行事・イベントを開催する場合、想定されるリスクに備えられる手段として「レクリエーション保険」が挙げられます。
万が一のリスクに備えてレクリエーション保険に加入しようと考えている方にとって、「保険料はどれくらいなのか」という点は重要なポイントと言えるでしょう。
本記事では「レクリエーション保険の値段が気になる」という方に向けて、以下の3つのポイントを解説します。
この記事のポイント
- そもそもレクリエーション保険とは
- 人気レクリエーション保険の値段の比較
- 保険選びの際に値段以外でチェックすべきポイント
ぜひ本記事を参考にして、保険料の負担が少ない最適なレクリエーション保険を選びましょう。
そもそもレクリエーション保険とは
行事・イベントを開催する際、参加者のケガなどのリスクに備えるためにレクリエーション保険への加入を検討する方も多いでしょう。
しかし「レクリエーション保険がどんな特徴か分からない」という方も少なくありません。
ここでは、レクリエーション保険の基本的な特徴と補償内容についてご紹介します。
レクリエーション保険の概要
レクリエーション保険とは、行事・イベントの参加者のケガのリスクに備える保険商品のことです。
社内イベントの運動会や町内会のお祭りなど、比較的小規模なイベントを対象としています。
レクリエーション保険は、行事の主催者が保険を契約することで参加者をまとめて補償することができます。
参加者・見学者が個別に保険を契約する必要がない点が大きな特徴です。
また、保険会社ごとに「20人以上」「40人以上」などと行事の参加人数が定められています。
事前に参加者の名前や人数が分かる名簿等の提出が必要な点も、レクリエーション保険の特徴として挙げられます。
基本の補償内容
レクリエーション保険は、主に行事・イベントの参加者がケガをした場合に補償される商品です。
基本的な補償内容は以下の表の通りです。
死亡保険金 | 参加者がイベント中の事故によるケガが原因で死亡した場合に保険金が支払われる。 |
---|---|
後遺障害保険金 | 参加者がイベント中の事故によるケガが原因で所定の後遺障害が残った場合に保険金が支払われる。 |
入院保険金 | 参加者がイベント中の事故が原因でケガをし、治療のために入院をした場合に保険金が支払われる。 |
手術保険金 | 参加者がイベント中の事故が原因でケガをし、治療のために手術をした場合に保険金が支払われる。 |
通院保険金 | 参加者がイベント中の事故が原因でケガをし、治療のために通院をした場合に保険金が支払われる。 |
参加者がケガをした際の入院や手術、死亡などのリスクに備えられる点が特徴となっています。
また、商品プランによっては第三者に損害を与えてしまった場合の賠償責任を補償できる場合もあります。
補償対象外となるケース
レクリエーション保険では、行事・イベントの内容によって補償対象外となる場合もあります。
契約後のトラブルを避けるためにも、事前に補償対象外となるケースを把握しておくことが大切です。
商品によって補償対象は異なりますが、基本的には以下の3点が補償対象外となります。
- 宿泊を伴う行事・イベント
- 危険度が高いレジャー
- 急激・偶然・外来の事故によるケガに該当しないもの
レクリエーション保険では、キャンプなどの宿泊を伴う行事・イベントは補償の対象となりません。
宿泊を伴う行事等の補償を受けたい場合は国内旅行傷害保険を活用しましょう。
ただし宿泊がなければ、数日にわたる行事・イベントであってもレクリエーション保険で補償されます。
また、スカイダイビングやロッククライミングなどの危険度が高いレジャーイベントの場合、補償の対象にならないケースがほとんどです。
具体的なレジャーの内容は商品によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
そしてレクリエーション保険の補償対象となるのは、急激・偶然・外来の事故によるケガです。
慢性的に抱えていた腰痛やゴルフ肘などは補償の対象とならないため注意が必要です。
人気レクリエーション保険の値段を比較表で確認!
次に、人気のレクリエーション保険の値段(保険料)をご紹介します。
各商品の1日1人あたりの値段を比較し、適切なレクリエーション保険を選びましょう。
下記の表は、パンフレットや公式サイトに記載された保険料例を参考にし、1日1人あたりの値段をまとめたものです。
保険会社 | 商品名 | 保険料(1日1人あたりの値段) |
---|---|---|
あいおいニッセイ同和損保 | レクリェーション傷害保険 | 約29円〜約610円 |
損保ジャパン日本興亜 | レクリエーション補償プラン | 30円〜300円 |
東京海上日動 | レクリェーション災害補償プラン | 24円〜241円 |
AIG損保 | レクリエーション傷害保険 | 29円〜160円 |
三井住友海上 | レクリエーション傷害補償プラン | 8円〜361円 |
JA共済 | イベント共済 | 18円〜186円 |
加入するレクリエーション保険でお悩みの方は、上記の表を参考に保険料負担を抑えられる商品を探してみることをおすすめします。
ただし、レクリエーション保険は対象となるイベントの内容や保険金額によって、1日・1人あたりの値段に大きな差が生まれます。
また、参加人数が多くなると団体割引が適用されるケースもあるため、事前に保険会社に問い合わせておくことが大切です。
各保険会社のレクリエーション保険の値段を比較し、もっとも負担なく加入できる商品を選びましょう。
値段だけじゃない。保険選びの際にチェックすべきポイント
ここまでレクリエーション保険の値段の比較表などをご紹介してきましたが、実際の保険選びの際には値段以外のポイントも比較する必要があります。
値段の安さだけを気にしてしまい、補償内容が不足してしまったり、そもそも参加できなかったりするリスクがあるためです。
ここでは、値段以外に保険選びの際にチェックすべきポイントをご紹介します。
必要な補償が揃っているか
まず、もっとも重要なのが「必要な補償が揃っているか」という点が挙げられます。
開催する行事・イベントで想定されるリスクをしっかりとカバーできているレクリエーション保険に加入しましょう。
レクリエーション保険は主に参加者のケガを補償する商品ですが、前述の通り商品によっては賠償責任補償が含まれている場合があります。
見学者などの第三者がケガを負ったり、モノが壊れたりするリスクが想定される場合は、賠償責任補償が適用される商品を選びましょう。
特約のチェックも重要
また、商品によっては熱中症や細菌性食中毒などを特約でカバーできるケースがあります。
真夏に屋外で行うイベントや飲食物の提供を行うイベントの場合は、熱中症や細菌性食中毒の特約を契約できる商品を選ぶことをおすすめします。
値段が安いからと言って補償内容が不足しているレクリエーション保険に加入しても意味がありません。
想定されるリスクを考え、必要な補償が不足なく揃っているか確認しておきましょう。
賠償責任のリスクにも備えたいならイベント保険を検討する
第三者への賠償責任のリスクに備えたい場合は「イベント保険」も検討してみましょう。
イベント保険は、レクリエーション保険と同様に行事・イベントのリスクに備える商品であり、幅広く補償を受けられることが特徴です。
イベント保険の主な補償内容は以下の表の通りです。
傷害保険 | イベント中に参加者がケガをした場合に保険金が支払われる。 |
---|---|
施設賠償責任保険 | 主催者側の施設管理の不備などが原因で傷害・損害が発生した場合に保険金が支払われる。 |
動産総合保険 | 不動産以外の財産(展示品・設備など)が紛失・破損したときに保険金が支払われる。 |
興行中止保険 | 悪天候などによりイベントが中止・延期となった場合に保険金が支払われる。 |
参加者のケガの補償が主な補償内容となっているレクリエーション保険に比べると、イベント保険はより幅広いリスクに備えることができます。
賠償責任やイベントの中止・延期等のリスクに備えたい場合はイベント保険への加入がおすすめです。
ただし、幅広いリスクをカバーできる分だけ値段が高くなってしまう可能性がある点に注意しておきましょう。
参加人数の条件を満たしているか
前述の通り、レクリエーション保険はイベントの参加人数を加入条件として定めています。
参加人数が加入条件に満たない場合は補償を受けられないため、事前によく確認しておきましょう。
先ほどご紹介した、人気レクリエーション保険の参加人数の加入条件は以下の表の通りです。
保険会社 | 商品名 | 参加人数の加入条件 |
---|---|---|
あいおいニッセイ同和損保 | レクリェーション傷害保険 | 20名以上 |
損保ジャパン日本興亜 | レクリエーション補償プラン | 20名以上 |
東京海上日動 | レクリェーション災害補償プラン | 45名以上 |
AIG損保 | レクリエーション傷害保険 | 10名以上 |
三井住友海上 | レクリエーション傷害補償プラン | 20名以上 |
JA共済 | イベント共済 | 10名以上 |
上記の表からも分かる通り、各保険会社で設定している最低参加人数は大きく異なります。
イベントの参加人数によって契約できる商品の選択肢が変わってくるため、事前に確認しておきましょう。
記事まとめ
本記事では、レクリエーション保険の基本的な特徴や人気のレクリエーション保険の値段を比較してご紹介しました。
レクリエーション保険は、社内の運動会や町内会のお祭りなどの比較的小さなイベントを対象とした保険商品です。
イベントの内容やプランなどによって値段に差が生まれるため、事前に比較しておくことが重要となります。
また、保険選びの際には値段以外にも「必要な補償内容をカバーできているか」「加入条件を満たしているか」などのポイントをチェックしておくことがおすすめです。
ぜひ本記事の内容を参考にして、開催する行事・イベントの内容に適したレクリエーション保険に加入しましょう。
-
レクリエーション保険完全ガイド!補償内容や対象行事、人気商品まで解説
レクリエーション保険は、安心安全なイベント運営に欠かせない存在ですが、補償内容や対象行事、選び方など、意外と知られていない情報が多いのが実情です。 この記事では、レクリエーション保険の基礎知識から、お ...
続きを見る