フットサルは気軽に楽しめるスポーツとして人気がありますが、意外と怪我が多い競技でもあります。特に足首の捻挫や膝の靭帯損傷、太ももの肉離れなどは、初心者から経験者まで幅広く起こりやすい怪我です。
狭いコートでの急な切り返しや方向転換、接触プレー、そして準備不足が重なることで、思わぬトラブルにつながることも少なくありません。
この記事では、フットサルで起こりやすい怪我の種類と原因、予防法、怪我をしたときの正しい応急処置、そして復帰までのポイントを詳しく解説します。
安全に長くプレーを続けるための知識として、日頃の練習や試合前後のケアにぜひ役立ててください。
フットサルで起こりやすい怪我とは?

フットサルは、5人制で狭いコートをテンポよく動くスピード重視の競技です。サッカーに比べて接触は少ないものの、急な方向転換やストップ動作が多く、筋肉や関節に大きな負担がかかります。そのため、足首や膝、太ももなど下半身を中心に怪我が発生しやすい傾向があります。
また、人工芝や体育館のフロアなど滑りにくい環境では、足が引っかかって転倒したり、関節をひねったりするリスクも高まります。さらに社会人プレイヤーの多くは、運動不足の状態で週末だけプレーするケースが多く、体が十分に温まっていないまま激しい動きをすると怪我につながりやすくなります。
フットサルで特に多いのは以下のような怪我です。
- 足首の捻挫(内反捻挫が最も多い)
- 膝の靭帯損傷(特に前十字靭帯)
- 太ももの肉離れや筋損傷
- 接触や転倒による打撲や擦過傷
- 疲労によるシンスプリントや疲労骨折
これらの怪我は、ほんの一瞬の油断や準備不足が原因で起こります。軽い痛みだからといって放置すると、慢性的な痛みや再発のリスクも高まります。
次の章では、実際にフットサルで多い怪我の種類と、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
フットサルで多い怪我の種類と症状

フットサルでは、下半身を中心とした怪我が多く発生します。
ここでは、プレイヤーに特に多い代表的な怪我と、その症状・特徴を紹介します。
部位ごとの傾向を知っておくことで、予防や早期対応につなげやすくなります。
足首の捻挫
最も発生率が高いのが足首の捻挫です。
方向転換や着地の際に足首を内側にひねってしまう「内反捻挫」が典型的なパターンです。
軽度であれば数日で回復しますが、靭帯を損傷すると長引くケースもあります。
| 症状 | 腫れ、痛み、足を着けない、内出血 |
|---|---|
| 原因 | 急な切り返し、他プレイヤーとの接触、シューズの固定不足 |
| 注意点 | 軽くても癖になりやすく、再発率が高い |
足首の捻挫は最も再発しやすい怪我の一つです。
しっかり治さずにプレーを再開すると慢性的な不安定感が残るため、初期対応が重要です。
膝の靭帯損傷(前十字・内側)
フットサルでは、急なストップ動作や方向転換時に膝へ大きな負担がかかります。
前十字靭帯(ACL)や内側側副靭帯(MCL)を損傷すると、長期離脱につながる重大な怪我です。
| 症状 | 膝の腫れ、痛み、関節のぐらつき |
|---|---|
| 原因 | 踏ん張り時のねじれ動作、無理な姿勢でのシュート |
| 注意点 | 治療とリハビリを怠ると再断裂のリスクがある |
膝の靭帯損傷は復帰までに数か月を要するケースが多いです。
無理にプレーを続けると将来的な関節障害にもつながるため、早期診断が欠かせません。
太ももの肉離れ
短いダッシュや急なキック動作で太ももの筋肉が過伸展し、筋繊維が部分的に断裂する怪我です。
特にハムストリング(太ももの裏)や大腿四頭筋(前側)に多く発生します。
| 症状 | ピキッとした痛み、腫れ、内出血、筋肉を伸ばせない |
|---|---|
| 原因 | ウォームアップ不足、疲労蓄積、柔軟性の低下 |
| 注意点 | 再発しやすく、完全回復には数週間かかることもある |
筋肉の柔軟性低下は肉離れの最大要因です。
ストレッチを怠らず、疲労を残さないことが予防の第一歩となります。
打撲・転倒による外傷
接触プレーや転倒によって起こる怪我です。
屋内コートの床は硬いため、膝や肘を強く打つと一時的に動けなくなるほど痛みが出ることもあります。
| 症状 | 腫れ、痛み、内出血、皮膚のすり傷 |
|---|---|
| 原因 | 転倒や接触時の衝撃、衝突プレー |
| 注意点 | 一見軽傷でも筋膜損傷が起きている可能性がある |
打撲は軽視しがちですが、筋肉や神経にダメージが残ることがあります。
痛みが長引く場合は整形外科の受診をおすすめします。
疲労骨折・シンスプリント
長期間プレーを続けている人や、週末だけの運動で急に動く社会人プレイヤーに多いのが疲労性の障害です。
特にすねの内側に痛みが出る「シンスプリント」は初期段階での対応が重要です。
| 症状 | すねの鈍い痛み、走行時の違和感 |
|---|---|
| 原因 | オーバーワーク、柔軟性不足、シューズの摩耗 |
| 注意点 | 無理して続けると疲労骨折へ進行することがある |
軽度の痛みでも「いつもと違う」と感じたら早めに休むことが重要です。
放置すると長期間の運動制限が必要になる場合もあります。
これらの怪我は、プレー環境やコンディション次第で誰にでも起こり得ます。
次の章では、これらの怪我を引き起こす根本的な原因と、怪我をしやすい人の特徴を見ていきましょう。
怪我の原因とケガしやすい人の特徴

フットサルの怪我は、偶然ではなく特定の要因が重なって起こることがほとんどです。
ここでは、怪我を引き起こす主な原因と、注意が必要なプレイヤーの特徴を整理します。
ウォーミングアップ不足
最も多い原因がウォーミングアップ不足です。
体が温まっていない状態で急に動くと、筋肉や関節の柔軟性が低く、衝撃を吸収できません。
プレー前の準備不足は、肉離れや捻挫を引き起こす最大の要因です。
特に社会人プレイヤーは、試合開始直前に参加するケースも多いため、入念な準備運動が欠かせません。
体幹や下半身の筋力低下
筋力のアンバランスも怪我の大きな原因です。
体幹や太ももの裏(ハムストリング)の筋力が弱いと、ブレーキ動作の際に関節へ負担が集中します。
| 主な影響 | 踏み込み時の不安定感、膝や足首のねじれ |
|---|---|
| リスクの高い部位 | 膝関節、足首関節、股関節 |
| 予防のポイント | スクワットやプランクなどで下半身を安定させる |
特定の筋肉だけを鍛えるのではなく、全身のバランスを整えることが重要です。
シューズやコート環境の影響
フットサルでは、コートの種類(屋内・屋外)やシューズの選択が怪我のリスクに直結します。
グリップ力の高い靴で急に止まると、足首や膝に大きな負担がかかることがあります。
| 主な要因 | ソールの摩耗、靴のサイズ不一致、コートとの相性 |
|---|---|
| 典型的な症状 | 捻挫、膝痛、シンスプリント |
| 改善策 | 定期的なシューズ交換と、コートに合ったソールの使用 |
プレー環境に合わないシューズは、怪我を誘発する「隠れた原因」となります。
年齢・運動習慣・プレースタイルによる違い
年齢を重ねると筋力や柔軟性が低下し、怪我のリスクが高まります。
また、長期間の運動ブランクがある人や、無理なプレーを続ける人も注意が必要です。
| ケガしやすい人の特徴 | 久しぶりに運動を再開した人、休養を取らず連日プレーする人、ストレッチを軽視する人 |
|---|---|
| 代表的な怪我 | 肉離れ、膝の痛み、足首の捻挫 |
| 予防のポイント | 無理のないプレーと定期的な休養 |
「昔はできた動き」が今もできるとは限りません。 年齢や運動頻度に応じて、プレースタイルを調整することが安全への第一歩です。
このように、怪我は技術よりも日常の準備や環境要因によって左右されます。
次の章では、実際に怪我を防ぐための具体的な予防策を紹介します。
フットサルで怪我を防ぐための予防対策

怪我は起きてから対処するよりも、起こさない工夫をすることが何より重要です。
ここでは、フットサルプレイヤーが実践できる代表的な予防策を紹介します。
日常の意識を変えるだけでも、怪我の発生率を大きく減らすことが可能です。
プレー前のストレッチと動的ウォームアップ
試合や練習前に筋肉と関節を温めることで、柔軟性と反応速度が向上します。
静的ストレッチよりも、軽いジョギングや動的ストレッチを中心に行うのが効果的です。
| 目的 | 血流を促し、筋肉の温度を上げる |
|---|---|
| 主なメニュー | 軽いジョギング、もも上げ、ツイスト、ランジなど |
| 注意点 | 開始5〜10分前には必ず行うこと |
プレー前の準備運動は、単なる儀式ではなく怪我を防ぐ最初のステップです。
正しいシューズ選びとサポーター活用
シューズやサポーターの選択も怪我予防に直結します。
特にフットサルシューズは、屋内用・屋外用でソールの構造が異なります。
コートの種類に合った靴を選ばないと、滑りやすさやねじれの原因になります。
| 屋内コート向け | ノンマーキングソールでグリップ性を重視 |
|---|---|
| 屋外コート向け | トレーニングシューズ(TFソール)で安定性を重視 |
| 補助装備 | 足首・膝のサポーターやテーピングで関節を保護 |
新品のシューズは靴擦れを起こしやすいため、慣らしてから試合に使うのが理想です。
体幹トレーニングと柔軟性アップ
筋肉の柔軟性と体幹の安定性は、すべての動作の土台です。
特に姿勢を保つための筋力が不足すると、プレー中のバランスを崩して怪我しやすくなります。
日常的なストレッチと体幹トレーニングを組み合わせることで、怪我のリスクは大幅に下がります。
| おすすめトレーニング | プランク、ヒップリフト、スクワット、ラウンジ |
|---|---|
| ストレッチ箇所 | 太もも、ふくらはぎ、股関節、ハムストリング |
| 頻度 | 週2〜3回を目安に継続 |
筋力強化は一朝一夕では身につきません。
短時間でも継続することが、怪我しにくい身体づくりにつながります。
休養・栄養管理・プレー頻度の見直し
疲労が蓄積した状態でプレーを続けると、筋肉や腱が回復せずに怪我を誘発します。
また、睡眠不足や栄養バランスの乱れも、パフォーマンス低下の一因です。
| 休養のポイント | 1〜2日は完全休養を入れる |
|---|---|
| 栄養面 | タンパク質とビタミンDを意識して摂取 |
| プレー頻度 | 週3回以上プレーする場合は負荷を分散する |
「練習量=上達」ではなく、「休養があってこそ成長」と考える意識が大切です。
身体の回復を軽視すると、慢性的な怪我や疲労骨折につながることもあります。
次の章では、もし怪我をしてしまったときに行うべき応急処置と、復帰までの流れを解説します。
もし怪我をしてしまったら?応急処置と回復のポイント

どれだけ注意していても、スポーツに怪我はつきものです。
重要なのは「早めに正しく対応すること」です。
初期対応を誤ると、軽症でも長引いたり再発しやすくなることがあります。
ここでは、フットサル中に怪我をしたときの応急処置と、回復・復帰までの流れを紹介します。
RICE処置(Rest/Ice/Compression/Elevation)の基本
怪我をした直後は、まず安静と冷却が最優先です。
急な痛みや腫れが出た場合は、以下の「RICE処置」を覚えておくと安心です。
| Rest(安静) | プレーをすぐに中断し、患部を動かさない |
|---|---|
| Ice(冷却) | 氷や保冷剤で15〜20分間冷やす |
| Compression(圧迫) | 包帯やテーピングで軽く圧迫し腫れを防ぐ |
| Elevation(挙上) | 患部を心臓より高く上げ、血流を抑える |
応急処置は早ければ早いほど効果的です。 冷却を怠ると、腫れや痛みが翌日以降に悪化することがあります。
病院を受診するタイミング
自己判断で「大丈夫」と思っても、内部損傷がある場合があります。
次のような症状がある場合は、早めに整形外科を受診しましょう。
| 受診が必要なサイン | 痛みで歩けない、腫れが強い、関節がぐらつく、しびれがある |
|---|---|
| 受診科 | 整形外科、スポーツ外来 |
| 診断方法 | X線検査、MRI検査、理学的検査など |
「動かせるから大丈夫」と判断せず、痛みがある場合は必ず専門医に相談しましょう。
回復期のリハビリと再発防止策
怪我が落ち着いてからは、再発を防ぐための段階的なリハビリが必要です。
痛みが取れたからといってすぐに全力プレーに戻るのは危険です。
| リハビリ初期 | ストレッチや関節可動域の回復を中心に行う |
|---|---|
| 中期 | 体幹・下半身の筋力トレーニングを再開 |
| 後期 | ジョギングや軽いボールタッチなど実践的動作へ移行 |
リハビリ中は「痛みを感じない範囲」で徐々に負荷を上げることが原則です。
焦って復帰すると、筋肉や靭帯の回復が不十分なまま再発するリスクが高まります。
再発を防ぐためのセルフケア
復帰後も、再発防止のために日常的なケアを継続することが大切です。
トレーニングやストレッチを習慣化し、コンディションを一定に保つ意識を持ちましょう。
| セルフケアのポイント | ストレッチ・マッサージ・筋膜リリースを毎日実施 |
|---|---|
| 休養の取り方 | 週1〜2日の完全休養を設定 |
| 再発防止策 | サポーターやテーピングを併用して安定性を高める |
リハビリとケアの積み重ねが、長くプレーを続けるための最大の武器です。
まとめ

フットサルの怪我は、プレー強度よりも準備不足や環境要因によって起こることが多いです。
ウォームアップやストレッチ、シューズ選び、休養の取り方を見直すだけでも、怪我の発生率は大きく下げられます。
「痛くなる前にケアする」意識が、長く安全にプレーを続けるための最も確実な方法です。
正しい知識と日々のセルフケアで、安心してフットサルを楽しみましょう。





