こども会で行事・イベントを開催する際、「子どもに万が一のことが起きたら……」と考える人もいるでしょう。
運動会やサッカー大会など、こどもがケガをするリスクがある行事・イベントの実施を検討しているなら、レクリエーション保険二加入しておくのがおすすめです。
本記事では、レクリエーション保険の特徴や補償内容を解説します。
こどもが保険加入する前に知っておきたいポイントも紹介するので、子ども会などで行事・イベントを主催する方はぜひ参考にしてください。
子ども会などの行事におすすめ!レクリエーション保険とは
レクリエーション保険とは、団体で参加している行事・イベントの最中に発生した事故によってこどもなどがケガをした際に補償される保険です。
こどもが負ったケガを治療するためにかかった費用をレクリエーション保険で補償することができます。
保険料は補償内容にもよりますが、こども1人あたり30円~加入できるケースが多いです。
死亡保険金や通院保険金などの補償が得られるにもかかわらず、比較的リーズナブルな保険料であるのが特徴です。
レクリエーション保険の主な補償内容は、以下のとおりです。
- 死亡保険金
- 後遺障害保険金
- 入院保険金
- 通院保険金
- 手術保険金
保険会社によっては基本契約に特約を付帯することで、補償内容を手厚くできる場合もあります。この場合、行事・イベントの参加者であるこどもだけでなく、親などの見学者(第三者)や施設に対する損害・賠償にも対応できることがあるので、必要であればプラスの加入を検討してみてください。
またレクリエーション保険は、子供会の会長など、団体の責任者1人が行事・イベント前に契約すればいいので、余計な手間がかかりません。
スポット契約も可能ですが、年間契約に対応している保険会社も多くあります。子ども会で1年間に開催する行事・イベントが決まっている場合は、レクリエーション保険を年間契約するのもいいでしょう。
補償対象となる行事・イベントの種類
こどもが参加する行事・イベントにはいろいろな種類がありますが、すべての行事・イベントがレクリエーション保険の補償対象内というわけではありません。
補償が適用されるレクリエーション行事・イベントは保険会社によって異なるので、事前に確認することが大切です。
ここでは例として、あいおいニッセイ同和損保が販売するレクリエーション保険(行事参加者の傷害危険補償特約セット普通傷害保険)が対応するレクリエーション行事種目を一部紹介します。
保険料率 | レクリエーション行事種目 |
---|---|
A | アーチェリー、いちご狩り、遠足(日帰り)、オリエンテーリング(徒歩によるもの)、海水浴、ゲートボール、工場見学、ゴルフ、ジャズダンス、水泳、ソフトボール、体力テスト、卓球、テニス、なわとび、バドミントン、バレーボール、ボウリング、ヨガ、ラジオ体操 など |
B | アスレチック、ウインドサーフィン、運動会、競歩、剣道、サイクリング、ジョギング、スケート、体操競技、なぎなた、軟式野球、納涼船、バスケットボール、日帰りキャンプ、フェンシング、ボディビル、マラソン大会、ヨット教室、陸上競技 など |
C | ラクロス、レガッタ、硬式野球、サッカー、フットサル、サーフィン、水上スキー、スキー、スノーボード など |
レクリエーション保険の保険料率
レクリエーション保険の保険料率は、こどもが参加する行事・イベントの危険度によって異なります。危険度が高いほど保険料が上がり、危険度が低い行事・イベントに参加する場合は保険料が抑えられるのが特徴です。
先に紹介したあいおいニッセイ同和損保の例でいうと、保険料率Aに分類されるアーチェリーは保険料が安く、保険料率Cに分類されるラクロスをこどもが行う場合は保険料が高くなる、という仕組みです。
なお、行事・イベントごとに決められている危険度は保険会社によって分類が異なる可能性があります。
レクリエーション保険でこどもの補償を得ようと考えている場合は、加入前に保険会社へ危険度の取り扱いや支払い金額について確認することをおすすめします。
年齢制限
レクリエーション保険でこどもの万が一を補償する際、「年齢制限があるのでは?」と気になる方もいるでしょう。
結論からいうと、保険契約者は18歳or20歳以上でなければいけないことが多いですが、補償対象となる被保険者に対して下限年齢が設定されていることは多くありません。(上限年齢が設定されていることが多い。例:補償開始日時時点で満70歳以上は補償対象外など)
ただし、保険会社によってはこどもの年齢によってはレクリエーション保険で補償できないとするところがあるかもしれないので、保険料の支払いを加療する前に確認しておくと安心です。
レクリエーション保険加入の前に知っておくべきこと
団体で行事・イベントを開催する際はレクリエーション保険に加入することで、万が一の際の補償を得られます。
しかし、場合によっては補償対象外になったり、そもそも契約できなかったりする場合もあるので注意が必要です。
ここでは、こどもの保険加入の前に確認しておきたいポイントを3つ紹介します。
宿泊を伴う場合は補償対象外
レクリエーション保険で保障できるのは、宿泊が伴わない行事・イベントのみです。
そのため、寝泊まりを行うキャンプや遠征などにこどもが参加する場合は、レクリエーション保険では対応できません。
宿泊を伴うイベントでレクリエーション保険と同じような補償を得たいのであれば、イベント保険などの利用をおすすめします。
ただし、イベント保険は団体での加入はできず、参加者1人ひとりが保険契約する必要があるため注意してください。
団体の最低人数が設定されている
レクリエーション保険の多くは、行事・イベントに参加する1日あたりの人数が20名以上であることを加入条件としています。
そのため、こどもの人数が20名に満たない団体の場合は、レクリエーション保険を契約できない可能性が高いです。
こどもが20名以上いなくても加入できるレクリエーション保険も存在しますが、数は多くありません。その分、選択の幅が少なくなってしまうことは頭に置いておきましょう。
こどもの名簿が必要
レクリエーション保険を活用して団体でこどもの補償を得る際は、事前に行事・イベントに参加する人の名簿の作成・提出が必要です。
契約時もしくは行事・イベントを開催する前までに参加者名簿を保険会社に渡す必要があるため、子ども会の登録者情報などを有効に活用して作成しておきましょう。
名簿の提出を失念すると、行事・イベント中に発生した事故によって子どもが傷害を負っても補償が適用されない可能性があります。
直前になって慌てないように、前もって作成しておくことをおすすめします。
まとめ
こども会などの団体で行事・イベントを開催する際は、レクリエーション保険に加入することで当日発生しうる事故による傷害を補償できます。
こどもの年齢が小さくても補償が適用されるレクリエーション保険がほとんどですが、契約前はきちんと確認しておきましょう。
また、宿泊を伴う行事・イベントを開催する場合やこどもの参加人数が20名以上に満たない場合は、レクリエーション保険の補償が適用されないケースが多いため気を付けましょう。