レクリエーション保険は、イベント・行事を行う際に起きた事故によるケガを補償する保険商品です。
ケガの治療のための入院・手術や万が一死亡した際の補償を得ることができ、イベントで想定されるリスクをしっかりとカバーできます。
そして自治労(全日本自治体労働者共済生活協同組合)でも「行事・レクリエーション共済」が提供されています。
加入資格や保障内容などを確認し、加入すべきかどうかを判断しましょう。
本記事では、自治労のレクリエーション保険の基本的な特徴や種類ごとの保障内容について解説します。
自治労のレクリエーション保険「行事・レクリエーション共済」は2種類
自治労のレクリエーション保険「行事・レクリエーション共済」は大きく分けて以下の2種類が提供されています。
2種類の保険
- 日帰り行事(行事参加者の傷害補償特約付帯普通傷害保険)
- 宿泊行事(国内旅行傷害保険特約付帯普通傷害保険)
日帰り行事と宿泊行事ではそれぞれ保障される範囲や保障内容に違いがあります。
開催するイベント・行事の内容に合わせ、適切なレクリエーション保険を選ぶことが大切です。
加入資格や手続きについて
自治労のレクリエーション保険の加入資格は「自治労の会員団体(単組)が実施する組合行事」のみに限られます。
その他の団体が実施するイベントの場合は加入できないため注意が必要です。
共済に加入する際は、行事開催予定日の10日前までにこくみん共済coop各推進本部の口座に保険料を着金する必要があります。
手続きを忘れないよう、早めに保険料を振り込んでおきましょう。
なお、詳細は以下の取扱代理店または引受保険会社に問い合わせることで確認できます。
- 取扱代理店:株式会社全労災ウィック
- 引受保険会社:共栄火災海上保険株式会社
手続きや保険の内容について不明な点がある場合は、早めに取扱代理店または引受保険会社に確認しておきましょう。
保険金の種類
自治労のレクリエーション保険で受け取れる保険金の種類は以下の表の通りです。
死亡保険金 | 事故の日からその日を含めて180日以内に死亡したときに支払われる。 |
---|---|
後遺障害保険金 | 事故の日からその日を含めて180日以内に身体に後遺障害が生じたときに支払われる。 |
入院保険金 | 事故によるケガの治療のために入院した場合、事故の日からその日を含めて180日以内の入院に対して1日につき入院保険金日額が支払われる。 |
手術保険金 | 事故の日からその日を含めて180日以内にケガの治療のために手術を受けた場合に支払われる。 |
通院保険金 | 事故によるケガの治療のために通院した場合、事故の日からその日を含めて180日以内の通院に対して90日を限度として、1日につき通院給付金日額が支払われる。 |
賠償責任保険金 | 行事中の偶然な事故で被保険者が他人にケガをさせたり、他人のものを壊したりしたことで法律上の損害賠償責任を負担することによって被った損害に対して支払われる。 |
上記のようにイベントにおいて想定されるリスクを幅広くカバーできる点が大きな特徴です。
なお、賠償責任保険金については日帰り行事の場合はオプションとなる点に注意しておきましょう。
日帰り行事(行事参加者の傷害補償特約付帯普通傷害保険)
日帰り行事の保障範囲は「行事に参加するため所定の集合地(集合場所)に集合したときから所定の解散地で解散するまでの間で、かつ、責任者の管理下にある間」です。
ただし、事前に参加者名簿が備え付けられているなどの一定の条件を満たす場合は、集合・解散場所と住居の往復途上も保障の対象となります。
保障内容・保険料
日帰り行事の保障内容は1型〜3型までの3種類となっており、それぞれ保障金額が異なります。
それぞれの型の保障内容は以下の表の通りです。
1型 | 2型 | 3型 | |
---|---|---|---|
死亡保険金 | 200万円 | 300万円 | 1,000万円 |
後遺障害保険金 | 後遺障害の程度に応じて8万円〜200万円 | 後遺障害の程度に応じて12万円〜300万円 | 後遺障害の程度に応じて40万円〜1,000万円 |
入院保険金日額 | 1,500円 | 3,000円 | 5,000円 |
手術保険金 | 入院中に受けた手術:15,000円、入院中以外に受けた手術:7,500円 | 入院中に受けた手術:30,000円、入院中以外に受けた手術:15,000円 | 入院中に受けた手術:50,000円、入院中以外に受けた手術:25,000円 |
通院保険金日額 | 1,000円 | 2,000円 | 3,000円 |
賠償責任(最高)〈オプション〉 | 1,000万円 | 1,000万円 | 1,000万円 |
保険料については1型〜3型によって異なり、参加人数や開催する行事の内容によっても細かく分けられています。
事前に保険料をパンフレット・問い合わせなどで確認し、予算の範囲内で加入を検討しましょう。
宿泊行事(国内旅行傷害保険特約付帯普通傷害保険)
宿泊行事の保障範囲は「行事参加の目的をもって住居を出発してから住居に帰着するまでの行程の間」となっています。
宿泊を伴うイベント・行事を開催する場合に向いています。
保障内容・保険料
宿泊行事の保障内容は4型・5型の2種類となっており、それぞれ保障金額が異なっています。
それぞれの保障内容は以下の表の通りです。
4型 | 5型 | |
---|---|---|
死亡保険金 | 300万円 | 600万円 |
後遺障害保険金 | 後遺障害の程度に応じて12万円〜300万円 | 後遺障害の程度に応じて24万円〜600万円 |
入院保険金日額 | 3,000円 | 5,000円 |
手術保険金 | 入院中に受けた手術:30,000円、入院中以外に受けた手術:15,000円 | 入院中に受けた手術:50,000円、入院中以外に受けた手術:25,000円 |
通院保険金日額 | 2,000円 | 3,000円 |
賠償責任(最高) | 1,000万円 | 2,000万円 |
また、保険料(1泊2日までの場合、被保険者1人あたり)は以下の表の通りです。
4型 | 5型 | |
---|---|---|
1〜19人 | 234円 | 363円 |
20〜99人 | 222円 | 345円 |
5型の方が手厚い保障を備えられる分、保険料も高額になってしまいます。
保障内容と保険料のバランスを見極めた上で、予算の範囲内で共済に加入しましょう。
【記事まとめ】必要に応じて自治労以外のレクリエーション保険も検討しよう
自治労のレクリエーション保険「行事・レクリエーション共済」は、自治労の会員団体が実施する組合行事のみが保障されます。
そのほかのイベント・行事の開催を予定しているのであれば、自治労以外のレクリエーション保険の加入を検討しましょう。
また、自治労のレクリエーション保険は「日帰り行事」と「宿泊行事」の2種類が提供されています。
保障内容や保障される範囲、保険料などに違いがあるため、開催するイベントの内容に合わせて適切な共済に加入することが大切です。
ぜひ本記事の内容を参考にして、主催するイベントで想定されるリスクに備えられるレクリエーション保険に加入しましょう。