レジャーやスポーツに最適な「レジャー保険」とは、レジャーやスポーツ中にケガをしたり、相手に損害を与えてしまったりした場合に補償を受けられる保険です。
レジャー保険として販売している保険会社のほか、ゴルフ保険やハイキング保険のように目的を絞った商品を取り扱う保険会社があり、わかりにくいと感じている人も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、皆さんに適したレジャー保険を選べるよう、補償内容や目的に合わせた選び方を紹介します。
レジャーやスポーツに最適な「レジャー保険」とは
レジャー保険とは、ゴルフやスキーなどのスポーツ、ハイキングやキャンプなどのレジャーで起こるさまざまなトラブルに対応した保険です。
特定のレジャーに重点を置いた保険を含め、総称してレジャー保険とよびます。
ここでも広い意味でのレジャー保険について解説します。
保険期間とは?レジャー保険の保険期間と払込期間
保険期間とは、補償の有効期間のことで、払込期間(保険料を支払う期間)とは意味が異なります。
たとえば、保険期間1年のレジャー保険で、毎月保険料を支払う「月払」の場合、保険期間と払込期間は一致します。
一方、契約時に一括で支払う「一時払」の場合は保険期間と払込期間は異なります。必ずしも同期間になるとは限らない点に注意しましょう。
また、レジャー保険の保険期間は、1日から最長1年で、保険会社や商品によって異なります。一般に保険期間1年の保険は期間を選べませんが、1日~30日など一定の範囲内で保険期間を選べる商品もあります。
なお「月払」と「一時払」とでは、「クレジットカード払」や「コンビニ払」など、利用できる払込方法が異なる場合があり、また「一時払」なら保険料の割引が受けられます。
レジャー保険の多くは、スマートフォンやコンビニで簡単に手続きできる点も特徴です。
レジャー保険の補償内容
レジャー保険の補償内容は、商品によって保険金額などの違いはありますが、基本はケガの補償と賠償責任補償です。具体的には、次のような補償があります。
ケガの補償
保険金の種類 | 概要 |
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入院一時金 | 入院一時金とは、一定の要件を満たした入院をした場合に一括で支払われる保険金のことです。 |
入院保険金 | 入院保険金とは、医療保険の入院給付金に該当し、入院1日に支払われる金額が決まっています。 |
手術保険金 | 手術保険金とは、医療保険の手術給付金にあたり、入院中の手術か外来か、手術の種類などによって金額が決まっています。 |
通院保険金 | 通院保険金とは、医療保険の通院給付金に該当し、通院1日に支払われる金額が決まっています。 |
死亡保険金 | 死亡保険金とは、被保険者が死亡した場合に支払われる保険金で、所定の後遺障害になった場合には、後遺障害保険金が支払われます。 |
賠償責任補償
保険金の種類 | 概要 |
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賠償責任保険金 | 賠償責任保険金とは、他人を死傷させたり、他人の物に損害を与えたりして、法律上の損害賠償責任を負った場合に支払われる保険金です。 |
その他
その他保険金・サービス | 概要 |
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示談代行サービス | 示談代行サービスとは。損害賠償責任が発生した際に、損害保険会社が被保険者に代わって、相手との交渉を行うサービスです。 |
救済者費用等保険金 | 救済者費用等保険金とは、遭難して捜索救助の費用がかかった場合などに、支払われる保険金です。 |
携行品損害保険金 | 携行品損害保険金とは、外で携帯する身の回り品に損害が発生した場合に、その損害額が支払われる保険金です。 |
上記のほかにも、ゴルフ保険の「ホールインワン・アルバトロス費用保険金(※1)」や「ゴルフ用品保険金(※2)」などがあり、レジャー保険の種類によって違いもあります。
(※1) ホールインワン・アルバトロス費用保険金とは、ホールインワン・アルバトロスを達成したときに負担するお祝い費用分として支払われる保険金です。
(※2) ゴルフ用品保険金とは、ゴルフ場で、ゴルフ用品が盗まれたり、ゴルフクラブが損傷したりした場合に支払われる保険金です。
レジャー保険の選び方
レジャー保険の取り扱いは、保険会社によって異なります。
三井住友海上の「1DAYレジャー保険」のように、ゴルフ向けやハイキング・軽登山向け、レジャー全般などを選択する保険もあれば、楽天損保のように、「レジャー保険」「ゴルフ保険」「スポーツ保険」「イベント・スポーツ鑑賞保険」など目的別にあらかじめ分かれている保険もあります。
ただ、どのレジャー保険であっても、前述した補償内容を組み合わせて設計されています。
これらを踏まえ、レジャー保険の選び方を紹介します。
目的に合わせたレジャー保険を選ぶ
たとえば、ハイキングに行く場合で、他人の物を壊す可能性が小さいなら、ケガの補償や携行品を壊してしまった場合の携行品損害補償など、賠償責任補償以外の補償が充実しているか確認します。
またキャンプ中に強風でテントが飛び、他人の物を壊してしまう可能性がある場合は、賠償責任補償もおさえておきます。
このように、目的や想定する状況に合わせてレジャー保険を選びます。
期間や人数に合わせたレジャー保険を選ぶ
1日だけのレジャーやスポーツを予定している場合もあれば、泊りで複数日にわたって楽しむ場合もあるでしょう。
また家族で出かけるケースが考えられます。
そのため、補償内容だけでなく、期間や補償対象者も確認しておかなければなりません。
年に数回だけ、レジャーやスポーツを楽しむ程度でしたら、その都度契約すればよいですが、年中楽しむ場合は保険期間1年で契約したほうが手間は省けます。
また補償対象者を決めなければなりません。
補償対象者とは、保険が適用される対象者のことで、一般に「本人のみ」「夫婦のみ」「夫婦と親族」などがあります。
子など夫婦以外も補償の対象としたい場合は、「同居の親族(父母や子)」や「別居の未婚の子」を検討します。
複数のレジャー保険を比較検討する
レジャー保険に加入する目的や期間・人数が決まれば、各保険会社のレジャー保険を調べ、比較検討します。
前述したとおり、保険会社によっては「レジャー保険」ではなく、「ゴルフ保険」や「ハイキング保険」、「スポーツ保険」など目的別になっています。
各保険会社の商品概要やパンフレットに目を通しましょう。
シチュエーションに合わせてほかの保険商品を検討するのもおすすめ
ここまで、ゴルフ保険やスポーツ保険などを含めた「レジャー保険」として解説してきましたが、シチュエーションによってはほかの保険商品を検討しましょう。
レジャー保険以外のおすすめの保険商品を紹介します。
イベント保険
イベント保険とは、企業や自治体、学校教育機関が主催するイベントへの参加者がケガをした場合などに対応した保険です。
傷害だけでなく、イベントに関わるさまざまな損害や賠償の費用を補償することができます。
お祭りやコンサート、展示会などといった不特定多数が参加するイベントが補償対象となっているため、大規模なイベント開催をお考えの方におすすめの保険です。
レクリエーション保険
レクリエーション保険とは、レクリエーション活動を行う際に参加者が負ったケガを補償する団体向けの傷害保険です。商品によっては、行事の参加者だけでなく見学者といった第三者の傷害を補償することもできます。
レクリエーション保険を契約する際には、各保険会社が設定している加入最低人数の条件に注意する必要があります。
参加者人数の条件は保険会社によって異なりますが、多くの場合は1日あたりの参加者が20名以上の団体を対象としています。
1日だけの行事に限らず、何日かにまたがる行事でも契約対象となります。ただし、宿泊を伴うイベント・行事は契約することができないため注意が必要です。
国内旅行(傷害)保険
宿泊を伴う場合には、国内旅行傷害保険の加入検討をおすすめします。
国内旅行(傷害)保険とは、国内旅行中にケガをして入院や通院した場合に備える保険です。
他人にケガをさせたり、他人の物を壊したりして、法律上の損害賠償責任を負った場合に補償される「賠償責任補償」やカメラなどの携行品に損害が生じた場合に補償される「携行品損害補償」などの特約を付帯できます。
航空機が欠航した場合の宿泊費用の補償などもあり、国内旅行による損害が心配な場合は、国内旅行(傷害)保険を検討しましょう。
どのような補償が必要か明確にしてから保険を契約しよう
この記事では、レジャー保険について、補償内容や選び方を解説しました。
保険会社によって商品名は異なりますが、補償内容で比較すると、共通している部分も多く、比較し始めると理解できるようになります。
レジャー保険では、どのような補償が必要かを明確にしてから選ぶとよいでしょう。