ウォーキング大会や歩こう会などのイベントを開催する際は、参加者のケガに備えてレクリエーション保険へ加入しておくことをおすすめします。
この記事では、レクリエーション保険の概要と詳しい補償内容・注意点を解説。
ウォーキング大会で利用できるおすすめの商品も紹介しているので、主催者・責任者の方はぜひ参考にしてみてください。
ウォーキング大会・イベントに最適な【レクリエーション保険】とは
まずは、ウォーキング大会・イベントなどで利用できる「レクリエーション保険」の概要を解説していきます。
加入条件・対象行事
レクリエーション保険は、イベント開催中に生じた参加者の事故・ケガに関する補償を受けるためのもので、主に以下のような行事が対象となります。
ウォーキング・お花見・海水浴・スポーツ大会・盆踊り・避難訓練(市民・学童で実施される程度のもの)・デイキャンプ など
上記に限らず、多くの人が集まる催し物であれば、基本的に補償の対象になると考えて良いでしょう。
ただし、以下に該当する行事・イベントはカバーできないため注意が必要です。
- 宿泊を伴う行事・イベント(例:キャンプ・合宿・車中泊 など)
- 危険度の高い行事・イベント(例:スキューバダイビング など)
- 就業中の行事・イベント(例:社員研修 など)
- 参加者の人数や名前を特定できない行事・イベント(例:花火大会・祭礼 など)
また1日あたりの参加者を20名以上としている商品が多く、ウォーキングイベントの規模が小さい場合は加入できる商品の種類が少なくなる点にも注意しましょう。
小規模のウォーキングイベントを開催する場合は、個人加入が可能なレジャー保険・国内旅行保険などの利用を検討するのも1つです。
保険料の相場
レクリエーション保険の保険料は全ての行事・イベントで一律というわけではなく、開催行事の危険度によってA~Cの3段階に区分されているケースがほとんどです。
行事・イベントの振り分けは商品によって異なりますが、保険商材によって異なりますが、一般的な例として挙げると以下のような区分になっています。
区分 | レクリエーションの種類 |
---|---|
A | 遠足(日帰り)・オリエンテーリング(徒歩によるもの)・海水浴・ゲートボール・テニス・ハイキング・ボウリング・料理教室・町内清掃・ラジオ体操など |
B | 運動会・キャンプ(日帰り)・競歩・スケート・軟式野球・アスレチック・防災訓練(市民・学童が行う程度のもの)・マラソン・ライフル射撃 など |
C | ゴーカート・硬式野球・サーフィン・サッカー・柔道・ボクシングなど |
また保険料は上記の区分ごとに設定されており、一般的な相場は以下の通りです。(商品によって異なります)
区分 | 料金相場(1日1人あたり) |
---|---|
A | 20円~30円程度 |
B | 110円~150円程度 |
C | 220円~300円程度 |
危険度の低い行事・イベントでは20円~30円程度、危険度の高い行事・イベントでは220円~300円程度が相場です。
ウォーキングはA区分に該当するケースが多いと思われます。(詳細は商品のパンフレットをご確認いただくか、保険会社にお問い合わせ下さい)
1日1人あたり20円~30円程度という低コストで加入できるのがレクリエーション保険の魅力と言えるでしょう。
レクリエーション保険の補償内容をチェック
続いて、ウォーキングイベントでレクリエーション保険を利用した場合に受けられる補償について解説していきます。
レクリエーション保険の基本補償
レクリエーション保険は“行事用の傷害保険”に言い換えることができ、基本補償はどの保険会社でも共通しています。
基本補償の内容と適用されるケース、またその金額の計算方法は以下の通りです。
保険金の種類 | 補償を受けられるケース | 保険金の額 |
---|---|---|
死亡保険金 | 期間中の事故によるケガのため、自己の発生日から180日以内に死亡した場合 | 死亡・後遺障害保険金額の全額 |
後遺障害保険金 | 期間中の事故によるケガのため、自己の発生日から180日以内に所定の後遺障害が発生した場合 | 死亡・後遺障害保険金額×所定の保険金支払割合(4~100%) |
入院保険金 | 期間中の事故によるケガのため、自己の発生日から180日以内に入院した場合 | 入院保険金日額×入院日数 |
手術保険金 | 期間中の事故によるケガのため、自己の発生日から180日以内に手術を受けた場合 | 入院中の手術:入院保険金日額×10・その他の手術:入院保険金日額×5 |
通院保険金 | 期間中の事故によるケガのため、自己の発生日から180日以内に通院した場合 | 通院保険金日額×通院日数 |
補償範囲に含まれないケガもある点に注意
レクリエーション保険に加入することで、ウォーキングイベントの開催中に生じたケガや事故に対する補償を受けることができます。
ただしウォーキングイベントにおける全てのケガが補償対象となるわけではありません。
一般的にレクリエーション保険は各社文言は異なりますが、以下のように補償を定義していることが多いです。
イベント中の急激かつ偶然な外来の事故によりイベント参加者(や第三者)が傷害を負った場合
ここで使われている急激、外来、偶発は損保ジャパンのパンフレットには以下のように定義されているので理解しておくのが良いでしょう。
急激 | 急激とは、転倒によるケガなど、突発的な事故によってケガを負うことを指します。一方、しもやけや靴ずれなど、長期的に少しずつ発生したケガは傷害保険の対象になりません。 |
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偶然 | 偶然とは、事故やケガの発生が事前に予想できないことを意味します。例えば、雨の日に滑って骨折したといった場合は補償対象となりますが、骨折の治療中にボールを蹴って悪化させたなど、ケガをすることが予想されるケースについては、傷害保険の対象になりません。 |
外来 | 外来とは、ケガの原因が身体の外にあることを意味します。病気や運動中の心臓発作のように、体内で起こったものについては、傷害保険の対象になりません。 |
出典:https://www.gia-agency.jp/images/stories/pdf/%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E4%BF%9D%E9%99%BA.pdf
ウォーキングイベントで長距離を歩いた場合、靴ずれや腰痛などの症状を感じる可能性がありますが、このようなケースは補償の対象外となることを覚えておきましょう。
ウォーキングイベントを開催するなら熱中症特約を付けるのが安心
夏場にウォーキングイベントを開催する場合は、熱中症への対策を検討する必要があります。
通常、熱中症に関する事故は補償内容に含まれませんが、「熱中症危険特約」の追加により、熱中症に起因する傷害も補償対象に含めることが可能です。
多くの保険会社では、レクリエーション保険の特約として熱中症危険特約が用意されているので、夏場にウォーキングイベントを開催する際はこちらも契約しておくことをおすすめします。
ウォーキングイベントの主催者・責任者におすすめの商品を紹介
ここからは、ウォーキングイベントに利用できる人気のレクリエーション保険をご紹介します。
いずれも熱中症危険特約を追加できるプランとなっているので、加入をお考えの場合はぜひ参考にしてみてください。
【あいおいニッセイ同和損保】レクリエーション傷害保険
特徴 | 行事主催者が保険契約者となり、参加者を一括契約します。オンライン上での契約手続きやキャッシュレス決済などに対応している点がメリットです。 |
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加入条件 | 1日20名以上の参加者 |
1契約あたりの最低保険料 | 1,000円 |
補償内容 | 死亡保険金・後遺障害保険金・入院保険金・手術保険金・通院保険金 |
主な特約 | 熱中症危険補償特約・食中毒補償特約 |
またあいおいニッセイ同和損保は、契約お手続きをWEB上で完結することのできる「ネットで簡単!レクリエーション傷害保険」も提供しています。
ウォーキングイベントや歩こう会の主催者が保険契約者となり、参加者を一括して契約する保険です。
手ごろな保険料で、ウォーキングイベント中のケガはもちろん、熱中症や食中毒による入院、通院、万一の死亡・後遺障害など幅広く補償します。
ウォーキングイベントや歩こう会に最適な「ネットで簡単!レクリエーション傷害保険」の詳細は下記ページからご確認下さい。
【損保ジャパン日本興亜】レクリエーション補償プラン
特徴 | 行事主催者が保険契約者となり、参加者を一括契約します。熱中症・食中毒に関する特約があらかじめセットされているという特徴があります。 |
---|---|
加入条件 | 1日20名以上の参加者 |
1契約あたりの最低保険料 | 1,000円 |
補償内容 | 死亡保険金・後遺障害保険金・入院保険金・手術保険金・通院保険金 |
主な特約 | 熱中症危険補償特約・細菌性食中毒およびウイルス性食中毒補償特約 |
【三井住友海上】:レクリエーション傷害補償プラン
特徴 | 行事主催者が保険契約者となり、参加者を一括契約します。三井住友海上では、少人数向けの1Dayレジャー保険なども提供されています。 |
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加入条件 | 1日20名以上の参加者 |
1契約あたりの最低保険料 | 1,000円 |
補償内容 | 死亡保険金・後遺障害保険金・入院保険金・手術保険金・通院保険金 |
主な特約 | 熱中症危険補償特約・食中毒補償特約・天災危険補償特約 |
まとめ
- レクリエーション保険では、ウォーキングイベントの開催中に生じたケガに対する補償を受けられる
- ウォーキングイベント中のケガであっても、靴ずれやしもやけなどは補償の対象外となる
- 夏場にウォーキングイベントを実施する場合は、熱中症危険特約の付帯がおすすめ
規模の大小にかかわらず、ウォーキングイベントには転倒などによるケガのリスクが伴うため、レクリエーション保険に加入しておくと安心です。
ウォーキングイベントの主催者・責任者の方は、ぜひレクリエーション保険への加入を検討してみてください。