レクリエーション保険は、イベントや行事を開催する際のリスクをカバーするための保険商品です。
参加者がケガをした際に補償される仕組みとなっており、ケガのリスクが想定されるイベントを開催する場合は加入を検討することをおすすめします。
しかし子どもがメインとなる運動会や学級レクなどを開催する場合、保険に加入できる年齢に制限がないのかという点が気になるところでしょう。
加入条件を満たしていないと補償を受けられないため、契約前に確認しておくことが大切です。
本記事では、レクリエーション保険の年齢制限や一般的な加入条件について解説します。
補償期間についての解説もしていくので、レクリエーションを開催する予定の方はぜひ本記事を参考にしてみてください。
レクリエーション保険に年齢制限はない
レクリエーション保険は、被保険者の年齢について一般的には下限制限を設けていません。
「〇〇歳以上」という制限なしで加入できるケースが多いため、子どもが多く参加するイベント・レクリエーションを開催する場合も問題なく活用できます。
例えば、幼稚園や保育園などの運動会、地域のサッカー大会などの子どもが多く参加して体を動かすイベントの場合、転んだり、誰かとぶつかったりしてケガをするケースが少なくありません。
下限の年齢制限が設けられていないレクリエーション保険を活用し、ケガのリスクに備えておくことが大切です。
ただし、多くの保険商品では「補償開始日時点で満70歳以上は補償対象外」といった形で、年齢の上限を設けています。
また、商品によっては下限の年齢を定めている場合もあるため、保険会社に確認しておくことをおすすめします。
そして、保険契約者は「18歳以上」「20歳以上」などの年齢制限が設定されている商品がほとんどです。
子どもだけでレクリエーション保険を契約することは基本的にできないため、主催者側の大人が契約手続きを進めましょう。
一般的な加入条件
被保険者の年齢制限をクリアできたとしても、加入条件を満たしていないとレクリエーション保険は契約できません。
一般的な加入条件を把握し、開催する予定のイベント・行事が条件を満たしているかどうかを確認しておきましょう。
ここでは、レクリエーション保険の補償対象となるイベント・行事の種類や参加人数の条件について解説していきます。
補償対象となるイベント・行事の種類
イベント・行事の種類にはさまざまなものがありますが、すべてのイベント・行事が補償されるわけではありません。
補償対象となるイベント・行事の種類は保険会社によっても異なるため、商品内容を説明するパンフレットなどを参考にして確認しておくことをおすすめします。
例えば、あいおいニッセイ同和損保の「レクリェーション傷害保険」では以下のようなイベント・行事(一部抜粋)を補償対象としています。
保険料率 | レクリエーション行事種目 |
---|---|
A料率 | いちご狩り、いも煮会、エアロビクスダンス、映画鑑賞、遠足(日帰り)、お花見、海水浴、学園祭(模擬店、コンサート、フォークダンス程度のもの)、ゴルフ、サッカー教室(試合は除く)、ジャズダンス、ソフトボール、町内清掃、天体観測、ドッジボール、花火大会(市販程度の花火)、バーベーキュー、盆踊り、料理教室など |
B料率 | アスレチック(アスレチック場で総合的に行うもの)、運動会、キャンプ(日帰り)、子供みこし(樽製、紙製)、スケート、軟式野球(準硬式を含む)、バスケットボール、防災訓練(一般市民、学童等が行う程度のもの)、マラソン、陸上競技(短距離、走り幅跳び等)など |
C料率 | 空手、硬式野球、ゴーカード(遊園地にある程度のもの)、祭礼で山車・みこしに参加するもの、サッカー、サーフィン(滑降)、柔道、スキー(登山以外の歩くスキーを含む)、相撲、ボクシング、ボートレース(モーターボートを除く)、ラグビー、レガッタ(手漕ぎボートレースに限る)など |
上記のようにさまざまなイベント・行事が対象となっている一方、危険性が高いレジャー・スポーツは補償の対象外となっています。
なお、パンフレット等に記載がないものでも補償できる場合があるため、保険会社に問い合わせることをおすすめします。
あらかじめ加入するレクリエーション保険が補償対象としているイベント・行事の種類を確認しておきましょう。
1日あたりの参加者人数
レクリエーション保険は、1日あたりの参加者人数が一定以上でないと加入できないケースがほとんどです。
「20名以上」「45名以上」などの形で最低参加人数が設けられているため、商品ごとの違いをチェックしておきましょう。
人気のレクリエーション保険の最低参加人数は以下の表の通りです。
レクリエーション保険 | 参加者人数 |
---|---|
あいおいニッセイ同和損保「レクリエーション傷害保険」 | 20名以上 |
損保ジャパン「レクリエーション補償プラン」 | 20名以上 |
AIG損害保険「レクリエーション傷害保険」 | 10名以上 |
三井住友海上「レクリエーション傷害補償プラン」 | 20名以上 |
東京海上日動「レクリェーション災害補償プラン」 | 45名以上 |
JA共済「イベント共済」 | 10名以上 |
ある程度の参加人数がいないとレクリエーション保険には加入できないため注意が必要です。
なお、イベント・行事の日程が2日以上にわたる場合は、1日あたりの平均参加人数が条件を満たす必要があります。
レクリエーション保険はレクリエーション中の事故による傷害に備える保険
ここまでレクリエーション保険の年齢制限や加入条件について解説してきましたが、「そもそもどういった補償を得られるのか分からない」という方も多いでしょう。
レクリエーション保険は基本的に参加者のケガを補償する保険商品です。
主な補償内容は以下の表の通りです。
補償項目 | 補償内容 |
---|---|
死亡保険金 | 参加者が死亡した場合に保険金が支払われる。 |
後遺障害保険金 | 参加者に後遺障害が残った場合に保険金が支払われる。 |
入院保険金 | 参加者がケガの治療のために入院した場合に、入院日数に応じて保険金が支払われる。 |
手術保険金 | 参加者がケガの治療のために手術を受けた場合に保険金が支払われる。 |
通院保険金 | 参加者がケガの治療のために通院した場合に、通院日数に応じて保険金が支払われる。 |
また、商品によっては第三者にケガを負わせてしまったり、損害を与えてしまったりした場合に補償される「賠償責任保険」が付帯しているケースもあります。
イベント・行事の際に想定されるリスクを幅広くカバーできる点がレクリエーション保険の大きな特徴です。
参加者のケガのリスクが想定される場合はレクリエーション保険を活用しましょう。
補償期間はいつからいつまで?
レクリエーション保険の補償期間は、原則としてレクリエーション中のみです。
イベント・行事が始まってから終わるまでの間に、イベント会場で起こった事故によるケガが補償の対象です。
しかし、商品によっては会場までの往復途上が補償対象となる場合もあります。
参加者が自宅から会場まで向かったり、会場から自宅に帰宅したりする間に起きた事故によるケガが補償されるため安心です。
例えば、あいおいニッセイ同和損保の「ネットで簡単!レクリェーション傷害保険」では、「【行事参加者用】往復途上傷害危険補償特約」がセットされており、会場・集合場所までの往復途上も補償されます。
自宅を出発してから集合場所へ行き、行事に参加して解散後に帰宅するまでのすべてを補償する仕組みです。
行事開催日の0〜24時まで補償されるため、早朝から集合するイベントでも往復途上が補償されます。
このように、レクリエーション保険によって補償される期間が異なる場合があるため、事前の確認が重要となります。
商品ごとの特徴をしっかりと比較した上で、自分に合うレクリエーション保険を選ぶことが大切です。
子どもから高齢者まで、幅広い年齢の方を補償可能!
レクリエーション保険は、被保険者の年齢について下限を設けていないケースが多く、子どもから高齢者まで幅広い年齢の方が万が一の補償を受けることができます。
運動会や地域のお祭りなどを開催する場合に想定されるケガのリスクをカバーしたいのであれば、レクリエーション保険の活用がおすすめです。
また、年齢制限をクリアしても加入条件を満たさないとレクリエーション保険に加入することはできません。
開催予定のイベント・行事が補償対象となっているか、参加者の人数が商品で定める条件を満たしているかを確認し、レクリエーション保険を活用しましょう。
商品によって加入条件や補償内容、補償期間などがそれぞれ異なっているため、しっかりと特徴を比較することが大切です。
各保険会社が提供しているレクリエーション保険を比較し、開催予定のイベント・行事に合った最適なレクリエーション保険を選択しましょう。