳トレに最適なクイズ形式や言葉遊びのレクリエーションは、子どもから高齢者までいろんな年代で取り入れられています。
老健ホームやデイサービスなどの介護施設では、主に認知症予防・改善が目的です。また、子ども向けのレクリエーションでは、感性を磨き成長を促すことが期待できます。
レクリエーションの例を見ていきましょう。
脳トレにおすすめ「漢字クイズ」
「漢字クイズ」は、当てはまる漢字を探したり、読むのが難しい漢字の読み仮名を当てたりするゲームです。高齢者の認知予防に効果的。
いろんな漢字を集めておけば、どこでもすぐに行えます。準備も簡単なレクリエーションは用意しておくと便利です。
みんなで言葉あそび「3文字しりとり」
3文字しりとりは子どもから大人まで楽しめるレクリエーションです。3文字の単語を探してどこまで繋げられるかを楽しみましょう。
言葉を覚えたり、思い出したりするので、認知症予防にも効果的。
出てきた文字をホワイトボードに書いてあげると大人数でも挑戦しやすいでしょう。
子どもから大人まで遊べる「間違い探しゲーム」
間違い探しは、観察力や記憶力を使います。脳トレにも効果的なレクリエーションです。絵を2枚用意する以外にも、人が前に立って持ち物や着ているものを変えても楽しめます。
「間違い探しゲーム」もネタさえ用意しておけば、すぐに始めることが可能です。時間が余ったときに活用しましょう。
身体を動かすレクリエーション
身体を動かす運動系のレクリエーションは、身体機能や体力の維持や向上を目的に行われます。健康を保つためには運動は欠かせません。
子どもたちの成長を促すためにも、いろんな種類の運動を取り入れたいですね。
身体を動かすレクリエーションを紹介します。
みんなで楽しむ「風船バレー」
「風船バレー」は、高齢者の身体機能を維持したり、子どもたちの運動不足を解消したりするのに効果的なレクリエーションです。
次の次に渡す人を呼びながら風船を送るなど、ルールを工夫すると難易度が上がりますよ。
介護施設で人気「輪投げ」
老人ホームやデイサービスなどの介護施設では、片手でも行えるレクリエーションが人気です。
「輪投げ」は片手を動かしながら、体幹も使えます。
高齢者になると、片麻痺で車椅子を使っている人もいますよね。身体を動かさなければ、さらに症状が悪化してしまう可能性もあります。
簡単に行えるレクリエーションを取り入れて、楽しみながら運動をしてもらいましょう。
カラーボールで挑戦「後ろ向き玉入れ」
後ろ向き玉入れは、ボールを投げる手先の運動や、空間をイメージする感性に効果的なレクリエーションです。
自分のカゴにどれだけボールを入れられるかを競います。
リハビリを目的としたデイケアなどでも行われる運動系のレクリエーション。定期的な運動はうつ病などにも効果が期待されています。
手先を使うレクリエーション
折り紙や塗り絵、ジャンケンなど、手先を使うゲームや遊びは、老人ホームやデイサービスなどの介護施設でも人気のレクリエーションです。
脳の活性化や達成感、集中力の向上などに効果が期待できます。
手先で使うレクリエーションを紹介します。
美味しい食卓を作ろう「料理レク」
手先を使う料理のレクリエーションは、子どもから高齢者まで多くの人に人気です。
高齢者の認知予防にも効果的。みんなで食べれば、コミュニケーションの促進にもなりますよね。
料理を作ってピクニックに出かけるのもおすすめです。
季節を彩る「折り紙レク」
手先を器用に使う「折り紙レク」は脳トレにも効果的です。
いろんな折り方を楽しめる折り紙のレクリエーション。季節ごとに花や生き物を折って部屋の飾りにしても良いでしょう。
クリスマスやハロウィンなどのイベントに向けて、取り入れてみませんか?
子どもから大人まで「手遊び歌」
手遊び歌は、懐かしい曲をアレンジすれば、子どもから高齢者まで楽しめます。
左右で違う動きをするのは、脳トレにも効果的。高齢者の身体機能の維持にもおすすめです。
リラックスするレクリエーション
リラックス系のレクリエーションは、精神的なケアに効果的です。
仕事ばかりでストレスを抱えている社員に向けたものや、ストレス緩和を目的にした高齢者向けのレクリエーションなどがあります。
レクリエーションの例を見ていきましょう。
疲れを癒す「ハンドマッサージ」
ハンドマッサージは、緊張をほぐしリラックス効果が期待できます。アロマオイルなど香りを楽しみながら、ゆっくりと過ごしてもらいましょう。
会社や介護施設などで人気のレクリエーションです。
緊張をほぐす「呼吸法と瞑想」
緊張をすると心拍数が早くなり、身体の筋肉が硬くなります。深い深呼吸で筋肉をゆるめ、呼吸を整えることでリラックスしてもらいましょう。
定期的に森林浴やヨガ、瞑想などを取り入れる会社も増えてきていますよ。
リラックスできる「音楽を聴こう」
居間などのくつろぎのスペースに、リラックスできる音楽を流しておくのもおすすめです。
デイサービスや老人ホームなどの介護施設では、椅子ヨガをしながら音楽を楽しむのも良いでしょう。
効果的な遊び方やポイント
いくつかのポイントを抑えれば、レクリエーションの効果を最大限活かすことができます。ここでは、効果的なレクリエーションを行うコツを紹介。
レクリエーションを企画する方はぜひチェックしてください。
レクリエーションを行う目的を伝えよう
レクリエーションを行うときは、目的をしっかりと伝え、真剣に取り組んでもらいましょう。
レクリエーションには、いろんな遊びやゲームがあります。高齢者や大人には子どもっぽい遊びだと感じる方もいるでしょう。
目的も分からずただ遊ぶだけでは、やる気が伴わず、本来の効果が得られない可能性があります。
どのような目的や効果があるかわかると参加者も取り組みやすくなるでしょう。
参加者をしっかりサポートしよう
レクリエーションを行うときは、ひとりひとりをサポートすることが大切です。特に大勢で行うときは、一人きりになってしまう方もいますよね。気後れして参加しないでいる方がいるかもしれません。
参加者に声をかけて、みんなが参加しやすいようにしましょう。
一人一人に配慮して企画しよう
レクリエーションを効果的に行うためには、一人一人に配慮して企画することが大事です。
介護施設などでは、カラダの動きに不自由さを感じる方もいます。利用者全員が同じようにレクリエーションに参加できるわけではありません。
みんなが楽しめるようにルールを工夫しましょう。
安全確認をしよう
レクリエーションを効果的に行うためにも、安全確認は重要です。
保育園や幼稚園などでは、子どもたちがはしゃいでも怪我がないよう考えましょう。
また、高齢者のいる介護施設では、転ぶと大きな怪我に繋がることもあります。椅子に座って運動を行ったり、足元にボールが転がらないようにしたりと工夫をしましょう。
記事まとめ
レクリエーションの意義は健やかな心身を育んでもらうことです。
子供の成長を促したり高齢者の認知症を予防したりと、レクリエーションにはさまざまな効果が期待できます。
リハビリなどの治療にも使われているレクリエーション。介護施設や保育園、学校、会社などいろんな場面で取り入れられています。
レクリエーションを企画するときは、目的や効果を明確にすると選びやすいでしょう。