レジャー・スポーツ中にはケガや持ち物の破損など、あらゆるリスクが想定されます。
万が一の事態が起きたときの経済的な負担を軽減するためにも、リスクをカバーできる「レジャー保険」に加入しておくことが大切です。
本記事では、個人向けの保険商品「レジャー保険」の基本的な特徴やおすすめの商品3選、保険選びのポイントについて解説していきます。
個人でレジャーやスポーツを楽しむ方は、ぜひ本記事を参考にして最適なレジャー保険に加入しましょう。
レジャー保険とは
レジャー保険とは、ゴルフやスキー、スノーボードなどのレジャー・スポーツ中に発生した事故によるケガや持ち物の損害を補償する保険商品です。
個人向けの商品となっており、自分一人または家族・友人などの数人グループでのレジャー・スポーツを対象としています。
自分自身のケガの補償だけでなく、第三者に傷害・損害を与えてしまったときの賠償責任の補償も用意されています。
レジャー・スポーツ中の事故を幅広くカバーできることが特徴の保険商品です。
レジャー保険の主な補償内容
レジャー保険の主な補償内容は以下の通りです。
- 傷害死亡補償
- 傷害入院手術補償
- 救援者(救済者)費用補償
- 個人賠償責任補償
- 携行品損害補償
それぞれの補償内容について解説していきます。
傷害死亡補償
傷害死亡補償とは、保険期間中の事故が原因でケガをし、事故の発生日から180日以内に死亡または後遺障害となった場合に保険金が支払われる補償のことです。
「急激」かつ「偶然」な「外来」の事故が原因で死亡・後遺障害となった場合に保険金が支払われます。
ただし、病気が原因で死亡した場合には保険金が支払われません。
傷害入院手術補償
傷害入院手術補償とは、保険期間中の事故によるケガの治療のために入院・手術をする場合に保険金が支払われます。
商品によっては「通院保険金」が支払われるケースもあるため、契約前に補償内容をよくチェックしておきましょう。
なお、テニス肘やゴルフ肘などの慢性的な痛みを伴うケガについては補償対象外となるため注意が必要です。
救援者(救済者)費用補償
救援者(救済者)費用補償とは、スキーやスノーボード、登山の最中に遭難した場合の捜索費やケガによる入院時に家族が現地まで移動する交通費などが補償されます。
万が一遭難した場合には多額の費用が発生するため、レジャー保険で備えておくことが大切です。
個人賠償責任補償
個人賠償責任補償とは、第三者に傷害・損害を与えてしまった場合の賠償責任の補償です。
ゴルフやスキーの最中に不慮の事故で多額の賠償責任を負う可能性があるため、レジャー保険で補償を準備しておきましょう。
携行品損害補償
携行品損害補償とは、事故が原因で自分の持ち物が破損したり、盗難の被害に遭ったりした場合の補償です。
その時点で持ち物を買い直す場合の費用または修理費用が保険金として支払われます。
ゴルフにおけるゴルフクラブやスキー・スノーボードにおけるスキー板、ボードの破損に備えることができます。
個人向け「レジャー保険」3選!補償内容や保険金額についても紹介
個人でのスポーツ・レジャーのリスクに備えられるレジャー保険として、以下の3つがおすすめです。
- 三井住友海上「1DAYレジャー保険」
- 東急少額短期保険「スマQplay」
- au損保「ケガの保険 日常の事故」
それぞれの補償内容や保険金額について解説していきます。
三井住友海上「1DAYレジャー保険」
三井住友海上の「1DAYレジャー保険」は、1日単位で加入できるレジャー保険です。
「ゴルフ向けプラン」「スキー・スノボ向けプラン」「ハイキング・軽登山向けプラン」「レジャー全般プラン」が用意されており、自分に合った商品を選択できます。
ここでは一例として個人で加入するゴルフ向けプランの補償内容について解説します。
ベーシックG1 | プレミアムG2 | |
---|---|---|
傷害死亡保険金 | 200万円 | 200万円 |
傷害入院時一時保険金 | 10万円 | 10万円 |
日常生活賠償保険金(本人のみ補償) | 1億円 | 3億円 |
ゴルフ用品保険金(ゴルフ場敷地内のみ補償) | ー | 5万円(免責金額3,000円) |
ホールインワン・アルバトロス費用保険金 | 12万円 | 15万円 |
1日・1名あたりの保険料については、ベーシックG1のプランが500円、プレミアムG2のプランが700円となっています。
手頃な保険料で万が一のリスクに備えたい方は「1DAYレジャー保険」の契約をおすすめします。
東急少額短期保険「スマQplay」
東急少額短期保険の「スマQplay」は、1年単位で契約できるレジャー保険です。
スポーツやレジャー中の事故だけでなく、日常生活中のケガや賠償責任が補償されます。
「スマQplay」の補償内容は以下の通りです。
ケガによる通院補償 | 6万円 |
---|---|
ケガによる手術補償 | 4万円 |
他人への賠償責任補償 | 1,000万円 |
年間で3,720円(1ヶ月あたり310円)という手頃な保険料で加入できることが特徴です。
また、個人での加入だけでなく、家族や友人などのグループで最大12名まで契約可能です。
シーズンを通して補償したい方やグループでの補償も検討したい方は「スマQplay」をおすすめします。
au損保「ケガの保険 日常の事故」
au損保の「ケガの保険 日常の事故」は、日常生活やスポーツ・レジャー中のケガを補償するレジャー保険です。
保険期間は1年単位となっており、万が一のリスクを年間通してカバーしたい場合に適した保険となっています。
「ケガの保険 日常の事故」の補償内容・保険金額は以下の表の通りです。
ブロンズ | シルバー | ゴールド | |
---|---|---|---|
死亡・後遺障害 | 100万円 | 200万円 | 300万円 |
入院一時金 | ー | ー | 2万円 |
入院保険金日額 | 2,000円 | 4,000円 | 6,000円 |
手術保険金 | 1万円または2万円 | 2万円または4万円 | 3万円または6万円 |
通院保険金日額 | ー | 500円 | 1,000円 |
熱中症補償 | 〇 | 〇 | 〇 |
個人賠償責任補償 | 1億円 | 1億円 | 1億円 |
示談代行サービス | 〇 | 〇 | 〇 |
携行品損害 | ー | ー | 30万円 |
救援者費用等 | ー | 100万円 | 100万円 |
保険料はブロンズが年間4,450円(月払410円)、シルバーが年間9,090円(月払830円)、ゴールドが年間16,650円(月払1,530円)となっています。
希望に応じて補償内容を選択できる点が「ケガの保険 日常の事故」の大きな特徴です。
保険選びのポイント
加入するレジャー保険を選ぶ際、以下の3つのポイントを押さえておきましょう。
- 契約中の保険の補償範囲を確認する
- 契約期間を決める
- 自分に合ったプランを選ぶ
各ポイントについて解説していきます。
契約中の保険の補償範囲を確認する
まず、レジャー保険以外に現時点で契約している保険の補償内容をチェックしましょう。
すでに契約済みの商品の中にレジャー保険と同じような補償が設けられている場合があるためです。
例えば、火災保険や自動車保険には個人賠償責任に関する補償が含まれている場合があります。
個人賠償責任の補償を求めてレジャー保険を契約しようとしていた場合、契約している火災保険や自動車保険ですでに補償を得られている可能性があります。
また、医療保険や傷害保険を契約している場合は、レジャー保険によるケガの補償は必要性が低いです。
補償が重複しているとどちらか一方からしか保険金を受け取れない場合があるため、まずは契約中の保険の補償内容を確かめておきましょう。
契約期間を決める
レジャー保険は商品によって「1日単位」「1年単位」といった形で契約期間が設けられています。
自分がレジャー・スポーツを楽しむ頻度に合わせて契約期間を設定しましょう。
例えばゴルフが趣味で毎週のようにゴルフをプレーする場合、1年単位のレジャー保険がおすすめです。
1年単位のレジャー保険の方が1日単位の商品を毎回契約するよりも保険料が割安に抑えられ、補償内容も充実しています。
一方、たまに付き合いでゴルフを楽しむ程度の場合、1日単位のレジャー保険の方が向いています。
ゴルフに行く時だけ補償を備えておき、シンプルな補償内容で保険料の負担を抑えておくと良いでしょう。
自分自身のレジャー・スポーツの頻度に応じて、レジャー保険の契約期間を設定しましょう。
自分に合ったプランを選ぶ
レジャー保険はレジャー・スポーツ全般のリスクをカバーする商品だけでなく、特定のレジャー・スポーツに特化した商品もあります。
自分がよく行うレジャー・スポーツに合わせたプランを選ぶことが大切です。
例えば、ゴルファー向けのプランであれば、ゴルフ用品の破損やホールインワン・アルバトロス達成の際の補償が得られます。
また、スキー・スノーボード向けのプランの場合、遭難時の救援者(救済者)費用の補償が充実しているケースが多いです。
自分がよく行うレジャーやスポーツに特化したレジャー保険がある場合は有効活用しましょう。
【注意】レジャー保険に加入できないケース
スポーツやレジャーにおけるさまざまなリスクをカバーできるレジャー保険ですが、以下の場合は保険に加入できないため注意が必要です。
- 特定の職業に従事している場合
- 特定のスポーツを行う場合
特定の職業とは、危険度が高くケガをする可能性が高い職業を指します。
建設・土木作業や格闘技、航空機操縦などの危険が伴う職業に従事している場合はレジャー保険に加入できない可能性が高いです。
また、山岳とはんやリュージュ、スカイダイビングなどの危険度が高いレジャー・スポーツのために加入する場合もレジャー保険は契約できません。
事前に加入を希望しているレジャー保険を契約できるかどうか確認しておきましょう。
記事まとめ:個人のケガに備えて保険商品を契約しよう
レジャー保険は、個人のケガや第三者への損害賠償責任などを幅広く補償できる商品です。
スポーツやレジャーにおけるリスクをカバーするためにも加入を検討しておきましょう。
また、レジャー保険を選ぶ際には契約中の保険の補償範囲をチェックしたり、自分に合った契約期間・プランを選択したりすることが重要となります。
本記事の内容を踏まえて最適なレジャー保険に加入し、スポーツ・レジャーにおけるリスクに備えておきましょう。