スポーツ中に起こりがちな捻挫。
治療費や通院の負担を軽減するためにはスポーツ保険が役立ちます。
しかし、「捻挫は本当に補償されるの?」「いくらもらえるの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
この記事では、スポーツ保険で捻挫が補償される条件や、治療費のカバー範囲、保険金の目安を初心者にも分かりやすく解説します。
さらに、捻挫に強い保険の選び方や注意点も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
まず知っておきたい!スポーツ保険の基本的な補償内容
スポーツ保険は、スポーツやレクリエーション活動中に起きたケガや事故に備える保険です。
主にスポーツチームなどの団体向けや、個人向けのプランがあり、補償内容は保険商品によって異なります。
ここでは、一般的なスポーツ保険の補償内容を、初心者向けに3つのカテゴリーに分けて説明します。
傷害補償
傷害補償は、スポーツ中に起きたケガ(捻挫、骨折、打撲など)による治療費や入院費をカバーする代表的な補償です。
具体的には以下のようなケースが対象となります。
- 対象となるケガ
スポーツ活動中や往復中に、急激かつ偶然な外来の事故によるケガ(例:サッカーで足を捻った、野球でボールが当たったなど) - 補償内容
死亡・後遺障害、入院、通院、手術費用など。
通院補償は、医師の治療を受けた場合に1日目から支払われることが一般的(例:通院1日2000円) - その他
熱中症や細菌性・ウイルス性食中毒も、一部の保険(例:レクリエーション保険など)では補償対象。
ただし、疲労骨折やテニス肘など、慢性的なケガは対象外。
賠償責任補償
賠償責任補償は、スポーツ中に他人にケガをさせたり、物を壊したりした場合の賠償責任をカバーします。
- 対象となるケース
具体例:サッカーで相手選手にスライディングしてケガをさせた、テニスでラケットが観客の持ち物を壊した。 - 補償内容
法律上の賠償責任に基づく損害賠償金(例:最大1億円)。
ただし、体育館のバスケットゴールなど、借用物の損壊は免責となる場合が多いです。
救援者費用
救援者費用は、ケガや事故で救助が必要になった場合の費用を補償します。
- 対象となるケース
具体例:山岳スポーツで遭難し、救助隊が出動した際の費用。 - 補償内容
救助費用、搬送費用、親族が現地に駆けつけるための交通費など。
捻挫の治療費はいくら?どこまでカバーできる?
捻挫はスポーツ中ケガでもよくあるものですが、治療費や保険でカバーされる範囲はどのくらいなのでしょうか?
ここでは、捻挫の一般的な治療費と、スポーツ保険の支払い例・限度額を詳しく見ていきます。
捻挫の一般的な治療費
捻挫の治療費は、ケガの程度(軽度、中度、重度)や治療内容(通院、固定、リハビリなど)によって異なります。
以下は、一般的な治療内容と医療費の目安です。
治療内容 | 費用 | |
---|---|---|
軽度の捻挫(靭帯の軽い損傷) | 湿布、テーピング、安静指導など | 約5,000円程度 |
中度の捻挫(靭帯の部分断裂) | ギプスやサポーター固定、1~2週間の通院、リハビリ。 | 約1万円~2万円程度。 |
重度の捻挫(靭帯の完全断裂) | 手術(場合による)、長期間の固定、リハビリ。 | 約5万円~15万円程度。 |
保険金の支払い例と限度額
スポーツ保険で捻挫が補償される場合、保険金の支払いは通院日数や入院の有無に基づきます。
ここでは、代表的なスポーツ保険である3つのスポーツ保険における保険料の支払い例について紹介します。
スポーツ安全保険
公益財団法人スポーツ安全協会が販売するスポーツ安全保険は、4名以上の団体活動を行うアマチュアチームなどが加入できる商品です。
64歳以下であれば、年間掛金が1,850円と手ごろな掛金で加入できる点が特長のスポーツ保険です。
保険金の支払い例は以下の表のようになります。(C区分の場合)
保険金 | |
---|---|
通院日額 | 1,500円(30日が限度) |
入院日額 | 4,000円(180日が限度) |
手術補償 | 入院中の手術:入院保険金日額の10倍 入院中以外の手術:入院保険金日額の5倍 |
例えば、サッカーで足首を捻挫して5回通院(計1万円の医療費)をした場合、1,500円×5日=7,500円が支払われるため、実費は2,500円となります。
レクリエーション傷害保険(あいおいニッセイ同和損保)
あいおいニッセイ同和損保のレクリエーション傷害保険は、ネットで簡単に申し込みができる点が魅力の保険商品です。
スポーツ安全保険とは違い、1日から加入できるため単発イベントやスポーツ大会にうってつけです。
レクリエーション傷害保険における保険金の支払い例は以下の表のようになります。(スタンダードプランの場合)
保険金 | |
---|---|
通院日額 | 3,000円 |
入院日額 | 5,000円 |
手術補償 | 入院中の手術:入院保険金日額の10倍 入院中以外の手術:入院保険金日額の5倍 |
例えば、サッカーで足首を捻挫して5回通院(計1万円の医療費)をした場合、3,000円×5日=15,000円が支払われるため、給付金ですべてをカバーすることができます。
1DAYレジャー保険(三井住友海上)
三井住友海上の1DAYレジャー保険は、セブンイレブンで加入手続きができる手軽さが売りの商品です。
24時間365日いつでも申し込みできるので、忙しい人にもぴったりでしょう。
1DAYレジャー保険における保険金の支払い例は以下の表のようになります。(レジャー全般/ベーシックプランの場合)
保険金 | |
---|---|
入院時一時保険金 | 9万円 |
1DAYレジャー保険では、入院や骨折等のケガをした際は9万円の保険金が支払われますが、通院や手術に関しては給付の対象外となります。
複数回の通院を必要とする捻挫等のケガにはこちらのプランはあまり向いてないと言えるでしょう。
スポーツ保険の選び方と注意点
スポーツ保険には様々なタイプの商品があり、場合にとっては思い描く保険金がもらえない可能性もあります。
そのため、捻挫やその他のケガに備えるには、自分やチームに合ったスポーツ保険を選ぶことが重要です。
ここでは、スポーツ保険の選び方のポイントと注意点を解説していきます。
補償範囲
スポーツ保険の補償範囲は、ケガの種類や活動内容によって異なります。
捻挫を確実にカバーするには、以下のポイントを確認しましょう。
- 傷害補償の詳細
- 特約の有無
- 対象種目かどうか
捻挫や打撲などの急性外傷が保険金支払いの対象になっているかは、申込前に必ずチェックしましょう。
また、スカイダイビングやバンジージャンプなど、リスクの高いスポーツは特約が必要な場合があるので、対象種目であるか実際に問い合わせることもおすすめです。
保険期間と費用
保険期間と費用は、活動頻度や予算に大きく影響します。
スポーツ保険は大きく分けて、年間契約と1日から加入できる短期契約の2つに分類できます。
年間10回以上活動するなら年間契約、月1~2回なら短期契約を検討するなど、活動頻度に応じて事前にシミュレーションをしてみるのも良いかもしれません。
チームや個人のニーズに合うか
保険の対象者が活動内容や人数に合っているかも、慎重に検討する必要があります。
例えば、スポーツ安全保険は、4名以上のアマチュア団体向けで、地域のサッカークラブやランニングサークルに最適です。
5人のランニングサークルなら、区分A(800円/人)で捻挫などのケガををカバーできます。
個人向け保険(1DAYレジャー保険)は、個人利用や少人数のイベントに適しており、友人と登山する際に1人500円で加入できます。
レクリエーション保険は20名以上の団体向けが多く、少人数のチームには不向きです。
活動人数や内容を整理し、団体か個人か、どの保険が適合するかを判断することが重要です。
記事のまとめ:捻挫やケガに備えて最適なプランを選ぼう
本記事では、スポーツ保険で捻挫などのケガが起きた際に、いくらもらえるのか実際の保険商品を具体例に挙げて解説しました。
この記事の内容をざっくりとまとめると以下の通りです。
- 捻挫の一般的な治療費は5,000円~15万円程度
- スポーツ保険は通院費や入院費を定額で給付しているサービスが多い
- 一方で通院費が出ないプランもあるので加入時に要チェック
- スポーツ保険を選ぶ際は補償内容や加入期間、チームの規模などを総合的に勘案することが大事
捻挫はどのスポーツでも起こりうるケガであり、いつ誰に起こるかも当然分かりません。
そのため、万が一のためにもスポーツをする際や、スポーツイベントを開催する際は、スポーツ保険へ加入することを強くおすすめします。
活動内容や予算に応じた保険を選び、捻挫に備えて安心のスポーツライフを楽しみましょう。
どのスポーツ保険に入ったら良いか迷った場合は、ぜひ保険代理店や窓口に相談してくださいね。