レクリエーション保険のこと

定期イベント・行事はレクリエーション保険の年間包括契約加入がおすすめ

1年の行事はレクリエーション保険の年間包括契約がおすすめ

定期イベント・行事はレクリエーション保険の年間包括契約で

レクリエーション保険は、行事やイベントに参加する際のケガに備えて加入する傷害保険です。

レクリエーション保険は1日から加入できますが(スポット契約)、年間のイベント予定がすでに決定している場合には、1年間のイベント・行事分をまとめて契約する「年間包括契約」がおすすめ

特に、学校や会社、地域団体の場合、毎年の行事予定は年度の最初におおむね決定されていることが多いでしょう。いちいち行事の度に加入するより、年間包括契約で保険契約の手間を減らしてみてはいかがでしょうか?

この記事では、レクリエーション保険のスポット契約と年間包括契約の特徴を解説。また、スポット契約・年間包括契約それぞれの保険料の決め方も説明します。

学校や会社で行事開催を担当されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

レクリエーション保険はスポットと年間包括契約の2種類がある

レクリエーション保険のスポット契約と年間包括契約

レクリエーション保険のスポット契約と年間包括契約


レクリエーション保険は、行事やイベントの参加者のけがに備える傷害保険。参加者個人が加入するのではなく、主催者が参加者全員分をまとめて契約します。

イベント・行事参加中に負ったけがが原因で通院・入院・手術などをした際、保険金を受け取ることができます。

保険商品によっては、ケガだけでなく食中毒や熱中症にも備えることができるため、多くの団体がレクリエーション保険を利用しています。

レクリエーション保険に加入するには、1契約あたり、行事の参加者数が20人以上が必要(保険会社によっては10名以上、45名以上のことも)。名簿等によって参加者が客観的に把握できることも必要です。

また、宿泊をしない日帰りの行事が補償の対象で、宿泊を伴う場合にはレクリエーション保険の契約対象外となってしまいます。

レクリエーション保険に加入する際には、1回ごとに契約する「スポット契約」という方法と、1年を通して契約する「年間包括契約」の2種類があります。

それぞれの特徴について見ていきましょう。

スポット契約の特長

レクリエーション保険のスポット契約は、イベントや行事開催の度に、イベントの種類・参加者数・開催日を保険会社に連絡して契約する方式です。

例えば、地域の子供会で不定期にアウトドアを行う場合や、大学のサークル活動で大人数の日帰りキャンプ旅行を実施する場合などに向いています。

突発的なイベントや行事にも対応できる、小回りが利く契約方法と言えるでしょう。

年間包括契約の特長

年間包括契約の特長は、あらかじめレクリエーション行事の年間予定表を保険会社に提出し、1年分の行事全てに保険を適用させる契約方法です。

1年を通して行うイベント行事を一括で契約ができるため、手間がかからない点が年間包括契約のメリット。

例えば、少年野球のチームで1年間の練習試合の日程がすでに分かっている場合や、会社で毎年行っている季節ごとの社内行事などは年間包括契約がおすすめです。

一方で、年間包括契約は年間で行うレクリエーションの種類、開催予定日、予定参加者数等を事前に保険会社に伝えておく必要があるため、開催するかどうか未定の予定が多いという場合にはあまり向いていません。

損保ジャパン「レクリエーション 補償プランのご案内」
http://www.kinoshita-hoken.co.jp/recreation.pdf

レクリエーション保険の保険料の決め方

保険料はどのように決まる?

保険料はどのように決まる?


次に、レクリエーション保険のスポット契約と年間包括契約の保険料の決まり方を見ていきましょう。

レクリエーション保険は、イベントや行事の危険度と設定する保険金額によって保険料が変わります。

たとえばバーベキューなどのゆったりとしたレジャーをするイベントの保険料より、硬式野球やサッカーなどケガをするリスクが高いイベントの保険料のほうが高い金額で設定されています。

スキーやラグビーなど、より危険度の高いスポーツはその分高くなるというイメージです。

スポット契約における保険料

レクリエーション保険をスポット契約する場合には、まずイベントの種類に応じてイベント1日分の1人あたりの保険料が決定されます。

イベント日数が2日になれば、その分保険料が加算されます(宿泊を伴うイベント・行事はレクリエーション保険の補償対象外)。

イベントの種類に応じた保険料の参考として、損保ジャパンの「レクリエーション補償プラン」の保険料を見てみましょう。

イベントごとに区分が分けられ、保険料が設定されています。

区分 レクリエーションの種類 保険料
(1日・1人)
保険金額
A 日帰り遠足、料理教室、海水浴、花火大会、盆踊りなど 30円 死亡・後遺障害保険金:455万円
入院保険金日額:4,000円
通院保険金日額:2,000円
B 運動会、日帰りキャンプ、軟式・準硬式野球、マラソンなど 150円 死亡・後遺障害保険金:460万円
入院保険金日額:4,000円
通院保険金日額:2,000円
C 硬式野球、サッカー、サッカー、空手など 300円 死亡・後遺障害保険金:457万円
入院保険金日額:4,000円
通院保険金日額:2,000円
区分:A
活動種目 日帰り遠足、料理教室、海水浴、花火大会、盆踊りなど
保険料 30円(1人につき、1日あたりの金額)
保険金 死亡・後遺障害保険金:455万円
入院保険金日額:4,000円
通院保険金日額:2,000円
区分:B
活動種目 運動会、日帰りキャンプ、
軟式・準硬式野球、マラソンなど
保険料 150円(1人につき、1日あたりの金額)
保険金 死亡・後遺障害保険金:460万円
入院保険金日額:4,000円
通院保険金日額:2,000円
区分:C
活動種目 硬式野球、サッカー、空手など
保険料 300円(1人につき、1日あたりの金額)
保険金 死亡・後遺障害保険金:457万円
入院保険金日額:4,000円
通院保険金日額:2,000円

損保ジャパン「レクリエーション補償プランのご案内」
http://www.kinoshita-hoken.co.jp/recreation.pdf

こちらの表は損保ジャパンのレクリエーション保険の保険料なので、あくまで目安としてご覧ください。

より危ない行事やスポーツには、保険料が高めに設定されていることがわかりますね。

また、レクリエーション保険では参加人数に応じて割引制度もあり、グループが大人数になればなるほど割引額が大きくなります。

詳しくは、各損害保険会社のレクリエーション保険パンフレットをご覧ください。

年間包括契約における保険料

レクリエーション保険年間包括契約では、1つのイベントに対する保険料はスポット契約と同じ決まり方です。

しかし、年間包括契約では年間のイベント分の保険料を1回で支払うことになるため、用意しておく金額が大きくなります。

また、レクリエーション保険の年間包括契約をしていた場合、実際の実施日、参加人数等を通知し、その内容に基づいた確定保険料と当初支払いした暫定保険料との差額を精算(戻入、追加支払)することになります。

もし年間包括契約をしていて、イベント・行事が中止になることが分かった際には、その分の保険料が戻ってくるので、必ず保険会社に連絡をしましょう。

年間包括契約での加入が向いているのはどんな団体?

レクリエーション保険の年間包括契約は、1年分のイベント・行事をまとめて保険に加入できるため、1回ごとに契約する手間が減ります。また、レクリエーション保険の手続き漏れが発生しません。

そういったことを踏まえると、レクリエーション保険の年間包括契約が向いているのは、下記のような団体でしょう。

  • 年間行事が多い学校・企業
  • 団体での行事を定例的に行っているサークル(大学生・社会人サークルなど)
  • 季節ごとに決まった行事を行っている地域の自治体(子ども会など)
  • 定期的に練習試合をに企画している地域の野球団 など

定例的にイベントやレクリエーションを企画している団体や、毎年決まった行事を行っている学校・会社などは、年間包括契約の方が契約の手間が減るのでおすすめです。

イベント開催で想定されるリスク

レクリエーション保険の年間包括契約によって、どのようなリスクに備えることができるのか。

ここではレクリエーション保険の対象となりうる一般的なリスクについて確認してみましょう。

  • ケガ・事故による治療費・葬祭費・見舞金など
  • イベント用にレンタルしていた備品等の破損・滅失に関する賠償費用
  • イベントで利用した会場施設の設備や機材を破損・滅失に関する賠償費用
  • 飲食物提供による食中毒の補償

上記のようなリスクでも、保険金が支払われないケースもあるので、レクリエーション保険の年間包括契約を申し込む際は事前に必ず免責事由を確認しておくことを大切です

損害賠償責任の検討もおすすめ

イベント向けの損害賠償責任保険とは

イベント向けの損害賠償責任保険とは

レクリエーション保険に加入をする際には、あわせて損害賠償責任保険にも加入を検討することがおすすめです。

というのも、レクリエーション保険で補償の対象となるのは、参加者がイベント・行事の最中に負ったケガのみ。

もしイベント・行事の間に発生したアクシデントが原因で見学者や会場の近隣住民になにか被害が発生した場合には、なにも補償されません。

屋外で行うスポーツ大会などでは、参加者の保護者にボールがあたってケガをさせてしまうようなリスクも考えられます。

そういったときに備えて、損害賠償責任を加入しておくと安心でしょう。

損害賠償責任保険は、レクリエーション保険を取り扱っている保険会社であれば大抵用意しています。年間包括契約ができる場合もあるため、ぜひ検討してみてください。

まとめ:保険を活用してイベントのケガ・事故に備えよう

今回は、レクリエーション保険スポット契約・年間包括契約について解説してきました。

レクリエーション保険の年間包括契約は、1年で大量のイベント・行事がある場合でも一度の契約で済む手軽さがメリットです。

学校や会社など、毎年年間を通してイベント・行事が多くあり、なおかつ開催予定日もだいたい決まっているという場合には、年間包括契約がぴったりと言えるでしょう。

レクリエーション保険に年間包括契約で契約する場合も、一回のイベントに対する保険料はスポット契約と変わりません。金額が変わらないのであれば、より手間の少ない方法を検討してみることをおすすめします。

レクリエーション保険の年間包括契約は、損保ジャパン、三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保など、レクリエーション保険を扱う様々な保険会社・保険代理店で可能です。

ぜひ年間包括契約について問い合わせをしてみてください。

監修者のコメント

年間包括契約方式では、「開催予定日」「予定参加者数」等に応じて暫定の保険料を支払い、行事開催後に「実際の開催日」「実際の参加者数」等を保険会社に連絡して確定保険料を算出し、暫定保険料との差額を精算します。そのため手間を省くことができる合理的な契約方法といえます。

監修者

当記事の監修者:遠山直孝

  • 保険コンプライアンス・オフィサー2級
  • ファイナンシャルプランナー(AFP)
  • 損保大学(法律・税務)

国立大学卒業後、大手保険会社に27年勤務し、現在は損害保険代理店に所属。営業、企画部門での多彩な経験から、法律・税務を踏まえた実用的な保険の活用に精通しており、日々情報を発信しています。

※損保大学とは、損害保険の募集に関する知識・業務を向上させるために日本損害保険協会が立ち上げた制度。当監修者は「法律・税務」などの知識を深める専門コースを修めています。

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