レクリエーション保険の契約を検討中の方にとって重要なポイントとなるのが「金額がどれくらいになるのか」という点です。
商品・保険会社によって保険料の算出方法は異なるため、同じイベントを開催する場合でも金額に差が生じます。
各保険会社が提供しているレクリエーション保険の金額を比較し、もっとも金銭的な負担を抑えられる商品を選ぶことが大切です。
本記事では、人気のレクリエーション保険の金額一覧表や最低保険料についての内容を解説します。
レクリエーション保険とよく似たイベント保険やレジャー保険との違いも解説していくので、ぜひ本記事を参考に最適な保険商品を選びましょう。
レクリエーション保険の金額一覧表で比較!
レクリエーション保険を選ぶ際、どのくらいの金額が発生するのかを比較しておくことが大切です。
ここでは、人気のレクリエーション保険6商品について金額を比較します。
なお、本記事ではパンフレットや公式サイトに記載された保険料例をもとに表を作成しているため、イベント・行事の内容や特約によって金額が異なる場合があることをご了承ください。
人気のレクリエーション保険の金額は以下の表の通りです。
あいおいニッセイ同和損保「ネットで簡単!レクリェーション傷害保険」 | 1日1人あたり約29円〜約610円 |
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損保ジャパン「レクリエーション補償プラン」 | 1日1人あたり30円〜300円 |
東京海上日動「レクリェーション災害補償プラン」 | 傷害保険:1日1人あたり24円〜241円、賠償責任保険:1日1人あたり10円〜50円 |
三井住友海上「レクリエーション傷害補償プラン」 | 1日1人あたり9円〜361円 |
AIG損保「レクリエーション傷害保険」 | 1日1人あたり32円〜160円 |
JA共済「イベント共済」 | 1日1人あたり24円〜186円 |
上記の表からも分かる通り、1日1名あたり数十円〜数百円程度の金額で加入できるケースがほとんどです。
また、上記の表では考慮されていませんが、参加人数が多くなるほど金額が安くなる団体割引を適用できる商品・保険会社も少なくありません。
保険料の比較や団体割引の内容確認などを行い、金銭的な負担をもっとも抑えられるレクリエーション保険を探しましょう。
レクリエーション保険は契約時の最低保険料が決まっている?
上記の表を見ると、かなり保険料を安く抑えられる印象があるものの、最低保険料が設定されているケースがある点に注意が必要です。
仮に最低保険料が1,000円に設定されている場合、少なくとも1,000円以上の金額が発生することを頭に入れておきましょう。
例えば、三井住友海上の「レクリエーション傷害補償プラン」の金額設定は「1日1人あたり9円〜361円」となっています。
仮に20名のイベントでもっとも金額が安い9円のプランを契約した場合、本来は「9円×20名=180円」となります。
しかし、参加者20名のイベントの場合は最低保険料が1,000円と設定されているため、上記のケースで契約した場合の金額は1,000円です。
単純に保険料を計算したときの金額だけを比較すると、最低保険料によって金銭的な負担が大きくなってしまう可能性があります。
加入するレクリエーション保険を選ぶ際には、最低保険料も考慮した上で契約手続きを進めましょう。
最低加入人数にも注意が必要
レクリエーション保険は団体向けの保険商品であるため、各商品でイベントの参加人数を条件として設けています。
「〇〇名以上」という条件が設けられている点にも注意が必要です。
先ほどご紹介したレクリエーション保険6商品の最低加入人数は以下の表の通りです。
あいおいニッセイ同和損保「レクリェーション傷害保険」 | 20名以上 |
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損保ジャパン「レクリエーション補償プラン」 | 20名以上 |
東京海上日動「レクリェーション災害補償プラン」 | 45名以上 |
三井住友海上「レクリエーション傷害補償プラン」 | 20名以上 |
AIG損保「レクリエーション傷害保険」 | 10名以上 |
JA共済「イベント共済」 | 10名以上 |
JA共済やAIG損保のように10名以上であれば契約できるレクリエーション保険もあれば、東京海上日動のように45名以上の参加が必要となるレクリエーション保険もあります。
最低加入人数によって保険料の負担金額も変化するため、事前に加入条件をよく確認しておきましょう。
イベント保険やレジャー保険との違い
レクリエーション保険とよく似た商品に「イベント保険」「レジャー保険」といった保険があります。
いずれも行事やイベント、レジャーの際に想定されるリスクをカバーするための商品ですが、どういった点がレクリエーション保険と異なるのでしょうか。
違いを正しく把握し、イベントの内容に合わせて適切な商品を選択することが大切です。
ここでは、レクリエーション保険との違いに触れながらイベント保険・レジャー保険の特徴について解説していきます。
イベント保険とは
イベント保険とは、行事やイベントにおいて損害や傷害を伴う事故が発生した場合に補償が受けられる保険商品のことです。
レクリエーション保険同様、主催者が契約者として保険に加入し、イベントの参加者全員をまとめて補償する仕組みです。
イベント保険は比較的大規模なイベントを対象とした保険であり、不特定多数の人が参加する行事も補償されます。
主な補償内容
イベント保険は複数の保険商品から構成されているケースが多く、含まれる保険によって補償内容も異なります。
一般的には以下の保険が含まれているケースが多いです。
施設賠償責任保険 | 主催者側の施設管理不備が原因で傷害・損害が発生したときに補償が受けられる保険 |
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動産総合保険 | イベント中に発生した事故によって参加者がケガをしたときに補償が受けられる保険 |
傷害保険 | 機材や展示品などの動産が紛失・破損をしたときに補償が受けられる保険 |
興行中止保険 | 悪天候等によってイベントが中止・延期となった場合に準備費用や追加で発生した費用が補償される保険 |
参加者のケガのリスクに限らず、第三者への損害賠償責任なども補償される点がイベント保険の特徴です。
レクリエーション保険との違い
イベント保険とレクリエーション保険の大きな違いとして以下の2点が挙げられます。
- 補償される範囲
- イベントの規模
レクリエーション保険は主に参加者のケガを補償する商品ですが、イベント保険は第三者への損害賠償や悪天候による行事の中止・延期なども補償します。
より広範囲にわたる補償を得られる点がイベント保険の大きな特徴です。
また、レクリエーション保険は社内運動会のような比較的小規模な行事を対象としているのに対し、イベント保険は大規模なイベントを対象としています。
事前に参加人数が分からないような不特定多数が参加するイベントも補償できる点がイベント保険の強みです。
基本的にはイベント保険の方がより広範囲の補償を得られ、大きな規模の行事にも対応できます。
その分、金額はイベント保険の方が大きくなってしまうため注意が必要です。
レジャー保険とは
レジャー保険とは、レジャーやスポーツを楽しんでいる最中に発生した事故のリスクをカバーする保険商品です。
個人〜少人数で加入するケースが多く、1日単位や1年単位で契約できる点が特徴となっています。
主な補償内容
レジャー保険の主な補償内容は以下の表の通りです。
傷害補償 | レジャー中の事故が原因で死亡したり、入院・手術となったりした場合に保険金が支払われる |
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救援者費用補償 | スキーや登山中に遭難した場合の捜索費や家族が現地まで駆け付ける際にかかった交通費などが補償される |
個人賠償責任補償 | 第三者にケガを負わせたり、モノを壊してしまったりなどで損害賠償責任を負ったときに補償される |
携行品損害補償 | 偶発的な事故によって持ち物が破損・盗難の被害に遭ったときに補償される |
レジャー中に想定されるあらゆるリスクをカバーできる点がレジャー保険の特徴です。
レクリエーション保険との違い
レクリエーション保険とレジャー保険の大きな違いは、商品が団体向けか個人向けかという点です。
団体でまとめて加入できるレクリエーション保険に対し、レジャー保険は基本的に個人で加入します。
まとめて契約できる商品もあるものの、数人程度のグループのみが対象です。
まとまった人数が参加するイベント・行事の場合、レジャー保険はあまり向いていません。
家族や友人のグループでスポーツをする場合はレジャー保険、まとまった人数でイベント・行事を開催する場合はレクリエーション保険がおすすめです。
レクリエーション中の傷害をメインに補償したいならレクリエーション保険
イベント保険・レジャー保険と比較すると、レクリエーション保険の強みは「団体向けの傷害に特化した保険」と言えます。
開催予定のイベント・行事において参加者のケガをメインで補償したいのであれば、レクリエーション保険がおすすめです。
前述の通り、イベント保険の方がレクリエーション保険よりも広範囲の補償を得られる反面、金額が高くなってしまいます。
傷害補償のみを希望するのであれば、金額が安いレクリエーション保険の方が良いでしょう。
また、レジャー保険は比較的金額が安いものの、まとまった人数が参加するイベントには適していません。
まとまった人数のイベントにおける傷害を補償したいのであれば、レクリエーション保険が最適です。
記事まとめ:金額を比較して最適な商品に加入しよう
レクリエーション保険は、商品やイベントの内容、参加人数によって金額が大きく変わります。
各商品の金額を比較し、開催予定のイベント内容に合った最適な保険商品を選びましょう。
また、レクリエーション保険とよく似た商品に「イベント保険」や「レジャー保険」といった保険があります。
開催するイベントの規模や補償範囲が異なっているため、よく確認した上で最適な保険を契約しましょう。
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監修者のコメント
保険を選択する際は、目的に合った保険を選択しましょう。
どういった場合に保険金の支払いの対象となるか?を確認しないで契約すると、事故が発生した場合に保険が適用できないことになりかねません。
レクリェーション傷害保険は、行事・イベントの主催者(子ども会、テニス大会など)、チームの代表者(ダンスチーム、バスケットボールチームなど)が、参加者やチームメンバーのケガに備える場合に適した保険です。
当記事の監修者:遠山直孝
- 保険コンプライアンス・オフィサー2級
- ファイナンシャルプランナー(AFP)
- 損保大学(法律・税務)※
国立大学卒業後、大手保険会社に27年勤務し、現在は損害保険代理店に所属。営業、企画部門での多彩な経験から、法律・税務を踏まえた実用的な保険の活用に精通しており、日々情報を発信しています。
※損保大学とは、損害保険の募集に関する知識・業務を向上させるために日本損害保険協会が立ち上げた制度。当監修者は「法律・税務」などの知識を深める専門コースを修めています。