暖かい風が吹いてだんだんと春になる桜の季節。春は、桜を楽しむお花見のシーズンです。春の一大イベント「お花見」は、高齢者にも人気。
デイサービスや老人ホームなどの介護施設では、お花見を楽しんでもらおうと、レクリエーションを企画しますよね。
お花見のためには、外に出るレクリエーションがおすすめです。
しかし、出かけるのが難しい高齢者がいらっしゃる場合も。そんなときは、室内でも楽しめるお花見レクリエーションも考えましょう。
今回は、室内・屋外で楽しめるお花見レクリエーションを紹介します。護施設などで、春のレクリエーションを企画する人はぜひ参考にしてください。
介護施設でお花見イベントを実施するメリット
まずは、デイサービスや老人ホームなどの介護施設で、お花見イベントを開催するメリットについて見ていきましょう。
春のレクリエーションを企画する人は参考にしてください。
春の暖かさで気分をリフレッシュ
春は自然とワクワクする季節。春の季節感あるイベントやレクリエーションは、高齢者に春らしさを感じてもらうことができます。
季節の変わり目を楽しんで気分をリフレッシュしましょう。
春のお出かけ気分を促進して、肌で春の空気や雰囲気を利用者さんにも感じてもらいたいですね。
身体を動かしてリハビリ効果
イベントやレクリエーションをきっかけに、高齢者に身体を動かしてもらうことは、リハビリの効果を期待できます。
手先を動かして花見だんごを作ったり、ゲームで身体を動かしたりできるレクリエーションがおすすめです。
ものを作ることは、高齢者の達成感や集中力の向上にも効果的。みんなで楽しみながら、健康を維持しましょう。
五感を使って認知症予防
道端に咲き始める花を見たり、暖かな風を感じたりと五感を刺激することは、認知症予防にも効果的です。
五感で楽しんだ思い出は、記憶にも残りやすいもの。春を感じることで、昔のことを思い出すかもしれません。
桜にちなんだクイズなど、脳トレになるゲームも認知症予防には最適。五感を使った春のレクリエーションは、高齢者にも人気です。
コミュニケーションの活性化
春のレクリエーションは、気分を盛り上げコミュニケーションを活性化してくれます。
「どこの桜がきれいか」「咲き始めている場所は...」など、お出かけ気分を盛り上げて、高齢者の方たちの交流を促進しましょう。
高齢者は喉の筋肉も衰えがち。会話することは、喉の筋力のトレーニングにも最適です。
9つのお花見レクリエーションアイディアを紹介
ここでは、お花見を楽しめるレクリエーションを紹介します。
介護施設などで、3・4月のレクリエーションを担当するヘルパーさんなどは、ぜひ参考にしてください。
創作レクで認知症予防「お花見団子・お花見弁当作り」
お花見は、桜を鑑賞しながら、ゆっくりとみんなで話をするだけでも盛り上がります。お花見には、お団子やお弁当が欠かせないですよね。
レクリエーションを通して、みんなでお花見弁当やお花見団子を作ってみませんか?
季節の食事は、思い出を引き出したり、春の味わいを楽しんだりと脳の活性化にも効果的。
お花見団子を作る場合は、下準備をして、お団子を丸めたり、茹でたものを串に刺してもらったりしてみると良いでしょう。
お花見弁当には、色鮮やかな人参を花の形で抜いたり、桜の花の塩漬けを飾ったりするのも◎。いろんな味わいの手まり寿司を作ったり、おにぎりを握ったりするのも楽しそうです。
料理のアイディアは、オンラインでもたくさん出ています。
「お花見団子・お花見弁当作り」は、美味しく楽しめるレクリエーションです。みんなで楽しみましょう。
脳トレに最適「春の俳句大会」
俳句大会は、高齢者にも人気のレクリエーションです。春は昔からきれいな花が楽しめる季節。春の季語もたくさんあります。
春の季語
春眠・陽春・花の便り・朧月夜・立春・寒明け・早春・春浅し・雪解・木の芽時・春暁・春の暮・春の霜・春の宵・春日和
季語を使ってみんなで俳句を作ってもらいましょう。
歌を作ることは、その情景を思い描いたり、言葉を探したりと高齢者の脳の活性化にも最適です。
一緒に習字を用意しても面白いかもしれませんね。みんなで発表しあって、歌を楽しんでもらいましょう。
歌レク「桜」の曲でお花見カラオケ大会
高齢者には、カラオケが好きな方も多いですよね。大好きな歌を大きな声で歌うレクリエーションは、気分もリフレッシュできます。
お花見をしながら、カラオケを楽しめば、自然と笑顔になる方も多いでしょう。
歌を歌うことは、喉の筋肉も鍛えられます。高齢者の誤飲予防にも最適です。
一曲歌い切るのが大変なときは、前半で区切って、後半はみんなで歌っても良いでしょう。
春の歌には、桜をテーマにしたものがたくさんありますよね。特に2000年代にはブームにのってたくさんの歌が作られました。
桜の情景が思い浮かぶような歌詞を聴きながら、思い出を探してもらうのも面白いでしょう。
また、松田聖子さんの赤いスイートピーや、小泉今日子さんの春風の誘惑など、昭和の名曲を選ぶのもおすすめ。
歌レクは高齢者にも人気のレクリエーションです。みんなで歌を楽しみましょう。
認知症予防におすすめ「歌詞並べ替えクイズ」
歌詞並べ替えクイズは、バラバラになった歌詞のカードを並べ替えて楽しむレクリエーションです。記憶を結びつけるので脳トレにも効果的。
歌詞だけ読んでも曲が分からない場合は、音を口ずさんでクイズのヒントを出しましょう。
曲が分かれば、歌詞カードを見ながら、自然と思い出せるかもしれません。
クイズのレクリエーションは、難しすぎるとやる気がなくなってしまう可能性もあるので、注意が必要です。
最後にみんなで歌ったり、曲を聞いたりして楽しみましょう。歌詞を並べながら、思い出話に花を咲かせるのもおすすめです。
気分をリフレッシュ「お花見でビンゴ大会」
ビンゴ大会は、お花見のレクリエーションでも人気です。
ビンゴカードは、無地のものを用意して一工夫。桜や春にちなんだ言葉や歌を書いてもらい、ビンゴを楽しみましょう。
景品も桜に関するものを用意すると盛り上がります。
言葉を探すことは、高齢者の認知症予防にも効果的。春の暖かさを楽しみながら、レクリエーションでお花見を盛り上げましょう。
運動機能維持に効果的「花びらキャッチ」
お花見レクリエーションにおすすめなのが花びらキャッチ。紙コップを用意して、どれだけ桜の花をキャッチできるか競うゲームです。
高齢者が行う場合は、転んでしまう可能性もあるので座ったまま行いましょう。
また、桜の花に見立てた色紙を散らして下でキャッチしてもらえば、室内レクリエーションにもすることができます。
風が強い日などは、外でのレクリエーションは難しい可能性もあるので、臨機応変に考えたいですね。
記憶力にアプローチ「押し花作り」
レクリエーションを通して、たくさん集めた桜の花を、押し花にしてみませんか?
昔ながらのやり方で乾燥するまで置いても良いですが、それだと出来上がるまで時間がかかるので、電子レンジなどを活用しましょう。
桜の花をクッキングシートに包んでダンボールでさらに挟みます。それを電子レンジに入れて1分ほど加熱して水分を飛ばすだけです。
花から水分が抜けてパリッとしていれば完成。詳しいやり方は検索するとすぐに見つけられますよ。
他にもアイロンを使った方法や押し花シートを使う方法もあります。できた押し花を使って、根付けなどを作っても面白いかもしれませんね。
身体機能維持に効果的「桜フォトコンテスト」
「桜フォトコンテスト」は、散歩ができる高齢者におすすめのレクリエーション。身近な場所にある桜の景色を撮ってきてもらいましょう。
最近は高齢者もスマホを使っている方が増えてきています。
一緒に写真の撮り方講座を開くのもおすすめです。
散歩をしながら写真を撮ってもらえば、運動にもなりますよね。日頃歩かない高齢者にも最適なレクリエーションです。
満開の桜をみんなでシェアして楽しみましょう。
3つの室内お花見レクリエーションアイディアを紹介
デイサービスや老人ホームなどの介護施設では、車椅子で過ごす方もいますよね。
状況によっては、外に出かけるのが難しい場合もあります。
そんなときは、室内でできるレクリエーションがおすすめです。
リハビリに効果的「桜の木や花を飾ろう!」
桜の木をちぎり絵で壁いっぱいに作ったり、水彩画で桜の絵を書いたり、創作系のレクリエーションは、手先を使うので高齢者のリハビリにもおすすめです。
ちり紙や折り紙で桜の花を作って、部屋を飾りつけるのも良いでしょう。和紙を使って、和の雰囲気を出すのも面白いです。
たくさんの桜の花をお部屋に咲かせれば、見るたびにワクワクしますよね。
お花見のイベントを目指し、創作系のレクリエーションが好きな高齢者と協力して、介護施設の居間を飾り付けてみませんか?
みんなで作れば達成感も楽しめます。
脳トレにもおすすめ「桜や春にちなんだ雑学クイズ」
お花見レクリエーションにおすすめするのが、桜や春をお題にした雑学クイズです。
例えば、
- 桜の花びらは何枚か
- 桜の花言葉はどれでしょう
- 桜もちに使う葉っぱはどの桜
- 桜の香りには二日酔い防止の効果があるかないか
- 桜に毒があるかないか
など、ふと聞かれたら答えがわからないものもありますよね。
高齢者はいろんな記事を新聞で読んでいるので、もしかしたら知っている雑学もあるかもしれません。
みんなで答え合わせをしながら、お花見に関わる話題を楽しみましょう。お家で桜の雑学クイズを披露して盛り上がってもらいたいですね。
コミュニケーション促進「バーチャルお花見会」
桜が咲き誇る景色は本当にきれいです。高齢者に気軽にお花見を楽しんでほしいときにおすすめなのが「バーチャルお花見会」です。
バーチャルお花見会なら、素敵な映像を家にいながら楽しむことができます。
昔とは格段とよくなった映像技術。大きなテレビ画面なら、臨場感あふれる素敵な桜の風景を楽しむことができるでしょう。
介護施設を利用している高齢者は、桜の名所と言われるような場所に行くのは難しいこともありますよね。
また、老人ホームやデイサービスなどの介護施設では、満開だからと連れていくことができないことも。
桜の映像は、Youtubeなどの無料動画でも見つけることができます。
桜の観光名所をピクアップして桜の花が満開の映像を楽しんでもらいましょう。
春のレクリエーションを実施するときに気をつけたいこと
最後にお花見のレクリエーションを開催するときに気をつけたいことを紹介します。
楽しいお花見を最後まで楽しめるよう心配りをしたいですね。
体調を確認しよう
お花見に出かける前には、しっかりと体調を確認をすることが必要です。
高齢者は、お花見に出かけるのが、久しぶりの外出となることもあります。春は風が強かったり、思ったより暑くなったりと気温の変化が激しい時期です。
体調の悪いことに自分では気づかないこともあるので、細心の注意を心がけましょう。
飲み水を用意しよう
春の日差しを浴びながらのお出かけは、汗をかくこともありますよね。飲み水を持ち歩き、熱中症などにならないよう注意が必要です。
桜がきれいだと、ついつい見惚れてしまうこともあるかもしれません。
外に長時間いる可能性を考え、しっかりとした準備をしましょう。
安全確認をしよう
身体を動かす運動系のレクリエーションゲームでは、転んで怪我をしないように周りをしっかりと確認をしましょう。
特に屋外でゲームを楽しむときは、ちょっとした障害物でも転んでしまう可能性があります。
はりきり過ぎずに、座って楽しむのをおすすめしても良いでしょう。
外出レクリエーションは計画が大事
お花見のように、外出して桜を楽しむレクリエーションは、トイレの場所や休憩スポットなど、高齢者の体力を考えて計画する必要があります。
お花見をする公園まで、ついて来れないなどの不安がある場合は、無理をして計画しなくても良いかもしれません。
介護士や介護職員には限りがあります。レクリエーション中も、余裕を持って対応できるよう計画しましょう。
記事まとめ
お花見は、春を楽しむためには欠かせないイベントです。いろんなレクリエーションを企画して、お花見を楽しんでもらいましょう。
コロナをきっかけに、室内で楽しむレクリエーションの種類が増えました。検索すれば、お花見も家にいながらでも、映像で楽しむことができます。
楽しいお花見レクリエーションを企画して、高齢者を笑顔にしたいですね。