「うちの子は体力はあるけど、それでも熱中症にならないかは心配……」
「もし部活の練習中に倒れたら、どうやって助ければいいんだろう…?」
夏の部活で、そんな万が一の不安を解消し、お子さんの命を熱中症から守るために、保護者や指導者が知っておくべきことがあります。
この記事では、部活における熱中症対策について、以下のポイントを分かりやすく解説します。
- 「ただの夏バテ」では済まない、熱中症の本当の危険性
- いざという時に命を救う、正しい応急処置のポイント
- 今日からすぐに実践できる、効果的な5つの予防策
この記事を読めば、万が一の場面でも慌てずに、お子さんの未来を守るための正しい判断と行動がわかるようになります。
熱中症への正しい知識を備えて、子どもたちが安心して部活に打ち込める夏にしましょう。
「ただの夏バテ」では済まない!部活動における熱中症の危険性
部活中に起こる熱中症は、単なる体調不良と考えず、命の危険もあると知っておくことが大切です。
ここでは、部活で起こりうる熱中症のリスクを正しく理解するために、具体的な危険性について解説していきます。
最悪の場合、死亡事故につながるリスクがある
部活中の熱中症で、残念ながら命を落としてしまうことがあります。
体温が異常に上がってしまうことで体の働きがうまくいかなくなり、最悪の事態につながってしまうケースが後を絶たないためです。
特に、つい頑張りすぎてしまう部活の環境は、熱中症の症状があっという間に悪化しやすく、注意が必要と言えるでしょう。
脳機能障害など深刻な後遺症が残る可能性がある
たとえ一命を取り留めても、部活で発症した熱中症が、子どものその後に大きな影響を与えてしまうことがあります。
重度の熱中症は脳に大きなダメージを残し、勉強がうまくできなくなったり、体に麻痺が残ったりすることがあるためです。
場合によっては、意識が戻らず、ずっと寝たきりの状態になってしまうことだってあるのです。
熱中症による後遺症が残るかどうかは、いかに早く体温を下げられるかにかかっています。
特に熱中症になりやすいスポーツと環境
屋外で長い時間活動する野球やサッカー、テニスといった部活は、特に熱中症への注意が必要です。
また、柔道や剣道のように、熱がこもりやすい防具をつける武道の部活も熱中症のリスクが高いと言えるでしょう。
部活を行う環境も熱中症に大きく影響します。風通しの悪い体育館での活動や、寝不足で体調が万全でない日なども、熱中症の引き金になるかもしれません。
安心して部活に打ち込むためには、どんな時に熱中症のリスクが高まるのかを知っておくことが大切です。
部活中に子どもが倒れたら?命を救うための応急処置のポイント
もし熱中症が疑われる症状が見られた場合、最初の数分間の対応が子どもの命を守ることにつながります。
ここでは、落ち着いて行動できるように、命を救うための応急処置の流れを解説します。
まずは涼しい場所へ移動させる
応急処置でまず一番にやるべきことは、涼しい場所へ本人を移動させることです。
直射日光が当たらない風通しの良い日陰や、クーラーが効いた部屋などに、すぐに避難させてください。
熱の原因から遠ざけることが、すべての処置の第一歩になります。
次に衣服をゆるめて体を冷やす
涼しい場所へ移したら、すぐに体から熱を逃がす手伝いをします。
ユニフォームのボタンやベルトを外し、衣服をゆるめてあげましょう。
そして、濡らしたタオルや氷のうなどを、首の付け根や脇の下、足の付け根といった太い血管が通っている場所に当てます。
こうすることで血液が冷やされ、体全体の熱を上手に下げてあげることができるのです。
意識があれば水分・塩分を補給する
体を冷やしながら、意識がはっきりしているかを確認してください。
呼びかけにきちんと答えられるようであれば、スポーツドリンクや経口補水液を飲ませてあげましょう。
もし吐き気があるようなら、誤って水分が気道に入る可能性があるため、無理に飲ませるべきではありません。うちわなどで体を冷やすことを続けてください。
意識がない・反応が鈍い場合はすぐに救急車を呼ぶ
呼びかけに反応しない、または言動がおかしい場合は、とても危険なサインです。このような時は、ためらわずに119番通報してください。
救急車が到着するまでの間も、体を冷やす処置は続けます。
一つだけ、絶対に覚えておいてほしいことがあります。意識がはっきりしない子に、無理やり水分を飲ませるのは絶対にやめてください。
喉につまらせてしまう危険があり、かえって危ない状況にしてしまいます。
熱中症を未然に防ぐ!部活動で実践すべき5つの基本対策
部活動中の熱中症は、時に大変なことになる可能性もあり、どう対策すれば良いか悩む方も多いでしょう。
ここでは、指導者や保護者の皆さんが部活ですぐに実践できる、熱中症を防ぐための基本的な対策を解説します。
こまめな水分・塩分補給を徹底する
部活中に「喉が渇いた」と感じる時点では、すでに体は水分不足の状態で、熱中症のリスクが高まっています。
そうなる前に、15~20分に一度といった具合に時間を決めて、計画的に水分を摂るように声をかけてあげることが大切です。
汗をたくさんかくと、水分と一緒に塩分も失われてしまいます。
そのため、部活中の熱中症対策として、ただのお水だけではなく、塩分やミネラルも一緒に補給できるスポーツドリンクを準備しておくと安心です。
定期的な休憩と体の冷却を習慣づける
厳しい暑さの中では、練習メニューに計画的な休憩時間を組み込むことが欠かせません。
特に暑さが厳しい日には、10~20分に一度は休憩をとるようにすると良いでしょう。
休憩中はただ休むだけでなく、積極的に体を冷やす「クーリングダウン」を習慣づけることも効果的です。
日陰の涼しい場所に移動したり、霧吹きで体に水をかけたり、濡らしたタオルを首すじに当てたりするだけでも、体温の上昇を和らげることができます。
暑さ指数(WBGT)を確認し活動を調整する
熱中症対策でぜひ注目したいのが、「暑さ指数(WBGT)」という指標です。
この指数は、気温だけでなく、汗の蒸発に関係する湿度や日差しの強さも合わせて計算されるため、熱中症の危険度をより正確に知ることができます。
活動を始める前には、環境省の「熱中症予防情報サイト」などで、活動場所の指数を確認する習慣をつけておくと安心です。
日本スポーツ協会では、指数が31℃以上になる場合は「運動は原則中止」としています。
子どもたちの安全を守るため、時には練習を短縮したり、中止したりする勇気ある判断も必要になります。
通気性の良い服装と帽子を着用させる
練習着の素材選びも、熱中症対策ではとても大切なポイントです。
汗をかいてもすぐに乾く、ポリエステルのような吸湿性・速乾性に優れた素材のウェアを選ぶようにしましょう。
綿のシャツは汗を吸うと乾きにくく、かえって体に熱がこもる原因になることもあるため、注意が必要です。
また、屋外で活動する場合には、直射日光から頭を守るための帽子も着用させてください。
睡眠と栄養を十分にとり体調を整える
日々の体調管理をしっかり行うことが、熱中症に負けない体づくりにつながります。
前の日にあまり眠れていなかったり、朝ごはんを抜いてしまったりすると、体の調子を整える機能がうまく働かず、熱中症の危険性がぐっと高まってしまいます。
指導者が練習前に子どもたちの顔色や様子を確認することはもちろんですが、毎日元気に活動できるよう、ご家庭でのサポートもとても大切です。
対策を効果的に!部活の熱中症対策におすすめの便利グッズ
基本的な対策だけでは、厳しい暑さの中での活動に不安が残ることもあるかもしれません。
ここでは、熱中症対策の効果をさらに高めてくれる、便利なグッズを紹介していきます。
携帯しやすい経口補水液・塩分タブレット
汗を大量にかいて水分補給が追いつかない時や、めまいがするなど、熱中症のサインが見られた時に頼りになるのが「経口補水液」です。
経口補水液は、スポーツドリンクよりも塩分濃度が高く、素早く体に吸収されるように作られた、いわば「飲む点滴」のようなものです。
ただし、塩分が多いため、日常的に飲むのには適していません。あくまで緊急用と考えておくと良いでしょう。
また、手軽に塩分を補給できるタブレットや飴も、汗をたくさんかく子どもたちの常備アイテムとしてとても便利です。
体を直接冷やす冷却スプレー・クールタオル
部活の休憩中に、火照った体を素早く冷やすためには、冷却グッズがとても役立ちます。
水に濡らして絞るだけで冷たくなるクールタオルは、首に巻くだけで手軽に体を冷やすことができ、繰り返し使えるので経済的でもあります。
冷却スプレーも瞬間的に体を冷やすのに便利ですが、使う際には少し注意が必要です。
凍傷を防ぐために、肌に直接吹きかけるのではなく、必ず服の上から20cmほど離して使い、同じ場所に長く当てすぎないようにしましょう。
日差しを遮るUVカット機能付きのウェア
アームカバーやネッククーラーといった、UVカット機能のあるアイテムも、実は熱中症対策に効果的です。
これらの役割は、単に日焼けを防ぐだけではありません。肌に直接当たる強い日差しを遮ることで、太陽からの熱で体温が上がりすぎるのを防いでくれます。
それによって、部活での無駄な体力の消耗を抑える効果も期待できるでしょう。
汗をかいても快適なように、吸汗速乾性を備えたものを選ぶのがおすすめです。
部活動の熱中症に関するよくある質問
ここでは、部活動の熱中症に関する疑問についてQ&A形式でお答えします。
部活の練習を休ませるべき体調のサインは?
頭痛、吐き気、めまい、倦怠感など、普段と違う様子は体が発している重要な警告サインです。
お子さんの「頑張りたい」という気持ちも大切ですが、安全を第一に考え、勇気を持って休ませる判断をしましょう。
部活の練習時間はどのくらいが適切ですか?
「〇時間まで」という時間の長さではなく、科学的な指標である「暑さ指数(WBGT)」で判断することが大切です。
「運動は原則中止」などの明確な基準が公的機関から示されています。感覚に頼らず、客観的な数値を安全の目安にしましょう。
部活の指導者が精神論での練習を続けさせようとしたらどうする?
感情的にならず、その場の「暑さ指数(WBGT)」といった客観的なデータを示して冷静に相談しましょう。
公的な基準を基に話すことで、指導者も受け入れやすくなります。
それでも改善が難しい場合は、学校の管理職などへ談することも考えておくと安心です。
まとめ

サッカー大会のケガをレクリエーション保険で対策
この記事で解説した通り、熱中症は時に命に関わる危険な状態です。日頃の予防策と、いざという時の応急処置の知識は、子どもたちを守るために不可欠です。
そして、もう一歩踏み込んだ備えとして、レクリエーション保険「みんレク」の活用もおすすめです。
「みんレク」なら、開催前日までWEBで簡単に申し込みが可能。参加者1名あたり数十円からという手頃な価格で、活動中のケガだけでなく、熱中症や食中毒による入院・通院も補償します。
日々の対策はもちろん大切ですが、「みんレク」のような保険をプラスすることで、主催者も参加者も、より安心して活動に集中できる夏になるでしょう。